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受変電の設計|変圧器容量の計算方法と需要率の適用基準について詳しく解説

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あなたの変圧器、でかすぎます

 

今回の疑問

 

変圧器容量の計算方法について知りたい

 

本記事のおすすめの方
  • 変圧器容量の計算方法について知りたい方
  • 需要率の採用方法について知りたい方
本記事にてわかること
  1. 単相変圧器容量の計算方法
  2. 三相変圧器容量の計算方法
  3. kW⇒kVAの換算方法
  4. 需要率の適用方法



この記事のカテゴリー

変圧器容量の計算手順|単相変圧器編

負荷の集計する

負荷の種類を分ける|電灯負荷
  • 電灯負荷
  • コンセント負荷(OA負荷とファンコイルを除く)
  • ファンコイル用コンセント負荷
  • OA負荷コンセント
  • その他

あにまるさん
あにまるさん
この振り分け方がよくわからないんだよ

はりた
はりた
振り分け方によって集計後の需要率に影響するから注意しようね!

電灯負荷の用途振り分けの理由とポイント



はりた
はりた
振り分けた総容量に応じて需要率が適用されるんだよ!
需要率の最大値
負荷区分 需要率【最大】
電灯負荷 0.68%
コンセント負荷 0.27%
ファンコイル用コンセント負荷 0.75%
OA負荷 実状に応じて適宜考慮する

あにまるさん
あにまるさん
コンセント負荷って3割程度しかなんだな

はりた
はりた
コンセントって数は多いけど実際使っているものはかなり少ないよね!

あにまるさん
あにまるさん
確かにつないでいないコンセントは消費電力0ってことになるな!

負荷区分についての解説

負荷区分についての解釈と解説
  • 照明負荷         ⇒ 照明器具
  • コンセント負荷      ⇒ 雑用コンセント・用途が決まっていないコンセント類
  • ファンコイル用コンセント ⇒ FCU用コンセント

ファンコイルって何?|みんなが迷うファンコイルの分け方について

ファンコイルとは

ファンコイル用コンセントとは、大規模商業施設やホテル、病院などで使用される、中央制御タイプの空調設備であるファンコイル専用のコンセントのこと。

  • 設備図では【FCU】と記載されていることが多い
  • わからない場合は空調・換気系の負荷につながっている単相負荷ものと考えよう!
電灯負荷の補正係数




単相変圧器の計算手順

『L』 =電灯負荷の負荷合計容量       【kVA】

『C』 =コンセント負荷の負荷合計容量    【kVA】

『FC』=ファンコイル用コンセント負荷合計容量【kVA】

各々の負荷合計が下記容量だとします

『L』 =電灯負荷の負荷合計容量       【kVA】⇒80kVA

『C』 =コンセント負荷の負荷合計容量    【kVA】⇒20kVA

『FC』=ファンコイル用コンセント負荷合計容量【kVA】⇒20kVA

この容量を先ほどの表に当てはめます

『L』 :80kVA ⇒ 0.76%

『C』 :20kVA ⇒ 0.3% 

『FC』:20kVA ⇒ 0.78%

kのパーセントを負荷容量にかけ合わせたものが変圧器容量となります

『L』 :80kVA × 0.76% =61kVA

『C』 :20kVA × 0.3%  =12kVA

『FC』:20kVA × 0.78% =16kVA

結果
  1. 単純な負荷容量の集計だと120kVAのため150kVAの単相変圧器を選定します
  2. 需要率を考慮した場合、89kVAのため100kVAの単相変圧器でよいことになります



負荷が表の中間にある場合は表から読み取ろう!

あにまるさん
あにまるさん
負荷容量が15kVAとかだった場合はどうするんだい?

はりた
はりた
中間にある場合は表から読みとって求めよう!

例|照明の負荷容量が60kVAの場合
  • 表から読み取る

はりた
はりた
照明のグラフはf1になるから60kVAだと大体0.8になるね!

変圧器容量の計算手順|三相変圧器編

負荷の集計する

負荷の種類を分ける|動力負荷
  • 冷凍機
  • パッケージ型空調機
  • エレベーター負荷
  • 空調及び換気関係負荷
  • 衛生関係
  • その他負荷

動力負荷の用途振り分けの理由とポイント

需要率の最大値
負荷区分 需要率【最大】
冷凍機 0.94%
パッケージ型空調機 0.94%
エレベーター 0.94%
空調及び換気関係 0.75%
衛生関係 0.21%
その他負荷 実状に応じて適宜考慮する
動力負荷の補正係数




三相変圧器の計算手順

『Pa』 =冷凍機       【kVA】

『Pa』 =パッケージ型空調機 【kVA】

『Pa』 =エレベーター    【kVA】

『Pb』 =空調機       【kVA】

『Pb』 =換気扇       【kVA】

『Pc』=衛生         【kVA】

各々の負荷合計が下記容量だとします

『Pa』 =冷凍機       【kVA】⇒40kVA

『Pa』 =パッケージ型空調機 【kVA】⇒40kVA

『Pa』 =エレベーター    【kVA】⇒40kVA

『Pb』 =空調機       【kVA】⇒60kVA

『Pb』 =換気扇       【kVA】⇒60kVA

『Pc』 =衛生        【kVA】⇒60kVA

この容量を先ほどの表に当てはめます

『Pa』 :120kVA ⇒ 0.95%

『Pb』 :120kVA ⇒ 0.75%

『Pc』 : 60kVA ⇒ 0.21%

kのパーセントを負荷容量にかけ合わせたものが変圧器容量となります

『Pa』 :120kVA × 0.95% =114kVA

『Pb』 :120kVA × 0.75% = 90kVA

『Pc』 : 60kVA × 0.21% = 13kVA

結果
  1. 単純な負荷容量の集計だと300kVAのため300kVAの三相変圧器を選定します
  2. 需要率を考慮した場合、217kVAのため300kVAの三相変圧器を選定しますが容量に余力があるため将来の増設も含めて検討することができます。



参考にした書籍はこちらからチェック
  • 建築設備設計基準



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需要率のまとめ

需要率を適用する手順

単相変圧器|負荷を用途別に分ける

  • 電灯負荷
  • コンセント負荷(OA負荷とファンコイルを除く)
  • ファンコイル用コンセント負荷
  • OA負荷コンセント
  • その他

単相変圧器|集計した容量を需要率表に当てはめる

負荷区分 需要率【最大】
電灯負荷 0.68%
コンセント負荷 0.27%
ファンコイル用コンセント負荷 0.75%
OA負荷 実状に応じて適宜考慮する

 




 

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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