内線規程の解釈と解説【027】|屋上電線路
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
低圧屋上電線路は、建物の屋上に電気を引き込むための電線路です。施設方法は 「絶縁電線を使う場合」「ケーブルを使う場合」 の2つに整理できます。

✔ ① 絶縁電線を使う場合
✔ ② ケーブルを使う場合
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 絶縁電線を使う場合の支持点間距離は何m以下ですか。
- 造営材との離隔距離は、絶縁電線とケーブルでどう違いますか。
- ケーブルで離隔をとらずに施設する方法はありますか。
① 絶縁電線を使う場合
- 電線:引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線の絶縁電線(OW電線を含む)
- 支持点間距離:15m以下。難燃・耐水のがいしで支持
- 造営材との離隔:2m以上(高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上)
ペン太
ハリタ| 使用する電線 | 電線の条件 | 支持点間距離 | 造営材との離隔 |
|---|---|---|---|
| 絶縁電線(OW電線を含む) | 引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線 | 15m以下 | 2m以上(高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上) |
| ケーブル | 架空ケーブルの規定に準じる | 支持柱・支持台で支持 | 1m以上、または堅ろうな管・トラフに収め施錠できる堅固なふたを設ける |
- 電線は、引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線の絶縁電線(OW電線を含む)。
- 支持点間距離は15m以下とし、難燃・耐水のがいしで支持する。
- 造営材との離隔は2m以上(高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上)。
② ケーブルを使う場合
- 架空ケーブルの規定に準じて施設し、支持柱・支持台で支持
- 造営材との離隔:1m以上
- または堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける
- 引張強さ 2.30kN以上/直径 2.6mm以上
- 支持点間距離 15m以下
- 造営材との離隔 2m以上(高圧・特別高圧は1m以上)
- 造営材との離隔 1m以上
- または堅ろうな管・トラフに収める
- 施錠できる堅固なふたを設ける

| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 離隔距離は電線の種類によらず同じ | 絶縁電線は2m以上、ケーブルは1m以上と分かれる |
| 高圧絶縁電線でも離隔は2m以上 | 高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上 |
| ケーブルは必ず1m離す必要がある | 堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける方法もある |
| がいしは屋外用なら何でもよい | 難燃・耐水のがいしで支持する |
| 支持点間は現場で決めてよい | 絶縁電線を使う場合は15m以下 |
| 工事方法はがいし引きだけ | 合成樹脂管工事、バスダクト工事(屋外用IPX4以上)などでも施設できる(いずれも簡易接触防護措置を施す) |
- 架空ケーブルの規定に準じて施設し、支持柱・支持台で支持する。
- 造営材との離隔は1m以上。
- または堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける。
よくある質問(FAQ)
Q. 屋上電線路で絶縁電線を使うときの基準は?
A. 引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線の絶縁電線(OW電線を含む)を使います。支持点間距離は15m以下、造営材との離隔距離は2m以上(高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上)です。
Q. ケーブルを使うときの離隔距離は?
A. 支持柱・支持台で支持する場合は造営材との離隔距離を1m以上とします。または堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設けます。
まとめ|電線の種類で離隔と支持が変わる
屋上電線路は、絶縁電線かケーブルかで、造営材との離隔距離と支持の方法が分かれる点を押さえておくと判断しやすくなります。
| 確認する項目 | 規程が示す内容 |
|---|---|
| 絶縁電線の強さ・太さ | 引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線 |
| 使用できる絶縁電線 | OW電線を含む |
| 絶縁電線の支持点間距離 | 15m以下 |
| 絶縁電線の支持方法 | 難燃・耐水のがいしで支持 |
| 絶縁電線の離隔(低圧) | 造営材から2m以上 |
| 絶縁電線の離隔(高圧・特別高圧絶縁電線) | 造営材から1m以上 |
| ケーブルの施設 | 架空ケーブルの規定に準じ、支持柱・支持台で支持 |
| ケーブルの離隔 | 造営材から1m以上 |
| 離隔に代わる方法 | 堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける |
| 工事方法 | がいし引き工事、合成樹脂管工事、バスダクト工事(屋外用IPX4以上)など |
| 共通の措置 | 簡易接触防護措置を施す |
絶縁電線で押さえること
- 引張強さまたは直径の条件。
- 支持点間距離とがいしの性質。
- 造営材との離隔(低圧と高圧で違う)。
ケーブルで押さえること
- 架空ケーブルの規定への準用。
- 支持柱・支持台による支持。
- 離隔1m以上か、管・トラフに収めるか。
工事方法で押さえること
- がいし引き以外の選択肢。
- バスダクトの保護等級。
- 簡易接触防護措置。
屋上は人が上がる機会もあり、風雨や日射も直接受ける場所です。離隔と支持の数値は、電線に触れさせないことと、たわみや損傷を防ぐことの両方を満たすための基準になっています。
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