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サイズは配管で決まる
今回の疑問
プルボックスのサイズってどうやって求めるの?
プルボックスの設置基準はあるの?
あにまるさん
プルボックスのサイズってどうやって選定するのかな~
はりた
プルボックスは通過する配管のサイズと直線、曲がりのルートによって求め方が異なるね!
あにまるさん
そうなんだな!詳しく教えてくれないか?
はりた
建築設備設計基準に求め方が記載されているから解説していこう!
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配管サイズ計算ツールの紹介
結論
プルボックスは通過する配管サイズを基に求めよう!
設置基準は次の項目に注意して設置するようにしよう!
- 電線管の一区間が30mを超える部分
- 電線管の垂直区間が6mを超える部分
- 配管を分岐、接続、曲げる等でプルボックスが必要な箇所
今回の内容は指針であり設置基準の3項目目にあるように必要な個所を考慮して計画する必要があります。今回の内容と経験を基に設置を行うようにお願いします。
本記事のおすすめの方
- プルボックスのサイズ選定に悩まれている方
- プルボックスの設置場所に悩まれている方
本記事でわかること
- プルボックスの設置場所
- プルボックスサイズの選定
クイックトピックス
プルボックスの設置基準は?
- 電線管の一区間が30mを超える部分
- 電線管の垂直区間が6mを超える部分
- 配管を分岐、接続、曲げる等でプルボックスが必要な箇所
出典:(建築設備設計基準)より
プルボックスのサイズ基準は?
寸法 | 電線を収納するプルボックスの寸法 | ケーブルを収納するプルボックスの寸法 | |
直線配管の場合 | 取り付け面(A)[㎜] | A=Σ(P+30)+(30+2) | A=Σ(P+30)+(30+2) |
長さ (B)[㎜] | B=Pm×6 | B=Pm×8 |
- A:プルボックスの幅[㎜]
- B:プルボックスの長さ[㎜]
- C:プルボックスの高さ[㎜]
- P:電線管の呼称
- Pm:最大電線管の呼称
プルボックスの仕様基準は?
地域 | SUS | Z35 | 塗装 | 鋼板 | 樹脂 |
重耐塩 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
耐塩 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
一般防水 | 〇 | 〇 |
プルボックスのサイズ計算方法
直線配管の場合
直線配管の場合
プルボックスサイズの計算方法
寸法 | 電線を収納するプルボックスの寸法 | ケーブルを収納するプルボックスの寸法 | |
直線配管の場合 | 取り付け面(A)[㎜] | A=Σ(P+30)+(30+2) | A=Σ(P+30)+(30+2) |
長さ (B)[㎜] | B=Pm×6 | B=Pm×8 |
- A:プルボックスの幅[㎜]
- B:プルボックスの長さ[㎜]
- C:プルボックスの高さ[㎜]
- P:電線管の呼称
- Pm:最大電線管の呼称
出典:建築設備設計基準より
あにまるさん
これだけじゃよくわかんないな~
はりた
要するに配管のサイズ+両サイドに余裕をみようねってことだね
あにまるさん
縦と横の長さは違う長さになるのか?
はりた
これはあくまでも推奨のサイズ選定なので縦横の長さは同じにするのが一般的だね!基本的には取付面(A)の幅を考慮すればOKだよ
直線配管のポイント
- 電線管の呼称+30[㎜]を本数毎に見込むこと
- 両サイドに30[㎜]ずつ見込むこと
直角配管の場合
プルボックスサイズの計算方法
寸法 | 電線を収納するプルボックスの寸法 | ケーブルを収納するプルボックスの寸法 | |
直角配管の場合 | 取り付け面(A)及び(B)[㎜] | (A)及び(B)=Σ(P+30)+30+3Pmただし、A及びB≧200 | (A)及び(B)=Σ(P+30)+30+8Pm |
- A:プルボックスの幅[㎜]
- B:プルボックスの長さ[㎜]
- C:プルボックスの高さ[㎜]
- P:電線管の呼称
- Pm:最大電線管の呼称
出典:建築設備設計基準より
あにまるさん
なんじゃこりゃー全然意味わからんぞ
はりた
曲がりの場合配線のRを考慮しないといけないんだよ!
あにまるさん
Rって8Rとか6Rのことかい?
はりた
そうだね!配線が曲がるときにはRを考慮する分、幅を大きく見込む必要があるんだ
直角配管のポイント
- 電線管の呼称+30[㎜]を本数毎に見込むこと
- 両サイドに30[㎜]ずつ見込むこと
- ケーブルの曲がりを考慮して見込むこと
配管サイズ毎のプルボックスの高さ
配管サイズ毎に必要なプルボックスの高さ
電線管の呼称 | 1段配列の高さ[㎜] | 2段配列の高さ[㎜] | 3段配列の高さ[㎜] | |
厚鋼電線管 | ねじなし電線管 | |||
16 | E19 | 100(80)* | 200 | 300 |
22 | E25 | 100(80)* | 200 | 300 |
28 | E31 | 100 | 200 | 300 |
36 | E39 | 200 | 300 | 400 |
42 | E51 | 200 | 300 | 400 |
54 | E63 | 200 | 400 | 500 |
70 | E75 | 200 | 400 | 500 |
82 | ー | 300 | 400 | 600 |
注*()内の数値は、埋込形のボックス高さとする。
出典:建築設備設計基準より
曲がりの場合のサイズを簡単に算出する方法
簡易算出方法
- ノーマルベンドのサイズを参考に算出する方法
ノーマルベンドは配管の曲がりを考慮した規格となっているため”管の呼び”に対する”H”以上のプルボックスサイズを選定すればケーブルの曲がり6Rを確保したプルボックスサイズを選定することが可能です。
プルボックスの設置場所
あにまるさん
プルボックスってどんなところに設置すればいいんだい?
はりた
基本的には、配管の施工がしやすいよう下記の項目を基準に設置をしてみよう!
あにまるさん
施工性やメンテナンス性を考慮して設置するんだな!
はりた
直線で30mは距離としてはかなり長くなるからメンテナンス用として中間に1個置いておくといいね!
あにまるさん
あとは分岐は曲がり箇所に配置していけば配置できそうだな
はりた
配管本数が少なければ、曲がりはノーマルベンドを使用することもあるからコストも考慮して計画しよう!
プルボックスの設置
- 電線管の一区間が30mを超える部分
- 電線管の垂直区間が6mを超える部分
- 配管を分岐、接続、曲げる等でプルボックスが必要な箇所
出典:建築設備設計基準より
プルボックスの仕様
あにまるさん
プルボックスの仕様って樹脂だったり鋼板性だったりどれを選べばいいんだ?
はりた
屋外か屋内か、塩害の影響を受けるか、コストはかけられるのかによって仕様を選定する必要があるよ
設置場所別のプルボックスの仕様
施設場所 | 鋼板製 | ステンレス鋼板製(SUS) | 合成樹脂製 | |||
錆止め(C) | 塗装 | 溶融亜鉛めっき(Z35) | ||||
一般屋内 | 隠ぺい場所 | 〇 | ー | ー | ー | 〇 |
露出場所 | ー | 〇 | ー | ー | ー | |
湿気・水気の多い場所 | ー | △※1 | 〇 | 〇 | 〇 | |
一般屋外 | ー | △※1 | 〇※2 | 〇※2 | △※3 | |
特殊な屋外 | ー | △※1 | 〇※2 | 〇※2 | △※3 |
備考
(1)一般屋内とは、湿気・水気の多い室内以外の、事務室、電気室、機械室等をいう。
(2)湿気・水気の多い室内とは、水蒸気の充満する屋内、常時水が漏出又は結露する屋内、常時湿気のある屋内及び水滴の飛散するおそれのある室内をいう。
(3)一般屋外とは、特殊な屋外以外の屋外をいう。
(4)特殊な屋外とは、海岸地帯の屋外及び腐食性ガスの発生する屋外等をいう。
注
※1施設場所に応じた塗装を行う。
※2施設場所に応じた材料、仕上げを行う。
※3施設場所の周囲温度を考慮する。
出典:建築設備設計基準より
はりた
設計基準には上記のように記載されていますが大きく下記の要点を考慮して選定してみましょう!
プルボックスの仕様:設置環境による選定
設置環境による仕様の選定
屋 内 | 鋼板製・樹脂製 | |
屋 外 | 鋼板製・樹脂製 |
- 屋内、屋外の設置場所に対する仕様の区分はありません
- 樹脂製の場合、周囲の気温により変形や損傷の恐れがあるため高温地帯の場合、鋼板製を選定する
プルボックスの仕様:塩害レベルによる選定
塩害レベルごとの仕様の選定
地域 | SUS | Z35 | 塗装 | 鋼板 | 樹脂 |
重耐塩 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
耐塩 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
一般防水 | 〇 | 〇 |
- 樹脂の場合、塩害による錆などの劣化がない
- 鋼板製の場合、塩害地区に応じ対策を講じる必要がある
- 塗装→Z35→SUSの順にコストが上がるため費用と対策のバランスを考慮する
プルボックスの仕様:強度による選定(参考)
強度による選定
衝撃の可能性あり(駐車場など) | 鋼板製 | |
衝撃の可能性なし | 鋼板製、樹脂製 |
要望や使用環境により衝撃による損傷の可能性がある場合耐久性の高い鋼板製を選定する
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まとめ
プルボックスのサイズと選定方法
プルボックスの設置場所
- 電線管の一区間が30mを超える部分
- 電線管の垂直区間が6mを超える部分
- 配管を分岐、接続、曲げる等でプルボックスが必要な箇所
設置場所別のプルボックスの仕様
施設場所 | 鋼板製 | ステンレス鋼板製(SUS) | 合成樹脂製 | |||
錆止め(C) | 塗装 | 溶融亜鉛めっき(Z35) | ||||
一般屋内 | 隠ぺい場所 | 〇 | ー | ー | ー | 〇 |
露出場所 | ー | 〇 | ー | ー | ー | |
湿気・水気の多い場所 | ー | △※1 | 〇 | 〇 | 〇 | |
一般屋外 | ー | △※1 | 〇※2 | 〇※2 | △※3 | |
特殊な屋外 | ー | △※1 | 〇※2 | 〇※2 | △※3 |
プルボックスサイズの計算方法
- 直線配管の場合
寸法 | 電線を収納するプルボックスの寸法 | ケーブルを収納するプルボックスの寸法 | |
直線配管の場合 | 取り付け面(A)[㎜] | A=Σ(P+30)+(30+2) | A=Σ(P+30)+(30+2) |
長さ (B)[㎜] | B=Pm×6 | B=Pm×8 |
- 直角配管の場合
寸法 | 電線を収納するプルボックスの寸法 | ケーブルを収納するプルボックスの寸法 | |
直角配管の場合 | 取り付け面(A)及び(B)[㎜] | (A)及び(B)=Σ(P+30)+30+3Pmただし、A及びB≧200 | (A)及び(B)=Σ(P+30)+30+8Pm |
- 高さの決め方
電線管の呼称 | 1段配列の高さ[㎜] | 2段配列の高さ[㎜] | 3段配列の高さ[㎜] | |
厚鋼電線管 | ねじなし電線管 | |||
16 | E19 | 100(80)* | 200 | 300 |
22 | E25 | 100(80)* | 200 | 300 |
28 | E31 | 100 | 200 | 300 |
36 | E39 | 200 | 300 | 400 |
42 | E51 | 200 | 300 | 400 |
54 | E63 | 200 | 400 | 500 |
70 | E75 | 200 | 400 | 500 |
82 | ー | 300 | 400 | 600 |
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