強電の設計|ケーブルラックの低減率について詳しく解説
この3つ、すぐ答えられますか
- ケーブルを密集させると、何が起きて何が損なわれるか
- 敷設方法によって変わるのは、ケーブルの何か
- 間隔をあけると、許容電流の低減率はどう変わるか
ケーブルラックに間隔が必要な理由とは?〜幹線ケーブルの敷設ポイント〜
🔌 なぜケーブルは間隔をあけるの?
幹線ケーブルに電流が流れると、「電線が熱くなる」って知っていましたか?
これは電気抵抗による発熱(I²R)が原因です。
もし、ケーブルを密集して配置してしまうと…
-
熱がこもって放熱できない!
-
許容温度を超えてしまう!
-
結果的にケーブルの絶縁が劣化・損傷する危険が!
| 配置 | 熱の逃げ方 | 起きること |
|---|---|---|
| 密集させた場合 | 周囲に熱がこもって放熱できない | 許容温度を超え、絶縁の劣化・損傷につながる |
| 間隔をあけた場合 | 周囲へ放熱できる | 許容温度内に収まり、絶縁を保てる |
- 幹線ケーブルに電流が流れると、電気抵抗による発熱(I²R)で電線が熱くなる
- 密集して配置すると熱がこもり、放熱できなくなる
- 許容温度を超えると、ケーブルの絶縁が劣化・損傷する
🔥 図で見る:ケーブル密集 vs 間隔ありの違い
間隔で低減率はどれくらい変わる?
ケーブルラックでは、ケーブルの中心間隔 Sをケーブルの外径 d の何倍にするかで、許容電流にかける低減率が変わります。フジクラ・ダイヤケーブルの資料の例では、次のような幅になっています(条数や段数で変わります)。
| 中心間隔 S | 低減率のおよその幅 | ようす |
|---|---|---|
| S=d | 約0.30〜0.70 | すき間なく並べる。熱がこもりやすい |
| S=2d | 約0.60〜0.95 | 外径1本分のすき間をあける |
| S=3d | 約0.85〜1.00 | 外径2本分のすき間。1に近づく |
同じ間隔でも、条数が増えるほど、多段に積むほど低減率は小さくなります。設計では、許容電流×低減率(周囲温度の補正も含む)が負荷電流以上になるかを確かめ、足りなければケーブルを太くするか、間隔を広げます。数値は、使うケーブルと敷設条件に合った資料で確かめます。
📘 法令と指針に基づいた設計
この問題は、以下の基準に基づいて評価・対策されています:
-
🔍 JEAC8001-2022「内線規程」
-
📊 許容電流補正係数と温度、配置密度の関係
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🛠 令和4年版「電気設備工事監理指針 2.10.4.3」
つまり、ケーブルの敷設方法によって、許容電流が変わるんです!
ペン太
ハリタ- JEAC8001-2022「内線規程」にもとづいて評価する
- 許容電流補正係数と温度、配置密度の関係を確認する
- 令和4年版「電気設備工事監理指針 2.10.4.3」も参照する
- ケーブルの敷設方法によって許容電流が変わる
🌪 磁界や電圧の影響も関係あり!
隣り合うケーブルに流れる電流は、
-
電磁誘導や静電誘導の原因になります。
-
これがノイズや誤作動の原因に。
💡これらの影響は離れるほど小さくなるので(行きと帰りが組になった回路の磁界は、距離のおよそ2乗に反比例して弱まります)、 ケーブル同士の間隔をあけることが重要です!
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 間隔は放熱のためだけのもの | 電磁誘導・静電誘導の抑制も目的に含まれる |
| 許容電流はケーブルの種類だけで決まる | 敷設方法(配置密度)によって補正がかかる |
| 少し離せば誘導の影響はなくなる | 離れるほど小さくなるが、ゼロにはならない |
| ラックに載せられれば並べ方は自由 | どう並べるかが安全・性能・寿命に関わる |
- 隣り合うケーブルの電流は、電磁誘導や静電誘導の原因になる
- これがノイズや誤作動につながる
- 影響は離れるほど小さくなるため(往復の組の磁界は距離のおよそ2乗に反比例)、間隔をあけることが有効
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜケーブルは間隔をあける必要があるの?
A. ケーブルを密集させると熱がこもって放熱できず、許容温度を超えて絶縁が劣化・損傷する危険があるためです。
Q2. ケーブルが発熱するのはなぜ?
A. 電気抵抗による発熱(I²R)が原因です。電流が流れると電線が熱を持ちます。
Q3. 低減率(許容電流補正)はどの基準に基づく?
A. JEAC8001-2022「内線規程」や、令和4年版「電気設備工事監理指針 2.10.4.3」に基づいて評価・設計します。
Q4. 間隔をあけると電磁誘導にも効果がある?
A. はい。電磁誘導・静電誘導の影響は離れるほど小さくなるため(行きと帰りの電流が組になった回路の磁界は、距離のおよそ2乗に反比例)、間隔をあけるとノイズや誤動作の抑制に役立ちます。
✅ まとめ
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 🔥 発熱の抑制 | 密集すると熱がこもり、絶縁劣化の原因に |
| ⚡ 電磁誘導の抑制 | ノイズや誤動作を防ぐため、距離を取る |
| 📏 法令・指針に従った設計 | 許容電流の補正を正しく行うための前提 |
💬 POINT:
ケーブルの間隔は「安全・性能・寿命」すべてに関わる!
ただ配線するだけじゃなく、「どう並べるか」も超重要です。
ペン太
ハリタケーブルラックの間隔は、放熱と誘導という2つの理由から決まります。そしてその結果は、許容電流の補正(低減率)という形で設計値に返ってきます。
| 確認する順番 | 見るところ | 決まること |
|---|---|---|
| Step1 | ラックに載せる条数と配置 | 配置密度 |
| Step2 | 許容電流補正係数 | 低減率をどれだけ見込むか |
| Step3 | 周囲温度 | 温度による補正 |
| Step4 | ケーブル間の間隔 | 放熱の余地と誘導の抑制 |
| Step5 | 根拠の確認 | JEAC8001-2022と電気設備工事監理指針2.10.4.3 |
ラックの寸法が決まってから条数を詰め込むと、低減率が効いてケーブルサイズを上げ直すことになります。条数と間隔を先に置いてからラック幅を決めると、あとの手戻りが減ります。

ハリタ

