内線規程の解釈と解説【027】|屋上電線路
出典:電気設備の技術基準の解釈 第113条・
屋上電線路は、建物の屋上に施設する電線路です。施設できるのは1構内等の電線路として施設する場合などで、低圧の施設方法は 「絶縁電線」「ケーブル」「バスダクト工事」 の3つです。
ペン太
ハリタ
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ハリタこの記事で押さえる3つのこと
① 施設できる場合と絶縁電線
- 建物の屋上に施設する電線路。低圧は解釈第113条、高圧は第114条、特別高圧は第115条
- 低圧の引込線と連接引込線の屋上部分は除く。引込線の屋上部分は、第116条第2項で、屋側電線路の規定に準じて施設する
- 施設できる場合:1構内等に施設する電線路の全部又は一部として施設する場合などに限られる(第113条第1項)
- 1構内等には、同一基礎構造物とこれに構築された複数の建物や、構造的に一体化した1つの建物も含まれる
- 展開した場所に、危険のおそれがないように施設する(解釈第113条第2項第一号)
- 電線:引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6mm以上の硬銅線
- 支持点間距離:15m以下。造営材に堅ろうに取り付けた支持柱・支持台に、絶縁性・難燃性・耐水性のあるがいしで支持
- 造営材との離隔:2m以上(高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線は1m以上)
- 他の工作物と接近・交差するときは、113-1表の離隔以上。植物と接触しないように施設する
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ハリタ| 確かめること | 決まり |
|---|---|
| 施設できる場合 | 1構内等に施設する電線路の全部又は一部として施設する場合、又は1構内等専用の電線路中その構内等に施設する部分として施設する場合(解釈第113条第1項) |
| 除くもの | 低圧の引込線と連接引込線の屋上部分 |
| 絶縁電線の強さ | 引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6mm以上の硬銅線 |
| 支持 | 造営材に堅ろうに取り付けた支持柱・支持台に、絶縁性・難燃性・耐水性のあるがいしで支持。支持点間15m以下 |
| 造営材との離隔 | 2m以上(高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線は1m以上) |
- 施設できるのは1構内等の電線路など。引込線の屋上部分は除く。
- 絶縁電線は2.30kN以上か2.6mm硬銅線。支持点間15m以下。
- 造営材との離隔は2m以上(高圧・特別高圧絶縁電線は1m以上)。
② ケーブル・バスダクトと高圧
- 支持柱・支持台:展開した場所で第67条(第五号を除く)に準じ、造営材との離隔1m以上
- 管・トラフ:堅ろうな管又はトラフに収め、トラフには取扱者以外が容易に開けられない鉄製・鉄筋コンクリート製などの堅ろうなふた
- ラック:造営材に堅ろうに取り付けたラックに施設し、簡易接触防護措置を施す
- バスダクト工事:日本電気技術規格委員会の規格「バスダクト工事による低圧屋上電線路の施設」の要件によるほか、第163条に準じる
| 方法 | 決まり |
|---|---|
| 支持柱・支持台(イ) | 展開した場所で第67条(第五号を除く)に準じ、造営材との離隔1m以上 |
| 管・トラフ(ロ) | 堅ろうな管又はトラフに収め、トラフには取扱者以外が容易に開けられない鉄製・鉄筋コンクリート製などの堅ろうなふた。第164条第1項第四号・第五号に準じる |
| ラック(ハ) | 造営材に堅ろうに取り付けたラックに施設し、簡易接触防護措置。第164条第1項第二号・第四号・第五号に準じる |
| バスダクト工事 | 規格の要件によるほか、第163条に準じる |
| 他の工作物との離隔 | 113-1表の値以上(電線の種類と相手により0.3m・0.6m・1m) |
- 高圧屋上電線路の電線はケーブル(解釈第114条第2項)
- 支持柱・支持台で支持するときは、造営材との離隔1.2m以上。堅ろうな管・トラフに収める方法もある
- 他の工作物(架空電線を除く)との離隔は0.6m以上(第114条第3項。管・トラフで一定の条件を満たす場合は例外)
- 特別高圧屋上電線路は、特別高圧の引込線の屋上部分を除き施設しない(第115条)
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 屋上に電気を引き込む線が屋上電線路 | 引込線・連接引込線の屋上部分は除く(第116条第2項で準用) |
| 屋上ならどこでも施設できる | 1構内等の電線路として施設する場合などに限る |
| がいしは屋外用なら何でもよい | 絶縁性・難燃性・耐水性のあるがいし。支持点間15m以下 |
| ケーブルは必ず1m離す | 管・トラフ(容易に開けられないふた)やラックの方法もある |
| 合成樹脂管工事でも施設できる | 方法は絶縁電線・ケーブル・バスダクト工事の3つ |
| 高圧も低圧と同じ数値 | 高圧はケーブルのみ・1.2m以上。特別高圧は施設しない |
- ケーブルは支持柱・支持台で、造営材と1m以上。
- 管・トラフ(堅ろうなふた)やラックの方法もある。
- 高圧はケーブルで1.2m以上。特別高圧は施設しない。
よくある質問(FAQ)
Q. 屋上電線路で絶縁電線を使うときの基準は?
A. 引張強さ2.30kN以上のもの又は直径2.6mm以上の硬銅線の絶縁電線を使い、造営材に堅ろうに取り付けた支持柱・支持台に、絶縁性・難燃性・耐水性のあるがいしで支持します。支持点間距離は15m以下、造営材との離隔距離は2m以上(高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線は1m以上)です(解釈第113条第2項第一号)。
Q. ケーブルを使うときの離隔距離は?
A. 支持柱・支持台で支持する場合は、造営材との離隔距離を1m以上とします。ほかに、堅ろうな管・トラフに収め、トラフには取扱者以外が容易に開けられない堅ろうなふたを設ける方法と、ラックに施設して簡易接触防護措置を施す方法があります(解釈第113条第2項第二号)。高圧屋上電線路では、支持柱の場合1.2m以上です(第114条)。
Q. 屋上電線路はどんな工事方法がある?
A. 低圧屋上電線路は、絶縁電線を使う方法、ケーブルを使う方法、バスダクト工事の3つのいずれかで施設します(解釈第113条第2項)。合成樹脂管工事は挙げられていません。高圧屋上電線路の電線はケーブルに限られます(第114条)。
Q. 特別高圧の屋上電線路は施設できる?
A. 特別高圧屋上電線路は、特別高圧の引込線の屋上部分を除き、施設しません(解釈第115条)。
まとめ|施設できる場合と、方法ごとの数値
屋上電線路は、施設できるのは1構内等の電線路などに限られ、絶縁電線・ケーブル・バスダクト工事で、離隔と支持の方法が分かれる点を押さえておくと判断しやすくなります。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| どんな電線路 | 建物の屋上に施設する電線路。引込線の屋上部分は除く |
| 施設できる場合 | 1構内等の電線路として施設する場合など(解釈第113条第1項) |
| 絶縁電線 | 2.30kN以上か2.6mm硬銅線。支持点間15m以下。造営材と2m以上(高圧絶縁電線等は1m) |
| ケーブル | 支持柱で1m以上、管・トラフ(ふた)、ラック(簡易接触防護措置)のいずれか |
| バスダクト工事 | 規格の要件によるほか、第163条に準じる |
| 他の工作物 | 113-1表の離隔以上 |
| 高圧 | ケーブルのみ。支持柱なら1.2m以上。他の工作物と0.6m以上(第114条) |
| 特別高圧 | 引込線の屋上部分を除き施設しない(第115条) |
絶縁電線で押さえること
- 引張強さまたは直径の条件。
- 支持点間距離とがいしの性質。
- 造営材との離隔(高圧絶縁電線などは1m)。
ケーブルで押さえること
- 支持柱なら第67条に準じ、離隔1m以上。
- 管・トラフなら、容易に開けられないふた。
- ラックなら、簡易接触防護措置。
方法と電圧で押さえること
- 低圧は絶縁電線・ケーブル・バスダクト工事。
- 高圧はケーブルだけで、支持柱なら1.2m以上。
- 特別高圧は、引込線の屋上部分を除き施設しない。
屋上は人が上がる機会もあり、風雨や日射も直接受ける場所です。離隔と支持の数値は、電線に触れさせないことと、たわみや損傷を防ぐことの両方を満たすための基準になっています。
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