内線規程の解釈と解説【080】|火薬庫などの危険場所
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
火薬庫は爆発の危険性が高いため、電気設備の設置には特に厳格な基準が設けられています。原則として庫内には電気設備を施設せず、やむを得ない場合も一定の条件を満たす必要があります。本記事では要点を図解で整理します。

結論
火薬庫では、①原則として庫内に電気設備を施設せず白熱電灯・蛍光灯等(開閉器・過電流遮断器を除く)を条件付きで例外とし、②対地電圧は150V以下・機器は全閉形・配線は金属管(厚鋼電線管)またはケーブルとし、③接続部は緩み止めを施し灯具を堅ろうに取り付けます。
✔ 施設の原則と例外
✔ 施設の条件(電圧・機器・配線)
✔ 接続と器具の取付け
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 火薬庫内に例外として施設できるのは、どんな設備か
- 開閉器および過電流遮断器は、庫内と庫外のどちらに設けるか
- 電路の対地電圧は、いくつ以下とするか
施設の原則と例外
- 火薬庫内には、原則として電気設備を施設しないようにします。
- ただし、白熱電灯または蛍光灯、及びそれらに電気を供給するための電気設備(開閉器と過電流遮断器を除く)は、条件を満たせば例外として施設できます。
- 開閉器及び過電流遮断器は火薬庫内に施設できないため、庫外に設けます。
ペン太
ハリタ| 設備 | 火薬庫内への施設 |
|---|---|
| 電気設備全般 | 原則として施設しない |
| 白熱電灯・蛍光灯とその供給設備 | 条件を満たせば例外として施設できる |
| 開閉器・過電流遮断器 | 庫内には施設できない。庫外に設ける |
- 火薬庫内には、原則として電気設備を施設しない
- ただし、白熱電灯または蛍光灯、およびそれらに電気を供給するための電気設備(開閉器と過電流遮断器を除く)は、条件を満たせば例外として施設できる
- 開閉器および過電流遮断器は火薬庫内に施設できないため、庫外に設ける
施設の条件(電圧・機器・配線)
- 電路の対地電圧は150V以下とします。
- 電気機械器具は全閉形のものを使用します(普通防じん構造のものが望ましい)。
- 屋内配線は金属管配線またはケーブル配線で施設します。金属管配線では厚鋼電線管(または同等以上の強度のもの)を使用し、ケーブル配線では鋼帯などのがい装を有するケーブルまたはMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収めて施設します。
- 電路の対地電圧は150V以下とする
- 電気機械器具は全閉形のものを使用する(普通防じん構造のものが望ましい)
- 屋内配線は金属管配線またはケーブル配線で施設する
- 金属管配線では厚鋼電線管(または同等以上の強度のもの)を使用する
- ケーブル配線では、鋼帯などのがい装を有するケーブルまたはMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収めて施設する
接続と器具の取付け
- ケーブルを電気機械器具に引き込むときは、引込み部分でケーブルが損傷するおそれがないように施設します。
- 電線と電気機械器具は、振動により緩まないよう接続部分に止めナットやばね座金などを使用して緩み止めを施し、電気的に完全に接続します。
- 白熱電灯及び蛍光灯用電灯器具は、外部から機械的損傷を受けるおそれがない箇所の造営材に直接、または吊り下げ管などを使用して堅ろうに取り付けます。
たとえ話で理解しよう
火薬庫は、火の気を一切持ち込めない倉庫のようなもの。だから電気はできるだけ庫内に入れず、入れる場合も電圧を抑え、全閉形の機器でしっかり囲い込むのが鉄則なのです。
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 一般の屋内と同じ電圧が使える | 電路の対地電圧は150V以下とする |
| 機器は普通のものでよい | 全閉形のものを使用する(普通防じん構造が望ましい) |
| 金属管ならどの種類でもよい | 厚鋼電線管、または同等以上の強度のものを使用する |
| ケーブルはそのまま敷設してよい | がい装ケーブルやMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収める |
| 開閉器も庫内にまとめたほうが便利 | 庫内には施設できない。庫外に設ける |
- ケーブルを電気機械器具に引き込むときは、引込み部分でケーブルが損傷するおそれがないように施設する
- 電線と電気機械器具は、振動により緩まないよう接続部分に止めナットやばね座金などを使用して緩み止めを施し、電気的に完全に接続する
- 白熱電灯および蛍光灯用電灯器具は、外部から機械的損傷を受けるおそれがない箇所の造営材に直接、または吊り下げ管などを使用して堅ろうに取り付ける
よくある質問(FAQ)
まとめ|入れない、抑える、囲い込む
火薬庫は「原則として電気設備を庫内に入れない」ことが出発点です。やむを得ず照明を設ける場合も、対地電圧150V以下、全閉形の機器、厚鋼電線管という条件で囲い込みます。
| 確認する順番 | 見るところ | 基準 |
|---|---|---|
| Step1 | 施設の要否 | 庫内に電気設備を入れずに済まないか |
| Step2 | 対象設備 | 白熱電灯・蛍光灯とその供給設備に限られるか |
| Step3 | 開閉器・過電流遮断器 | 庫外に設けているか |
| Step4 | 電圧と機器 | 対地電圧150V以下、全閉形の機器 |
| Step5 | 配線と取付け | 厚鋼電線管またはケーブル、緩み止め、堅ろうな取付け |
照明の位置を決める前に、開閉器類を庫外のどこに置くかを先に押さえておくと、配線ルートが自然に決まります。振動による緩みも事故につながるため、接続部の仕様は施工要領に明記しておくと確実です。
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
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