電気設備の経済ニュース|2026年8月4日号
① 日米協調の為替介入で円が急騰、一時155円台。日経平均は63,754.90円(▲607.12円)と3日ぶり反落
② 電気銅建値は236万円/t(7/28改定)と高値圏。電線・盤コストは高止まり続く
③ 電気・ガス料金支援が8月請求分から反映。V2H・EV充電補助は最大130万円に拡大
7月30日に日本政府・日銀が円買い介入を実施(介入直前は163円65銭付近)、31日には米財務省も加わり日米協調介入となりました。8月3日の東京市場ではドル円は157円88銭→155円23銭と円高が進行。ベッセント米財務長官・片山財務相ともに追加介入を「ためらわない」と発言しており、しばらく荒い値動きが想定されます。
8月3日の日経平均株価は前週末比607円12銭安(▲0.94%)の63,754.90円で大引け。急激な円高を受けて輸出関連・半導体/AI関連に売りが出て、一時62,703.47円まで下落した後、下げ幅を縮めました。
電線大手は2026年3月期に古河電工・フジクラが過去最高益を記録した流れの中、第1四半期決算の発表が本格化します(フジクラは8月7日予定)。円高は輸出採算にはマイナスの一方、銅など輸入資材コストには低下要因です。個別の値動きは日々大きいため、下表のウォッチ銘柄でご確認ください。
| 分類 | ウォッチ銘柄(証券コード) |
|---|---|
| ゼネコン | 大林組(1802)/鹿島(1812)/大成建設(1801)/清水建設(1803) |
| サブコン | きんでん(1944)/関電工(1942)/クラフティア(1959) |
| 電線 | 古河電工(5801)/フジクラ(5803)/住友電工(5802)/SWCC(5805) |
| 業種別指数 | 東証33業種「建設業」「非鉄金属」 |
JX金属の電気銅建値は7月28日改定で236万円/t。7月は223万〜237万円/tのレンジで推移し、月間平均も5月224.4万円→6月227.4万円と切り上がりが続いています。1年前(2025年7月平均148.8万円)と比べ約6割高い水準です。
政府の「電気・ガス料金支援」は2026年7〜9月使用分が対象で、8月検針分から全エリアで値下げ。低圧は3.50円/kWhの値引き(東京電力EPの2026年8月分燃料費調整に反映)で、標準家庭で月約1,170円・3か月合計約5,000円の負担軽減となる見込みです。
令和7年度補正「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」のV2H充放電設備は、交付申請受付が2026年7〜9月。機器上限75万円+工事費上限55万円の最大130万円に拡大されています(予算55億円)。系統用蓄電池はSII(環境共創イニシアチブ)の公募が二次(6月末〜7月下旬)まで進行しており、三次公募は2027年1月下旬の予定です。
2023年10月の告示改正に基づき、2026年度から変圧器の第三次判断基準(トップランナー変圧器2026)が施行。現行基準品は多くのメーカーで2025年9月頃に受注を締め切り、2026年3月末で出荷終了となっており、今後の受変電設備更新は新基準適合品での計画が前提になります。効率向上の一方で、価格上昇・納期面の影響が指摘されています。
東芝デバイス&ストレージは直流送電(HVDC)など電力インフラ向けパワー半導体を強化し、車載SiCではロームとの協業で供給体制を整備。データセンター分野では、UPSなど600V以上の高耐圧領域でSiCの採用が広がり、AIサーバーの省エネ要求からGaNパワー半導体の電源適用にも注目が集まっています。
標準仕様(変圧器容量200kVA以下)のキュービクルは大手メーカーで正式発注から約3か月と、半年以上待ちだった2024〜25年から改善。一方、3300V仕様のタイトランスは6か月以上、再エネ向け特殊トランスも長納期懸念が続き、海外製変圧器を組み合わせる動きが広がっています。トップランナー2026切替直後のため、新基準品の納期はメーカー最新情報の確認が必須です。
国土交通省が7月31日に公表した建築着工統計(令和8年6月分)によると、新設住宅着工戸数は66,344戸(前年同月比+18.6%)。持家・貸家・分譲住宅がそろって増加しました。季節調整済年率換算値は78.6万戸(前月比+3.9%)と2か月連続の増加です(前年6月は省エネ基準義務化前の駆け込み反動で大きく落ち込んでおり、その反動増の面もあります)。
本記事の数値はいずれも速報値です。出典:日本経済新聞/外為どっとコム/株探/Yahoo!ファイナンス/JX金属「銅建値」/経済産業省/東京電力エナジーパートナー/SII/国土交通省「建築着工統計調査報告」ほか各社公表資料(2026年8月3日までの確認情報)。
本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断・補助金の適用可否・特定銘柄の推奨を行うものではありません。制度・補助金の詳細は必ず公式情報をご確認ください。
次回配信:明日 朝7時





