技術図書館C種接地工事を5枚のスライドで読む300V超・10Ω以下という基準と、過電流遮断器の定格電流で決まる接地線サイズを確認できます。スライドを見る資料一覧を見る

C種接地工事は、A〜D種のなかでいちばん出番が少ない接地です。ところが出てきたときには、いちばん施工が重くなります。10Ωという値は、D種の100Ωとくらべて桁がひとつ違うからです。それでも実務でC種を打たずに済むことがあるのは、接触防護措置を施せばD種でよいという緩和が用意されているためです。ここでは、C種が出てくる場面と、その逃げ道を順に見ていきます。

結論

C種接地工事は使用電圧300Vを超える低圧に施す接地です。第17条第3項が決めるのは「方法」だけで、「どこに施すか」は別の条文が指定します。

  • 接地抵抗値は10Ω以下(電技解釈 第17条第3項)
  • 0.5秒以内に自動的に遮断する装置を施設するときは500Ω以下でよい
  • 接地線は引張強さ0.39kN以上、または直径1.6mm以上の軟銅線。D種とまったく同じ
  • C種とD種は使用電圧300Vで分かれる。機器の種類では分かれない
  • 金属管・ケーブルの金属被覆は、接触防護措置を施せばD種でよい(第159条・第164条)
  • この緩和は配線の金属体だけ。機器の外箱はC種のまま
  • 第29条第2項の省略のうち、一号と四号はC種では使えない
  • 実際に出てくるのは400V級(三相4線 415/240Vなど)の設備
対象→防護→抵抗値→省略の順に見ると、打たずに済む道が先に見つかります。

決め方の順番 ― 10Ωは入口にすぎない

C種の説明は「300V超・10Ω以下」で終わってしまうことが多いのですが、設計で決めることはそのあとにあります。とくにC種では、そもそもC種を打たずに済ませられないかを先に確かめるのが実務の順番です。10Ωは、D種の100Ωとくらべて桁がひとつ違う値だからです。

段 決めること どこを見るか
1段目 使用電圧が300Vを超えるか 機器表・単線結線図
2段目 その金属部はC種の対象か 第29条・第159条・第160条・第164条
3段目 接触防護措置でD種にできるか 第159条・第160条・第164条
4段目 抵抗値を10Ωか500Ωか決める 第17条第3項
5段目 省略できる場合に当たらないか 第29条第2項
3段目を飛ばすと、打たなくてよい接地極を何本も打つことになります。
ペン太ペン太
C種って、大きい機器につける接地ですよね?
ハリタハリタ
大きさではなく使用電圧です。300Vを超えるかどうかだけで分かれます。
ここまでのポイント
  • C種は「300V超・10Ω以下」だけでは図面にならない
  • 先に確かめるのは、C種を打たずに済ませられないか
  • 配線の金属体は、接触防護措置を施せばD種でよい
  • 10ΩはD種の100Ωと桁がひとつ違う

C種は「300Vを超える低圧」の接地

A種・C種・D種はいずれも金属部にふれた人の感電を防ぐための接地です。違いはその金属部に出てくるかもしれない電圧にあります。C種とD種の分かれ目は使用電圧300Vの1本だけで、機器の種類や容量では分かれません。

同じ形の機器でも、400V仕様ならC種、200V仕様ならD種になります。
種類 対象の使用電圧 接地抵抗値 主な対象
A種 高圧・特別高圧 10 Ω 以下 高圧機器の外箱、避雷器
B種 高圧と低圧を結合する変圧器 150÷1線地絡電流 ほか 変圧器の低圧側中性点
C種 300Vを超える低圧 10 Ω 以下 400V機器の外箱、金属管
D種 300V以下の低圧 100 Ω 以下 200V・100V機器の外箱、金属管
低圧の上限は交流600Vなので、C種の守備範囲は300V超〜600Vです。

C種が実際に出てくるのは、400V級で配電している工場や大規模ビルです。三相4線式415/240Vや400/230Vで、動力に400V級、電灯に240V級を供給する形が代表です。同じ建物の中で、変圧器の中性点にはB種、400V機器の外箱にはC種、240V回路の機器にはD種が付きます。

C種は右から2番目。同じ建物の中で、A種・B種・D種と並んで存在します。
ここまでのポイント
  • C種は使用電圧300Vを超える低圧に施す接地
  • 接地抵抗値は10Ω以下。A種と同じ値だが、緩和の有無が違う
  • D種との分かれ目は使用電圧300V。機器の種類ではない
  • 実際に出てくるのは400V級で配電している設備


どこに施すかは、第17条には書いていない

ここが条文の探し方でつまずくところです。第17条第3項は「C種接地工事とはどういう工事か」を決めているだけで、「どこに施すか」は一切書いていません。対象は、機器や配線ごとに別の条文が指定しています。

方法は第17条第3項、対象は第29条・第159条・第160条・第164条に分かれています。

ここで押さえておきたいのが、第17条第3項が決めている接地線の条件は、D種とまったく同じだという点です。引張強さ0.39kN以上、または直径1.6mm以上の軟銅線。C種とD種で違うのは接地抵抗値だけです。

ペン太ペン太
金属管にもC種が要るんですね。盤の外箱だけかと思っていました。
ハリタハリタ
管も対象です。ただし管のほうには、接触防護措置という逃げ道があります。
ここまでのポイント
  • 第17条第3項は方法だけ。対象は各条が指定する
  • 第29条(29-1表)は機器の外箱を電圧で3つに分ける
  • 金属管は第159条、金属可とう電線管は第160条、ケーブルは第164条
  • 接地線の条件はD種と同じ。違うのは抵抗値だけ

10Ωと500Ω ― 緩和の条件は「0.5秒」

C種で最初に覚えるのは10Ωですが、条文にはその次の一文があります。「低圧電路において、地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500Ω」。D種とまったく同じ緩和が、C種にも用意されています。

A種の10Ωには緩和がありません。同じ10Ωでも、C種とA種では意味が違います。
接地抵抗は接地極の本数に単純に反比例しません。10Ωは現場で苦労する値です。
項目 内容 意味
原則 10 Ω 以下 緩和の条件に当たらないとき
緩和 500 Ω 以下 0.5秒以内に自動的に遮断する装置があるとき
条件の中身 低圧電路の地絡を0.5秒以内に遮断 感度電流の指定は条文にない
A種との違い A種の10Ωには緩和がない 同じ10Ωでも意味が違う
C種で500Ωが使えると、施工の手間は大きく変わります。まず遮断装置の有無を確かめます。

C種が出てくる400V級の回路では、漏電遮断器が付いていることがほとんどです。電技解釈 第36条が、金属製外箱を有する使用電圧60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設することと定めているためです。つまりC種は、500Ωの緩和がいちばん使いやすい種別ということになります。ただし、その装置の動作時間が0.5秒以内に収まっていることは確かめておきます。

ここまでのポイント
  • 原則は10Ω以下(第17条第3項)
  • 0.5秒以内に自動的に遮断する装置があれば500Ω以下
  • 400V級は地絡遮断装置を付けるのが普通なので、緩和を使いやすい
  • 採った根拠は図面に残す


接触防護措置を施せば、D種でよい

C種にだけ用意されている緩和がもうひとつあります。配線の金属体は、接触防護措置を施せばD種接地工事によることができるというものです。第159条(金属管工事)、第160条(金属可とう電線管工事)、第164条(ケーブル工事)に同じ形で書かれています。

天井内やダクト内に納めた金属管は、この緩和でD種にできます。
この緩和は配線の金属体のためのものです。機器の外箱はC種のままです。
何の話か 条文 原則 接触防護措置を施すとき
機器の金属製外箱 第29条 C種 C種のまま
金属管工事の管 第159条 C種 D種でよい
金属可とう電線管 第160条 C種 D種でよい
ケーブル工事の金属被覆 第164条 C種 D種でよい
緩和があるのは配線の金属体だけです。機器の外箱には用意されていません。

条文には、この緩和から除かれるものが括弧書きで示されています。防護に使う金属が、防護される管と電気的につながるおそれのあるものです。金属で囲っても、その金属が管と導通してしまえば「触れない」ことにならない、という考え方です。

接触防護措置と簡易接触防護措置は別の用語です。C種をD種にできるのは接触防護措置のほうで、こちらは「屋内では床上2.3m以上、屋外では地表上2.5m以上に施設する」か「人が触れないよう、さく・へい等を設けるか金属管に収める」ことを求めています。どちらを採ったかは図面に残しておきます。

ここまでのポイント
  • 配線の金属体は、接触防護措置を施せばD種でよい
  • 第159条・第160条・第164条に同じ形で書かれている
  • 機器の外箱には、この緩和がない
  • 防護に使う金属が管と導通するものは除かれる

省略できる条件は、D種より少ない

第29条第2項には接地を施さないことができる場合が8つ並んでいます。この省略規定はC種にも使えますが、8つのうち2つは、300Vを超える回路では最初から当たりません。

一号と四号は「300V以下」が前提の条文です。C種の場面では最初から外れます。
号 内容 C種で使えるか
一号 交流の対地電圧150V以下または直流300V以下を乾燥した場所に施設 使えない
二号 低圧用の機械器具を乾燥した木製の床などの上で取り扱う 使える
三号 電気用品安全法の適用を受ける二重絶縁の構造の機械器具 使える
四号 絶縁変圧器(2次側線間電圧300V以下・3kVA以下)を施設 使えない
五号 水気のある場所以外で15mA・0.1秒以下の漏電遮断器を施設 使える
六号 金属製外箱等の周囲に適当な絶縁台を設ける 使える
七号 外箱のない計器用変成器が絶縁物で被覆したもの 使える
八号 木柱などの上の、人が触れるおそれがない高さに施設 使える
一号は対地電圧150V以下、四号は2次側300V以下が条件です。400V級では条件を満たせません。

実務で使う機会が多いのは五号です。400V級の回路には漏電遮断器が付いていることが多いので、定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の電流動作型であれば、水気のある場所以外なら接地そのものを省略できます。ただし一般的な400V級の幹線用は30mA以上のものが多いので、感度電流が条件に入っているかは個別に確かめます。

ここまでのポイント
  • 第29条第2項の省略は、C種にも使える
  • ただし一号と四号は「300V以下」が前提で、C種では使えない
  • 使えるのは二号・三号・五号・六号・七号・八号の6つ
  • 五号は15mA以下という条件。400V級の幹線用は該当しないことが多い


400V系で一緒に決めること

C種が出てくるということは、その設備は400V級で配電しているということです。400V級では、同じ変圧器の二次側にB種とC種が並びます。中性点にはB種、機器の外箱にはC種。混同しやすいところです。

中性点はB種、機器の外箱はC種。同じ二次側でも役割が違います。
決めること 中身 根拠
変圧器二次側の中性点 B種接地工事 第24条
400V機器の金属製外箱 C種接地工事 10Ω以下 第29条
金属管・ケーブルの金属被覆 C種。接触防護措置を施せばD種 第159条・第164条
240V回路の機器 D種接地工事 100Ω以下 第29条
地絡遮断装置 60Vを超える低圧の機械器具には原則必要 第36条
500Ωの緩和 0.5秒以内に遮断する装置があるとき 第17条第3項
三相4線式なら、同じ系統の中にC種とD種が混ざります。

400V級を採用する理由は、同じ容量なら電流が小さくなり、電線が細くなって電圧降下も小さくなることにあります。その代わり、機器の外箱はC種になり、接地の手間は増えます。電線で得をして、接地で払うという関係です。

ここまでのポイント
  • 400V級では、同じ二次側にB種とC種が並ぶ
  • 中性点はB種、機器の外箱はC種
  • 地絡遮断装置は第36条で原則必要
  • 400V級は電線で得をして、接地で手間を払う

接地線の太さ ― D種と同じ表を使う

C種の接地線でよく見るのが、過電流遮断器の定格電流から引く早見表です。この表はC種とD種で共通で、出典は内線規程1350-3表。法令が定めた数字ではありません。

法令が決めているのは直径1.6mm以上という下限だけ。表は内線規程の値です。
何の数字か 内容 出典
細さの下限 引張強さ0.39kN以上、または直径1.6mm以上の軟銅線 電技解釈 第17条第3項
実務の太さ 過電流遮断器の定格電流に応じた太さ 内線規程 1350-3表
表の根拠 A = 0.052 × In(In:過電流遮断器の定格電流) 内線規程
機器の指定 メーカーが接地端子の適合サイズを指定している場合 機器の仕様書
C種だから太くする、という決まりはありません。表も下限もD種と共通です。

同じ容量の負荷なら、400V回路のほうが200V回路より電流が小さくなります。表は電流で引くので、C種の接地線のほうが細くなることもあります。「C種のほうが厳しいから太いはず」という思い込みは、ここで外れます。A種〜D種をまとめた表は接地線の太さ早見表で扱っています。

ここまでのポイント
  • 法令の最低は直径1.6mm以上、または引張強さ0.39kN以上。D種と同じ
  • 定格電流から引く表は内線規程1350-3表。C種・D種で共通
  • 表の根拠は A=0.052×In
  • 400V回路は電流が小さいので、接地線が細くなることもある


選定例と、図面に残すこと

三相4線式415/240Vの工場動力を例に、どこに何が付くかを並べます。同じ回路の中でC種とD種が混ざるのが、C種の図面の特徴です。

同じ回路の中でC種とD種が混ざります。どちらにしたか、なぜそうしたかを図面に残します。
残すもの 例 なぜ残すのか
接地の種別と対象 電動機外箱:C種/天井内の金属管:D種 同じ回路で混ざるため
抵抗値の上限 10Ω以下、または500Ω以下 測定値の合否判定がこの値
500Ωの根拠 ELB 30mA・0.1秒で自動遮断 緩和の条件が満たされている証拠
D種にした根拠 接触防護措置(天井内)による あとから見て判断が追えるように
接地線の太さと根拠 5.5mm²(内線規程1350-3表・MCCB 100A) 法令の最低条件と別だと分かるように
共用の有無 単独/集中接地端子に接続 共用なら全体がいちばん厳しい値に
測定値と測定日 竣工時の実測値と季節 以後の点検はこれと比べる
とくに抜けやすいのが「D種にした根拠」です。防護の有無は、図面に書かないと伝わりません。

C種をA種やD種と共用する場合は、その系統全体をいちばん厳しい値で管理することになります。D種と共用した接地を「D種だから100Ωでよい」とはできません。省略の考え方は接地線の免除方法、接地全体の考え方は接地は何のためにあるかで扱っています。

ここまでのポイント
  • 同じ回路の中でC種とD種が混ざる
  • 500Ωを採ったら、遮断装置の根拠もあわせて書く
  • D種にした根拠(接触防護措置)も図面に残す
  • 他の種別と共用したら、全体をいちばん厳しい値で管理する

よくある質問

C種接地工事の接地抵抗値はいくつですか?

10Ω以下です(電技解釈 第17条第3項)。ただし、低圧電路において地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500Ω以下とすることができます。

C種とD種はどこで分かれますか?

使用電圧で分かれます。300Vを超える低圧がC種(10Ω以下)、300V以下がD種(100Ω以下)です。機器の種類や容量では分かれません。同じ形のポンプでも400V仕様ならC種、200V仕様ならD種です。

C種はA種と同じ10Ωですが、同じものですか?

値は同じですが意味が違います。A種の10Ωには緩和がありませんが、C種は0.5秒以内に自動的に遮断する装置があれば500Ω以下にできます。

C種接地工事はどのような機器に必要ですか?

使用電圧300Vを超える低圧用機械器具の金属製外箱等です(第29条)。ほかに、300Vを超える金属管工事の管(第159条)、金属可とう電線管(第160条)、ケーブル工事の金属被覆(第164条)などがあります。

金属管をD種にできる場合がありますか?

あります。300Vを超える金属管は原則C種ですが、接触防護措置を施す場合はD種接地工事によることができます(第159条)。金属可とう電線管とケーブル工事の金属被覆も同じです。

機器の外箱も接触防護措置でD種にできますか?

できません。この緩和は配線の金属体(管や金属被覆)に用意されたもので、第29条の機器の外箱には同じ緩和がありません。

接触防護措置とは何ですか?

屋内では床上2.3m以上、屋外では地表上2.5m以上に施設するか、人が触れないようさく・へい等を設けるか金属管に収めることです。簡易接触防護措置(屋内1.8m以上、屋外2.0m以上)とは別の用語なので、どちらを採ったかを図面に残します。

金属で囲えば必ず接触防護措置になりますか?

なりません。条文には、防護に使う金属が防護される管と電気的につながるおそれのあるものは除く、という括弧書きがあります。

接地線の太さはどう決めますか?

過電流遮断器の定格電流に応じて、内線規程1350-3表で引きます。C種とD種で共通の表です。そのうえで、法令の最低条件(直径1.6mm以上または引張強さ0.39kN以上)を下回っていないか確かめます。

C種はD種より太い接地線が要りますか?

要りません。法令の条件も内線規程の表もC種とD種で共通です。むしろ同じ容量なら400V回路のほうが電流が小さいので、接地線が細くなることもあります。

C種接地を省略できる場合はありますか?

第29条第2項の省略規定はC種にも使えます。ただし一号(交流の対地電圧150V以下)と四号(2次側線間電圧300V以下の絶縁変圧器)は、300Vを超える回路では条件を満たせません。使えるのは残りの6つです。

漏電遮断器を付ければC種を省略できますか?

第29条第2項五号の条件は、水気のある場所以外に施設し、定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の電流動作型であることです。400V級の幹線用は30mA以上のものが多いので、感度電流が条件に入っているかを個別に確かめます。

400V級の設備では、ほかにどんな接地がありますか?

変圧器二次側の中性点にB種接地工事が付きます(第24条)。同じ二次側でも、中性点はB種、機器の外箱はC種と役割が分かれます。240V回路の機器はD種です。

400V級では漏電遮断器は必須ですか?

電技解釈 第36条が、金属製外箱を有する使用電圧60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設することと定めています。乾燥した場所に施設する場合などの例外はありますが、400V級では付けるのが普通です。

10Ωが取れないときはどうしますか?

まず測り方と接続部を確かめます。そのうえで、接地極の増設・深打ち・接地抵抗低減剤で下げるか、0.5秒以内に自動的に遮断する装置があることを確認して500Ωの規定を使います。配線の金属体なら、接触防護措置でD種にできないかも検討します。

接地極を何本も打てば10Ωになりますか?

本数に単純に反比例はしません。極どうしが近いと互いの影響を受けて、本数どおりには下がりません。間隔をあけて打つ必要があります。

C種接地はほかの接地と共用できますか?

条件により共用できますが、共用した系統は全体をいちばん厳しい値で管理することになります。D種と共用した接地を「D種だから100Ωでよい」とはできません。

C種の接地抵抗はいつ測りますか?

竣工時に測定して記録し、以後は定期的に測って竣工時の値と比べます。乾燥期は高く出るので、測定した季節もあわせて残しておくと判断しやすくなります。

低圧の上限はいくつですか?

交流600V以下、直流750V以下です。したがってC種の守備範囲は、交流なら300V超〜600Vになります。

図面には何を書けばよいですか?

接地の種別と対象、抵抗値の上限(10Ωか500Ωか)、500Ωを採った場合はその根拠となる遮断装置、D種にした場合は接触防護措置による旨、接地線の太さと出典、共用の有無です。

まとめ ― 取り違えやすいところ

取り違えやすいところ 正しくは
C種とD種は機器の種類で分かれる 使用電圧300Vで分かれる
C種の接地抵抗値は10Ωだけ 0.5秒以内に自動遮断する装置があれば500Ω以下
A種もC種も同じ10Ω 値は同じだがA種には緩和がない
対象も第17条に書いてある 第17条第3項は方法だけ。対象は第29条・第159条など
300V超の金属管は必ずC種 接触防護措置を施せばD種でよい
機器の外箱も防護すればD種 この緩和は配線の金属体だけ。外箱はC種のまま
金属で囲えば接触防護措置になる 管と電気的につながるおそれのあるものは除かれる
接触防護措置と簡易接触防護措置は同じ 高さの基準が違う別の用語
第29条第2項の省略は8つとも使える 一号と四号は300V以下が前提。C種では使えない
漏電遮断器があれば省略できる 五号の条件は15mA以下・0.1秒以下
C種はD種より太い接地線が要る 法令の条件も内線規程の表もD種と共通
400V系の中性点もC種 中性点はB種。外箱がC種
図面は10Ω以下と書けば足りる 500Ωの根拠・D種にした根拠・太さの出典まで残す
C種でいちばん効くのは「打たずに済ませられないか」を先に確かめることです。
手順 やること 見るところ
1|電圧を確かめる 使用電圧が300Vを超えるか 機器表・単線結線図
2|対象を確かめる その金属部はC種の対象か 第29条・第159条・第160条・第164条
3|防護を確かめる 配線の金属体なら接触防護措置でD種にできるか 第159条・第164条
4|抵抗値を決める 10Ωか500Ωか 第17条第3項
5|遮断装置を確かめる 0.5秒以内に遮断する装置があるか 第36条・機器表
6|省略を確かめる 使えるのは二・三・五・六・七・八号 第29条第2項
7|接地線を選ぶ 内線規程1350-3表 → 最低条件の確認 内線規程・機器の仕様書
8|図面に残す 種別・対象・上限・根拠・太さ 図面・機器表
9|測って記録する 竣工時に測定し、季節とあわせて残す 接地抵抗計
この9手順で、図面・施工要領・竣工記録に書けるところまで決まります。

📘 あわせて確認したいこと

A種はA種接地工事について、B種はB種接地工事について、D種はD種接地工事について、接地線の太さは接地線の太さ早見表で扱っています。

ハリタ

この記事を書いた人:ハリタ

電気設備設計の実務者。引込・高圧受変電・幹線・接地を「設計者の視点」で解説しています。プロフィール詳細

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。