新人の学習ルート
読む順番に迷ったら、マイページのルートに沿って進められます
進み方を見る →
プロット図の見方 第17回連載の一覧 ›

天井の中はケーブルをころがしで通して、壁の中へ下りる部分だけ管に入れる。よくある施工ですが、拾い出しでは要注意です。管とケーブルの長さが違うからです。靴下(管)は足首から下だけ、ズボン(ケーブル)は腰から足先まで、と考えるとわかりやすいかもしれません。第17回は、立上り・立下りの部分だけ配管するときの拾い方を細かく見ます。

結論

ケーブル=平面+立下り、管=立下りの部分だけ。拾い出し表では、ケーブルと管を別の行・別の長さで書きます。

  • 水平の線にカッコがなければ、天井の中はころがし
  • 立下りの管は特記・凡例で読む
  • 管をケーブルと同じ長さで拾うと拾いすぎ
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
天井の中はころがし、壁の中の立下りだけ管に入れる配線で、ケーブルと管の長さが違うことを示す動く図解
約50秒でくり返します。横から見た配線、ケーブルと管の長さ比べ、図面での読み方、拾い出し表の順に見ます。

天井はころがし、壁の中だけ管

天井の中は広い空間なので、ケーブルを置いていくころがしで通せます。一方、壁の中や床からの立上りは、ケーブルが傷むおそれがあるので管に入れて守ることがあります。こうして1本のケーブルの途中だけが管に入る配線になります。

場所 通し方 入るもの
天井の中(水平) ころがし ケーブルだけ
壁の中の立下り(スイッチ・コンセントへ) 管に入れる 管+ケーブル
床から機器への立上り 管で保護 管+ケーブル
どこを管にするかは、図面の特記や施工の条件で決まります。
ここまでのポイント
  • 天井の中はケーブルだけ
  • 立下り・立上りだけ管に入れる
  • どこを管にするかは特記で決まる

ケーブルは「平面+立下り」、管は「立下りだけ」

ジョイントボックスからスイッチまで、平面4.0m・立下り1.4mの例で比べます。

拾うもの 通る部分 長さ
ケーブル VVF1.6-2C 天井の中の平面+立下り 4.0+1.4=5.4m
管 PF16 立下りだけ 1.4m
差 天井の中の平面 4.0m
長さと管の種類は架空の例です。
読み方のコツ:管の上端を天井の中へ少し出すなど、管の端の扱いで長さは少し変わります。どれだけ見込むかは会社や積算基準の決まりに合わせます。高さの求め方(天井高−取付高さ)は第14回で扱っています。
ここまでのポイント
  • ケーブルは平面+立下り
  • 管は立下りの部分だけ
  • 管の端の見込みは基準で

プロット図では「カッコなし」+「特記」で読む

プロット図は上から見た図なので、立下りの管は線の上に描かれないことが多くあります。次の順で確かめます。

確かめるところ 読み方
水平の線 (PF16)などのカッコがなければ、天井の中はころがし
特記・凡例 例:「スイッチ・コンセントへの立下りは PF16 で保護」
立上り・引下げの記号 床からの立上りなど、記号の横の傍記で管の種類を読む(第4回)
敷設方法の線種 ころがし・露出・管の見分け方は第15回
特記の書き方は図面ごとに違います。拾いはじめる前に必ず読みます。
ここまでのポイント
  • 線にカッコなし=ころがし
  • 立下りの管は特記で読む
  • 床からの立上りも同じ考え方


拾い出し表 ― ケーブルと管を別の行・別の長さで

スイッチ3か所へ、どれも立下り1.4mで配線する例です。

行き先 平面 立下り ケーブル 管 PF16
スイッチ1 3.0m 1.4m 4.4m 1.4m
スイッチ2 4.0m 1.4m 5.4m 1.4m
スイッチ3 2.5m 1.4m 3.9m 1.4m
合計 13.7m 4.2m
管を同じ13.7mで拾うと、9.5mの拾いすぎになります。

✏️ 付属品も立下りの数で

  1. コネクタ:管がボックスに入る端ごとに1個。
  2. 管の上端:天井の中で終わる端の処理を、特記や基準に合わせて拾います。
  3. 条数が複数のとき:管は1回、ケーブルは条数分(第16回)。
ここまでのポイント
  • ケーブルと管は別の行
  • 管は立下りの合計
  • 付属品は立下りの数だけ

間違えやすいところ

⚠️ よくある拾いミス

  1. 管をケーブルと同じ長さで拾う:天井の中の平面分だけ管を拾いすぎます。
  2. ケーブルを立下りの長さだけにする:天井の中の平面分が抜けます。
  3. 特記を読まずに全部ころがしにする:立下りの管が丸ごと抜けます。
  4. 管の端の見込みを区間ごとにばらばらにする:決まりを先にそろえます。
  5. 付属品を区間の数で数える:管の端の数で数えます。
ここまでのポイント
  • 管とケーブルは長さが違う
  • 特記を先に読む
  • 付属品は管の端の数

よくある質問

立下りだけ配管するのはどんなときですか?

天井の中はケーブルをころがしで通し、壁の中へ下りる部分だけを管に入れてケーブルを守るときです。床から機器へ立ち上がる部分だけを管で保護する場合も同じ考え方です。どこを管にするかは図面の特記で決まります。

ケーブルと管の長さはどう違いますか?

ケーブルは天井の中の平面の長さと立下りの両方を通るので「平面+立下り」、管は立下りの部分だけです。平面4.0m・立下り1.4mなら、ケーブル5.4m・管1.4mです。

プロット図ではどう見分けますか?

水平の線に(PF16)などの管のカッコがなければ、天井の中はころがしです。立下りの管は、特記(例:壁の中の立下りはPF16で保護)や凡例に書かれることが多いので、先に確かめます。

管の長さは立下りの長さぴったりですか?

管の上端を天井の中へ少し出すなど、端の扱いで長さが変わります。どれだけ見込むかは会社や積算基準の決まりに合わせます。

付属品はどう数えますか?

管の端ごとに数えます。ボックスに入る端のコネクタ、天井の中で終わる端の処理などを、立下りの数だけ拾います。

1本の立下りの管に2条入るときは?

管は立下りの長さで1回、ケーブルは条数分です。天井の中の平面もケーブルは条数分を足します(第16回)。

30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?

タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。

次に読むならこれコンセントとは?部品・穴の形・図記号・用途を動く図解で超基本から新人教育
次はこれ
新人マイページで進捗とノートを残す →読んだ記事は自動で記録されます。ノートは端末に保存され、書き出せます。
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。