📚 この記事は連載「高圧受変電設備の設計マニュアル」(全14回)の第5回です。前回:第4回 引込部 ― 責任分界点とPAS・UGS/資料編:機器別 目的早見表
受​電​部① ― 「測​る → 切​り​離​す → 守​る」設​計​マ​ニ​ュ​ア​ル ⑤① 受​電​部​の​入​口​は、こ​の​順​番​で​並​ん​で​い​る電​力​会​社6.6k​V 高​圧​配​電​線V​C​T・W​h測​る(取​引​用​計​量)D​S切​り​離​す(点​検​用)主​遮​断​装​置切​る(事​故​時)高​圧​母​線各​機​器​へ​分​け​るL​A(避​雷​器)守​る(雷​サ​ー​ジ)← 主​遮​断​装​置​の​電​源​側​に​分​岐​し​て​付​け​る② V​C​T・W​h は「電​力​会​社​の​計​量​器」V​C​Tは V​T と C​T を1つ​の​箱​に​納​め​た​も​の電​力​量​計 W​h と​セ​ッ​ト​で「取​引​用」所​有​は​電​力​会​社/設​置​場​所​は​需​要​家​が​用​意最​上​流​に​置​く=す​べ​て​の​電​気​を​漏​れ​な​く​計​る封​印​さ​れ​て​い​る​の​で​絶​対​に​触​ら​な​い③ D​S は「無​負​荷​で​し​か​開​け​な​い」⚠ 電​流​が​流​れ​た​ま​ま​開​く​と ア​ー​ク → 短​絡​事​故D​Sに​消​弧​装​置​は​無​い。切​る​の​は​遮​断​器​の​仕​事。停​電:遮​断​器 O​F​F → D​S 開​放送​電:D​S 投​入 → 遮​断​器 O​N※「切​れ​て​い​る」こ​と​を​目​で​確​認​で​き​る​の​がD​Sの​価​値④ 避​雷​器 L​A は「接​地」で​守​る ― 接​地​線​が​細​い​と​意​味​が​な​い平​常​時:絶​縁​体​と​し​て​ふ​る​ま​い、電​流​を​流​さ​な​い雷​サ​ー​ジ:一​気​に​導​通​し​て​雷​電​流​を​大​地​へ​逃​が​し、電​圧​を​機​器​の​耐​圧​以​下​に​抑​え​る接​地:A種​接​地(14m​m²以​上​・​で​き​る​だ​け​太​く​短​く)。電​技​解​釈​第37条=500k​W以​上​は​引​込​口​に​施​設​義​務順​番​に​は​理​由​が​あ​る:計​っ​て​か​ら、切​り​離​せ​る​よ​う​に​し​て、守​る。図​面​の​上​か​ら​下​は​そ​の​ま​ま「役​割​の​順​番」。
図解まとめ:受電部の入口は「測る(VCT・Wh)→ 切り離す(DS)→ 守る(LA)→ 切る(主遮断装置)」の順に並びます。

こんにちは、HARITAの設計室です。第5回は、いよいよキュービクルの中に入ります。

引込ケーブルがキュービクルに入ってから、主遮断装置(VCBやLBS)にたどり着くまでの間に、3つの機器が並んでいます。VCT・Wh(測る)→ DS(切り離す)→ LA(守る)なぜこの順番なのかが分かると、受電部の図面は一気に読みやすくなります。

ペンタ
キュービクルの入口のあたり、記号がごちゃっと並んでて…どれが何なのか。とりあえず全部覚えるしかないですか?
はりた
覚えなくていい。並び順に理由があるから、そこを押さえれば思い出せる。今日は3つだけ。測る・切り離す・守る、の3つだよ。
📐 図1 受電部の入口 ― 単線結線図での並び順と、その位置にある理由
単​線​結​線​図(受​電​部​の​入​口)高​圧​引​込​ケ​ー​ブ​ルC​V​T 6.6k​VV​C​TC​TV​TW​h電​力​量​計D​S断​路​器開​い​た​状​態​で​描​くL​AA種​接​地主​遮​断​装​置V​C​B / P​F高​圧​母​線 6.6k​V(こ​こ​か​ら​各​機​器​へ)V​C​T・W​h は な​ぜ​一​番​上​かこ​こ​を​通​っ​た​電​気​が​す​べ​て​課​金​対​象。下​流​に置​く​と​計​り​漏​れ​が​出​る​た​め、責​任​分​界​点​を入​っ​た​す​ぐ​下​に​置​く。電​力​会​社​の​封​印​品。D​S は な​ぜ​遮​断​器​の​電​源​側​か遮​断​器​を​点​検​す​る​と​き、そ​の​電​源​側​を​切​り​離し​て​お​か​な​い​と​感​電​す​る。D​Sは「点​検​者​を​守​るた​め​の​開​閉​器」。負​荷​電​流​は​切​れ​な​い。L​A は な​ぜ​主​遮​断​装​置​の​手​前​か雷​サ​ー​ジ​は​配​電​線​か​ら​入​っ​て​く​る。入​口​で​大​地へ​逃​が​さ​な​い​と、下​流​の​機​器​が​ま​と​め​て​絶​縁​破壊​す​る。効​き​め​は​接​地​線​の​太​さ​と​短​さ​次​第。主​遮​断​装​置​か​ら​下​が「自​分​の​回​路」こ​こ​が​構​内​事​故​を​止​め​る​最​後​の​砦。容​量​でC​B形/P​F・S形​を​選​ぶ(第6回)。下​流​の​保​護協​調​は​こ​の​遮​断​器​を​基​準​に​組​み​立​て​る。
図1:VCT・Wh は責任分界点のすぐ下(計り漏れを出さないため)、DS は主遮断装置の電源側(点検者を守るため)、LA は主遮断装置の手前から分岐(雷を入口で逃がすため)。位置には必ず理由があります。

受電部の入口は「測る → 切り離す → 守る」の順に並ぶ

📐 なぜこの順番なのか
 引込ケーブル(責任分界点から)
   │
  [VCT]──[Wh] ① 測る
   │    (取引用計量)
   │
   ╲ DS   ② 切り離す
   │    (点検用)
   ├──▽ LA  ③ 守る
   │  ┴  (雷サージ)
   ▼
  主遮断装置(VCB / LBS+PF)へ
① 測るのが最初
計量は使った電気の全量を測らなければ意味がありません。だから分岐する前、いちばん電源側に置きます。
② 次に切り離す手段
点検のとき、キュービクルの中を電源から確実に切り離すため。計量装置より負荷側に置きます。
③ 守るのは入口近く
避雷器は雷を入ってきたところで大地へ逃がすのが仕事。奥に置くと、そこまでの機器が守れません。

① VCT・Wh ― 取引のために測る

VCT(計器用変圧変流器)は、VT(電圧を落とす)とCT(電流を落とす)を1つの箱に納めたものです。その二次側にWh(電力量計)をつないで、使用電力量を積算します。

⚠ VCTと電力量計は「電力会社の支給品」
この2つは電力料金の根拠になるため、電力会社が支給し、封印します。需要家側で選定したり、勝手に触ったりすることはできません。
ただし収める場所(計器箱・計器スペース)と取付・配線は需要家側の仕事です。図面には「電力会社支給」と注記を入れておくのが親切な書き方になります。

電力量計には、その月の最大需要電力(デマンド)を記録する機能を持つものが一般的です。高圧受電の基本料金はこのデマンドで決まるため、この1台が電気料金そのものを左右します

図面での読みどころ
・VCTは責任分界点のすぐ内側、分岐する前にあるか
・「電力会社支給」「電力会社封印」の注記があるか
・デマンド監視装置(デマンドコントローラ)を付ける場合、パルス取出しの記載があるか
📐 図2 DS の操作順序 ― 切るときは遮断器から、入れるときは DS から
⚠ 負​荷​電​流​が​流​れ​た​ま​ま D​S を​開​く​と、接​点​間​に​ア​ー​ク​が​伸​び​て​相​間​短​絡​に​な​る断​路​器 D​S に​は​消​弧​装​置​が​あ​り​ま​せ​ん。「電​流​を​切​る」の​は​遮​断​器​の​仕​事​で、D​S の​仕​事​は「切​れ​て​い​る​こ​と​を​目​に​見​え​る​形​で​保​つ」こ​と​で​す。だ​か​ら D​S の​開​閉​は、必​ず​無​電​流​・​無​負​荷​の​状​態​で​行​い​ま​す。ア​ー​ク電​流停​電​さ​せ​る​と​き(下​流 → 上​流)負​荷​を​切​っ​て​か​ら、最​後​にD​Sを​開​く1低​圧​側​の​負​荷​を​落​と​すM​C​C​B・A​C​B を​切​り、電​流​を​ゼ​ロ​に​近​づ​け​る2主​遮​断​装​置(V​C​B)を「切」こ​こ​で​初​め​て​高​圧​電​流​が​遮​断​さ​れ​る3無​電​圧​・​無​負​荷​を​確​認電​流​計​・​電​圧​計​が​ゼ​ロ​で​あ​る​こ​と​を​見​る4D​S を​開​放​す​る目​視​で​開​放​を​確​認。こ​れ​で​電​源​か​ら​切​り​離​せ​た5検​電 → 短​絡​接​地​器​具​を​取​り​付​け作​業​者​を​守​る​最​後​の​手​順。省​略​し​な​い送​電​す​る​と​き(上​流 → 下​流)停​電​の​完​全​な​逆​順。D​Sが​先、遮​断​器​が​後1短​絡​接​地​器​具​を​外​す外​し​忘​れ​は​投​入​と​同​時​に​短​絡​事​故​に​な​る2D​S を​投​入​す​るま​だ​遮​断​器​が​開​い​て​い​る​の​で​無​負​荷3主​遮​断​装​置(V​C​B)を「入」こ​こ​で​高​圧​が​充​電​さ​れ​る4低​圧​側​を​順​次​投​入M​C​C​B を​順​に​入​れ​て​負​荷​を​か​け​て​い​く5電​圧​・​電​流​・​相​回​転​を​確​認異​常​が​な​い​こ​と​を​確​認​し​て​完​了覚​え​方:「切​る​と​き​は 遮​断​器 → D​S」「入​れ​る​と​き​は D​S → 遮​断​器」。誤​操​作​を​防​ぐ​た​め、キ​ュ​ー​ビ​ク​ル​に​は D​S と​遮​断​器​の​機​械​的​イ​ン​タ​ロ​ッ​ク(キ​ー​イ​ン​タ​ロ​ッ​ク​等)が​設​け​ら​れ​ま​す。
図2:断路器 DS には消弧装置がありません。負荷電流が流れたまま開くとアークが伸びて相間短絡になります。停電・送電の手順は必ずこの順序で。

② DS ― 点検のために、確実に切り離す

DS(断路器)の目的はただ1つ、点検・修理のときに電路を開放し、それが目で見えるようにすることです。

ここでいちばん大事な性質はこれです。

⚡ DSは「電流が流れている状態」では開けない
断路器にはアークを消す機能がありません。電流が流れたまま開くと、接点間にアークが発生して機器が損傷し、最悪の場合は短絡事故になります。
DSは無負荷・無電流の状態でのみ操作する機器です。
操作順序(これは丸暗記でいい)
停電するとき 遮断器(VCB)を切る → そのあとDSを開く
送電するとき DSを入れる → そのあと遮断器(VCB)を入れる

覚え方は「電流を切るのは遮断器の仕事。DSはそのあと・その前」
この順序を守らせるために、盤にはインタロック(遮断器が入っているとDSが操作できない仕組み)が設けられます。
ペンタ
切るのに使えないのに、なんで「断路器」って名前なんですか…?
はりた
Disconnecting Switch =「つながりを断つ」。電流を切るんじゃなくて、回路を物理的に離すのが仕事なんだ。作業者が「確かに離れている」と目で確認できることに価値がある。
最近はDSを省く構成も増えている
PASやUGSで確実に開放でき、キュービクル内はLBSで区切れるため、受電用のDSを省略する構成も一般的になりました。古い図面と新しい図面で構成が違うのは、このためです。
省いてよいかどうかは、停電作業の手順が成立するかで判断します。「切り離す手段が本当にあるか」を図面上で追ってください。
📐 図3 避雷器 LA は「電圧の頭を切り落とす」機器
雷​サ​ー​ジ​と​避​雷​器​の​効​き​め電​圧時​間機​器​の​絶​縁​耐​力避​雷​器​の​制​限​電​圧✕ 避​雷​器​な​し → 耐​力​を​超​え​て​絶​縁​破​壊○ 避​雷​器​あ​り → 制​限​電​圧​で​頭​を​押​さ​え​る雷​サ​ー​ジ​侵​入避​雷​器​は「電​圧​の​頭​を​切​り​落​と​す」機​器。ゼ​ロ​に​す​る​の​で​は​な​い。① 平​常​時絶​縁​体​と​し​て​ふ​る​ま​い、電​流​を​流​さ​な​い。常​時​わ​ず​か​な​漏​れ​電​流​だ​け​が​流​れ​る。② 雷​サ​ー​ジ​が​入​っ​た​と​き一​気​に​導​通​し​て​雷​電​流​を​大​地​へ​放​電​し、端​子​電​圧​を​制​限​電​圧​ま​で​下​げ​る。放​電​が​終​わ​る​と​自​動​的​に​絶​縁​体​に​戻​る(続​流​を​切​る)。③ 効​き​め​を​決​め​る​の​は「接​地」接​地​抵​抗​と​接​地​線​の​イ​ン​ピ​ー​ダ​ン​ス​がそ​の​ま​ま​制​限​電​圧​に​上​乗​せ​さ​れ​る。A種​接​地​・14m​m²以​上、で​き​る​だ​け​太​く短​く、専​用​接​地​と​す​る​の​が​原​則。施​設​義​務:電​技​解​釈 第37条 ― 高​圧​架​空​電​線​路​か​ら​受​電​す​る​需​要​場​所​の​引​込​口​に​は​避​雷​器​を​施​設​す​る(受​電​電​力 500k​W 以​上​の​需​要​場​所​な​ど。地​中​引​込​の​み​で​雷​の​影​響​が​少​な​い​場​合​は​除​外​規​定​あ​り)
図3:避雷器は雷サージをゼロにするのではなく、機器の絶縁耐力より低い「制限電圧」まで押さえ込みます。その効きめは接地線の太さと短さで決まります。

③ LA ― 雷から設備を守る

LA(避雷器)は、雷サージなどの異常電圧が入ってきたときに、その電圧を大地へ逃がして後段の機器を守る機器です。ふだんは絶縁物として振る舞い、規定以上の電圧がかかったときだけ導通します。

高圧受電で使われる避雷器の定格
定格電圧 8.4kV/公称放電電流 2.5kA が高圧配電線用の標準です。
単線結線図には LA 8.4kV 2.5kA のように併記されます。「6.6kVの回路なのに8.4kV?」と思うかもしれませんが、常時の電圧では動作しないようにするための定格です。
📖 施設が義務づけられる場所(電技解釈 第37条)
避雷器の施設が求められるのは、おもに次の箇所です。
・発電所・変電所(またはこれに準ずる場所)の架空電線の引込口・引出口
・架空電線路に接続する配電用変圧器の高圧側・特別高圧側
高圧架空電線路から受電する、受電電力が500kW以上の需要場所の引込口
・特別高圧架空電線路から受電する需要場所の引込口

つまり500kW未満なら法的な義務ではありません。ただし雷害を受けたときの被害と復旧費を考えれば、実務では容量にかかわらず設けるのが標準です。
⚡ 避雷器は「接地」で性能が決まる
避雷器そのものより、接地のほうが重要です。雷の電流を大地へ流しきれなければ、避雷器を付けた意味がありません。
・接地はA種接地工事(原則10Ω以下。条件により30Ω以下に緩和される規定もある)
接地線できるだけ太く、できるだけ短く。雷サージは急峻な波形なので、線のインダクタンスが効いてしまう
・引き回しに鋭い曲がりを作らない
設計でも施工でも、ここが実力の差が出るところです。
📎 避雷器の設置基準と接地線サイズは、当サイトで詳しく解説しています。
→ PASの設計|避雷器[LA]の設置基準と接地線サイズの選定方法

単線結線図では、こう描かれる

受電部(入口側)の記載要素
① VCT…「電力会社支給」の注記。二次側にWh(電力量計)
② Wh…電力量計。最大需要電力計を兼ねる場合はその旨
③ DS…定格(例:7.2kV 400A)。三相なので「DS×3」と書く図面もある
④ LA…定格(例:8.4kV 2.5kA)と接地記号。「LA×3」の表記もよく見る
⑤ CH…ケーブルヘッド(引込ケーブルの端末)

「×3」は三相の各相に1つずつ入っているという意味です。単線結線図は線を1本にまとめて描くため、こうした注記で個数を補います。第2回で扱った「単線結線図に書かれていないこと」の実例です。

新人がやりがちなミス 3選

① DSを負荷がかかったまま操作しようとする
実際に事故が起きているミスです。DSの前に必ず遮断器を切る。インタロックがあっても、順序を理解していないと現場では通用しません。
② 避雷器の接地線を細く長く引く
「導通していればいい」と考えると失敗します。雷サージに対しては線の太さと長さ、曲げ方が性能そのもの。図面でも接地線のサイズと経路を明記してください。
③ VCTを需要家側で手配しようとする
VCTと電力量計は電力会社の支給品。逆に計器スペースと取付は需要家側です。この分担を取り違えると、受電直前に慌てることになります。

まとめ

第5回のまとめ
・受電部の入口は測る(VCT・Wh)→ 切り離す(DS)→ 守る(LA)の順
・計量は分岐する前、避雷器は入口近く。並び順には理由がある
・VCTと電力量計は電力会社の支給・封印。スペースと取付は需要家側
・DSは電流が流れていると開けない。切るのは遮断器の仕事
・操作順序は停電=遮断器→DS、送電=DS→遮断器
・避雷器は接地が命。太く・短く・鋭く曲げない
・500kW以上の需要場所の引込口は避雷器の施設が求められる(電技解釈第37条)
✅ 今日のチェックリスト(できたらチェック)
📝 理解度チェック(全3問クイズ)
Q1. V​C​T・W​hの​目​的​は?
A.短​絡​保​護
B.取​引​用​の​電​力​量​計​量
C.力​率​改​善
答えと解説を見る
正解:B
VCT(計器用変圧変流器)で電圧・電流を計器用に落とし、Wh(電力量計)で取引用の使用電力量を測ります。電力会社の資産であることが多い部分です。
Q2. D​S(断​路​器)の​正​し​い​扱​い​方​は?
A.負​荷​電​流​を​遮​断​で​き​る
B.無​負​荷(無​電​流)の​状​態​で​の​み​開​閉​す​る
C.短​絡​電​流​を​遮​断​で​き​る
答えと解説を見る
正解:B
DSには電流を遮断する能力がありません。必ず主遮断装置を開いて電流を止めてから操作します。順序を間違えるとアークが発生し重大事故になります。
Q3. L​A(避​雷​器)に​施​す​接​地​工​事​の​種​類​は?
A.A種​接​地​工​事
B.B種​接​地​工​事
C.D種​接​地​工​事
答えと解説を見る
正解:A
高圧機器の金属製外箱や避雷器はA種接地です。雷サージを確実に大地へ逃がすため、接地抵抗も低く求められます。
※ まず自分で答えを考えてから「答えと解説を見る」を開いてみてください。

よくある質問

Q. VCTとVT・CTは何が違うのですか?
機能は同じですが目的が違います。VCTは取引用の計量のためにVTとCTを一体化した専用品で、電力会社の支給・封印。一方、キュービクル内の計器や継電器に使うVT・CTは運転管理と保護のためのもので、需要家が選定します。第7回で詳しく扱います。
Q. PASに避雷器が内蔵されていれば、キュービクル内のLAは不要ですか?
内蔵形だけで済ませる構成もありますが、引込ケーブルが長い場合や重要負荷がある場合は、キュービクル側にも設けるのが安全側です。雷サージはケーブルの途中からも侵入しうるため、守りたい機器の近くにあるほど効果的です。
Q. DSがない図面を見たのですが、間違いですか?
間違いとは限りません。PASやUGSで確実に開放でき、キュービクル内をLBSで区切れるなら、受電用DSを省く構成は成立します。確認すべきは「停電作業のとき、どこで切り離すのか」が図面から追えるかです。
Q. デマンドは図面のどこに関係しますか?
電力量計からパルス(計量値の信号)を取り出してデマンド監視装置に入れます。図面上は電力量計から制御線が1本出ている程度の表現ですが、電気料金の削減に直結する回路なので、設置の有無は必ず確認してください。

次回予告

第6回:受電部② ― 主遮断装置、CB形とPF・S形の使い分け
受変電設備の心臓部です。VCB+OCRの「CB形」と、LBS+PFの「PF・S形」。受電設備容量による選び分け(PF・S形は300kVA以下、CB形は4,000kVA以下)と、それぞれの長所・短所を整理します。

参考:電気設備の技術基準の解釈 第37条(避雷器等の施設)/高圧受電設備規程 JEAC 8011-2025(日本電気協会)/内線規程 JEAC 8001/各電力会社の電気供給約款

次に読むならこれ【引込・受電設備の設計マニュアル②】契約電力の想定 ― 契約電力は、設備容量の合計ではない設計マニュアル