この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【063】電光サイン
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

文字や図形を電球・LEDで表示する電光サインについて、対地電圧分岐回路・配線・専用ダクト配線のルールを内線規程にもとづいて整理します。

電光サインの施設ルールを示す図解。対地電圧<span style=150V以下、1.2mm以上の絶縁電線、ダクトは電線断面積の総和が内断面の50%以下の3つのポイント。” style=”max-width:100%;height:auto;”>
結論:白熱電灯を使う電光サインは電路の対地電圧を150V以下15A・20A分岐回路で使用します。配線は1.2mm以上の絶縁電線(多心ケーブルは0.75mm2以上)、専用ダクトは電線断面積の総和を内断面の50%以下とします。
この記事でわかること
✔ 対地電圧・分岐回路・配線
✔ 電光サイン用ダクト配線
ペン太ペン太
白熱電灯の電光サインって、配線は細くても大丈夫なんですか?
ハリタハリタ
1.2mm以上の絶縁電線が基本です。多心ケーブルの0.75mm²は自動遮断装置を設ける場合に限ります。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 電光サインの配線には、太さいくつの電線を使いますか。
  • 電光サイン用ダクトに入れられる電線の量は、どこまでですか。
  • 電光サイン用ダクトを施設できる場所は、どこに限られますか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、電光サインの施設ルールを3つの視点で整理します。

対地電圧・分岐回路・配線

トピック1:対地電圧・分岐回路・配線
  • 白熱電灯を使用する電光サインの電路の対地電圧は150V以下。分岐回路は15A分岐回路又は20A配線用遮断器分岐回路で使用します。
  • 配線は1.2mm以上の絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)を使用し、金属管配線・合成樹脂管配線・二種金属製可とう電線管配線・電光サイン用ダクト配線・ケーブル配線のいずれかにより施設します。
  • ただし多心ケーブルを使用し、過電流が生じた場合に自動的に遮断する装置を設ける場合は除きます。多心ケーブルは断面積0.75mm2以上の多心ケーブル又は多心キャブタイヤケーブルをいいます。
  • メタルラス張りなどの木造造営材に施設する場合は、メタルラス等と電気機械器具・配線との絶縁の規定により施設します。
ペン太ペン太
ダクトの中は電線をぎっしり詰めてもいいんですよね?
ハリタハリタ
電線断面積の総和はダクト内断面積の50%以下です。使える場所も露出場所と床・壁貫通箇所に限られます。
使う電線条件
1.2mm以上の絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)原則
断面積0.75mm2以上の多心ケーブル又は多心キャブタイヤケーブル過電流が生じた場合に自動的に遮断する装置を設ける場合
ここまでのポイント
  • 白熱電灯を使用する電光サインの電路の対地電圧は150V以下。
  • 分岐回路は15A分岐回路又は20A配線用遮断器分岐回路で使用する。
  • 配線は1.2mm以上の絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)。
  • 配線方法は金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・電光サイン用ダクト・ケーブル配線のいずれか。
  • 多心ケーブルを使用し過電流を自動的に遮断する装置を設ける場合は、0.75mm2以上の多心ケーブル又は多心キャブタイヤケーブルとできる。
  • メタルラス張りなどの木造造営材に施設する場合は、メタルラス等と電気機械器具・配線との絶縁の規定による。

電光サイン用ダクト配線

トピック2:電光サイン用ダクト配線
  • ダクトは一面を取り外しできる構造とし、表面をさび止めし、雨水が浸入し難く滞留しない構造とします。
  • 施設場所は露出場所、床又は壁を貫通する箇所に限ります。
  • ダクトの大きさは、電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が内断面積の50%以下となるよう選定します。
  • ダクトから分岐する配線は金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル配線(屋内乾燥場所は一種金属製可とう電線管も可)。屋側・屋外は水切りを作り、明記なき事項は金属ダクト配線の規定によります。
たとえ話:ダクトは電線の「収納ケース」。詰め込みすぎると熱がこもって危険です。だから中身(電線)はケースの広さの半分(50%)までにとどめ、余裕をもって収めるイメージです。
見習いペン太
見習いペン太
電光サインの電線って、細くてもいいんですか?
はりた
はりた
いや、配線には1.2mm以上の絶縁電線を使うんだ。多心ケーブルを使って過電流を自動で遮断する装置を付ける場合だけ、0.75mm2以上の多心ケーブルでもいいよ。
見習いペン太
見習いペン太
ダクトにはどれくらい電線を入れられますか?
はりた
はりた
電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が、ダクトの内断面積の50%以下になるようにするんだ。詰め込みすぎは禁物だね。
取り違えやすいところ正しくは
配線方法は自由に選べる金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・電光サイン用ダクト・ケーブル配線のいずれかによる
DV電線やDE電線も使える1.2mm以上の絶縁電線のうち、DV電線・DE電線は除かれる
多心ケーブルなら無条件で0.75mm2でよい過電流が生じた場合に自動的に遮断する装置を設けることが前提
ダクトは電線が入るだけ入れてよい電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が、ダクト内断面積の50%以下
ダクトは隠ぺい場所にも施設できる露出場所、及び床又は壁を貫通する箇所に限られる
ダクトからの分岐は同じダクトでよい金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル配線による(屋内乾燥場所は一種金属製可とう電線管も可)
ここまでのポイント
  • ダクトは一面を取り外しできる構造とし、表面をさび止めする。
  • 雨水が浸入し難く、滞留しない構造とする。
  • 施設場所は露出場所、床又は壁を貫通する箇所に限る。
  • 電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が、内断面積の50%以下となるよう大きさを選定する。
  • ダクトから分岐する配線は金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル配線(屋内乾燥場所は一種金属製可とう電線管も可)。
  • 屋側・屋外は水切りを作り、明記なき事項は金属ダクト配線の規定による。

よくある質問(FAQ)

トピック3:よくある質問(FAQ)
Q. 電光サインの配線に使う電線は?
A. 1.2mm以上の絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)を使用します。多心ケーブルを使い過電流が生じた場合に自動的に遮断する装置を設ける場合は、断面積0.75mm2以上の多心ケーブル又は多心キャブタイヤケーブルとできます。
Q. 電光サイン用ダクトに入れられる電線の量は?
A. 電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が、ダクトの内断面積の50%以下となるように選定します。
Q. 電光サイン用ダクトはどこに施設できますか?
A. 露出場所、及び床又は壁を貫通する箇所に限り施設できます。屋側・屋外に施設する場合は、電線から雨水が浸入しないように水切りを作ります。

まとめ|電線の太さとダクトの容量で電光サインを押さえる

電光サインは、対地電圧150V以下で、1.2mm以上の絶縁電線を使い、ダクトには内断面積の50%以下しか入れないことが基本です。

確認する項目規程が示す数値・条件
電路の対地電圧150V以下(白熱電灯を使用する電光サイン)
分岐回路15A分岐回路、又は20A配線用遮断器分岐回路
配線に使う電線1.2mm以上の絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)
多心ケーブルを使う場合0.75mm2以上の多心ケーブル又は多心キャブタイヤケーブル(過電流を自動的に遮断する装置が前提)
配線の方法金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・電光サイン用ダクト・ケーブル配線
木造造営材(メタルラス張り等)メタルラス等と電気機械器具・配線との絶縁の規定による
ダクトの構造一面を取り外しできる構造、表面をさび止め
ダクトの防水雨水が浸入し難く、滞留しない構造
ダクトを施設できる場所露出場所、床又は壁を貫通する箇所
ダクトの大きさ電線の被覆絶縁物を含む断面積の総和が内断面積の50%以下
ダクトからの分岐配線金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル配線(屋内乾燥場所は一種金属製可とう電線管も可)
屋側・屋外水切りを作る。明記なき事項は金属ダクト配線の規定による

回路と電線で押さえること

  • 対地電圧150V以下、15A・20A分岐回路であること。
  • 1.2mm以上の絶縁電線か、条件を満たす多心ケーブルか。
  • 配線方法が規定のいずれかにあてはまるか。

ダクトの選定で押さえること

  • 一面を取り外しできる構造と、さび止め。
  • 雨水が浸入・滞留しない構造。
  • 電線の断面積の総和が内断面積の50%以下におさまる大きさか。

施設場所で押さえること

  • 露出場所、床・壁の貫通箇所に限られること。
  • 屋側・屋外の水切り。
  • ダクトから分岐する配線の方法。

電光サインは店舗の外壁など、雨がかかり人の目にも触れる場所に付くことが多い設備です。上の表を「電路→電線→ダクト→場所」の順に確認していくと、容量不足や防水の見落としを防ぎやすくなります。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
屋外に設置するときの最後のチェックは?
ハリタハリタ
雨水浸入防止の水切り設置が必須です。対地電圧150V以下もあわせて確認しましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。