強電設備の設計|非常照明の1lxと2lxの違いについて詳しく解説
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 非常用照明に求められる床面の水平照度は、いくつ以上か
- 蛍光ランプやLEDで2lx以上が求められるのは、なぜか
- 2lxの値は、どの法令に書かれているか
非常用照明はなぜ光源の種類で照度の基準が違うの?
🔦 質問のポイント
非常時の照明は、「通常の床面で水平照度1lx以上」が必要です。でも、蛍光ランプやLEDの場合は「2lx以上」が求められるってどうして?光源の種類で基準が違うのはなぜ?
ペン太
ハリタ💡 なぜ光源の種類で基準が違うの?
蛍光ランプやLEDは、火災などで周囲の温度が高くなると、明るさが下がってしまいます。
-
平常時:常温で基準の明るさを確保
-
火災時:周囲の温度が上がり、明るさが下がる
なので、普段から「2lx以上」の照度を確保しておかないと、火災時には基準の1lxを下回ってしまう危険があるんです。
| 状況 | 周囲温度 | 明るさ | 床面照度の見え方 |
|---|---|---|---|
| 平常時 | 常温 | 100% | 設計値どおり |
| 火災時 | 高温 | 下がる | 平常時2lxなら、下がる分を見込んでも1lxを保ちやすい |
| 火災時(平常時1lxの場合) | 高温 | 下がる | 1lxを下回るおそれがある |
- 蛍光ランプやLEDは、火災などで周囲温度が高くなると明るさが下がる
- 火災時には周囲の温度が上がり、明るさが下がる
- だから平常時から2lx以上を確保しておかないと、火災時に基準の1lxを下回る
🏢 法律や基準もこうなってる!
🔸 建築基準法(令和5年度版)
-
非常用照明は、火災時でも明るさが大きく下がらないような構造にしなければならない。
-
照明は自動で点灯し、避難できるまでの間、床面に1lx以上の明るさを保つ必要がある。
🔸 告示1830号(非常用の照明装置の構造方法)
-
予備電源は、充電を行うことなく30分間継続して点灯できること(第三)。
-
蛍光ランプやLEDは、普段から2lx以上の明るさが必要(第四 一:常温下で床面の水平面照度)。
-
照明器具は、耐熱性及び即時点灯性を有するもの(第一)。
| よりどころ | 求められること |
|---|---|
| 建築基準法(令和5年度版) | 火災時でも明るさが大きく下がらない構造とすること |
| 建築基準法(令和5年度版) | 自動点灯し、避難できるまで床面1lx以上を保つこと |
| 告示1830号 第三 | 予備電源は充電なしで30分間継続して点灯 |
| 告示1830号 第四 | 常温下で床面1lx(蛍光灯・LEDは2lx)以上 |
| 告示1830号 第一 | 照明器具は耐熱性及び即時点灯性を有するもの |
- 建築基準法(令和5年度版)では、火災時でも明るさが大きく下がらない構造とすることが求められる
- 照明は自動で点灯し、避難できるまでの間、床面に1lx以上を保つ
- 告示1830号では、予備電源は充電なしで30分間継続して点灯できることが求められる(階段の長時間定格形は60分)
- 蛍光ランプやLEDは常温で2lx以上、器具は耐熱性と即時点灯性が必要
❓ よくある質問(FAQ)
Q. 非常用照明の基本の照度はどのくらい必要ですか?
A. 床面で水平照度1lx以上が基本です。避難できるまでの間、自動点灯して1lx以上を保つ必要があります。
Q. なぜ蛍光ランプやLEDは2lx以上が求められるのですか?
A. 蛍光ランプやLEDは火災などで周囲温度が高くなると明るさが下がるためです。温度が上がると明るさが下がるので、普段から2lx以上を確保しておかないと火災時に基準の1lxを下回る危険があります。
Q. 非常用照明は何分間点灯できればよいですか?
A. 告示1830号で、予備電源は充電を行うことなく30分間継続して点灯できるものとされています。
Q. 非常用照明にはどのような耐熱性が必要ですか?
A. 告示1830号で、照明器具は耐熱性及び即時点灯性を有するものとされています。
✅ まとめ
この記事のまとめ
- 火災時には照明の明るさが下がるため、蛍光ランプやLEDは「余裕を持った明るさ」が必要。
- 普段から2lx以上の明るさがあれば、火災時でも1lxを保てる。
- 法律や技術基準でもしっかり定められていて、安全確保のための大事なルール。
1lxと2lxの差は、器具の性能差ではなく「火災時に温度が上がると明るさが落ちる」という性質への備えです。蛍光ランプやLEDは低下分を見込んで平常時2lx以上とすることで、火災時にも基準の1lxを保てるようにしています。
| 確認する順番 | 見るところ | 決まること |
|---|---|---|
| Step1 | 使用する光源の種類 | 蛍光ランプ・LEDかどうか |
| Step2 | 必要な床面照度 | 1lx以上か、2lx以上か |
| Step3 | 照度計算 | 平常時の値で基準を満たしているか |
| Step4 | 点灯時間 | 予備電源で30分(長時間定格形は60分)点灯できるか |
| Step5 | 耐熱性 | 耐熱性・即時点灯性のある器具か |
照度計算のあとで光源を変更すると、必要な照度そのものが変わってしまいます。器具を選ぶ段階で1lxか2lxかを確定させておくと、計算のやり直しを避けられます。
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