受変電設備の設計|ダイヤル温度計の使用用途と設置場所について詳しく解説
変圧器に取り付けられている「ダイヤル温度計」を見て、「これは何のための計器なのか」「必ず付けるものなのか」と疑問に思ったことはないでしょうか。いわば変圧器版の体温計ともいえる機器です。 結論として、ダイヤル温度計に法的な設置義務はなく、オプション扱いです。本記事では、使用用途や警報出力のしくみ、そしてどんな施設で設置を検討すべきかを、設置基準とあわせて分かりやすく解説します。
変圧器版体温計
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- ダイヤル温度計の設置は、法令で義務づけられていますか
- 温度計そのものにアラーム機能はありますか
- どんな用途の建物で設置を検討すべきですか
- クイックトピックス(要点の早見)
- ダイヤル温度計とは?(構造と基本機能)
- ダイヤル温度計の設置目的
- 警報出力とは?(警報接点の活用)
- 目視で最高温度を確認するには?
- ダイヤル温度計の役割とは?
- ダイヤル温度計設置の判断方法
- よくある質問(FAQ)
クイックトピックス
- ダイヤル温度計は変圧器の温度異常を検出するための機器で、法的な設置義務はない
- 過負荷の可能性と施設としての重要度を確認したうえで、設置の要否を検討する
🔧 ダイヤル温度計とは?仕組みと基本機能をわかりやすく解説!
📘 ダイヤル温度計の構造と特徴
ダイヤル温度計は、以下のような構造で構成されています。
-
円形の温度指示部
-
棒状の感温部
-
両者を接続する導管
温度指示部は盤面に表示されるアナログメーターのような見た目をしており、感温部は変圧器に挿入して温度を直接測定します。これらは導管で接続されており、柔軟に配置を変えることができます。
そのため、変圧器がキュービクル内に収納されている場合でも、温度指示部だけを前面パネルに取り付けることができ、メンテナンス性や視認性に優れています。
- 構造は「円形の温度指示部」「棒状の感温部」「両者をつなぐ導管」の3つ
- 導管でつなぐため、変圧器がキュービクル内にあっても指示部だけを前面パネルに出せる
ダイヤル温度計の設置目的
点検としての活用
1) 通常の温度指示…変圧器の日常点検で変圧器の温度を確認します。
ペン太
ハリタ🔔 ダイヤル温度計の警報出力とは?
警報出力機能を活用して早期異常対応
ダイヤル温度計には、次のような機能を活用することで、外部機器と連携し、温度異常を警報として出力することが可能です。
🛠 2)警報接点によるアラーム出力
ダイヤル温度計そのものにはアラーム機能はありませんが、任意の温度で動作する「警報接点」が内蔵されている製品が一般的です。
この警報接点を用いて、以下のような外部機器と連携が可能です。
-
⚠ 警報ランプ
-
🔊 ブザー
-
📡 管理室の警報盤
📝 管理体制と設置のポイント
ダイヤル温度計のみを設置している場合、現地での目視確認が唯一の点検手段になります。そのため、以下のようなトラブル時には対応が遅れるリスクがあります。
-
一時的な温度異常があっても気付けない
-
異常温度が発生しても放置される
-
定期点検のタイミングまで異常が分からない
このような事態を防ぐためには、ダイヤル温度計に警報接点を備え、警報を外部に出力する仕組みを導入することが重要です。
特に管理室内の警報盤と連動させることで、迅速な対応が可能になります。
🔍 目視で最高温度を確認するには?
✅ 一時的な温度上昇も見逃さない工夫
通常のダイヤル温度計は、リアルタイムの温度を指針で示しますが、短時間で温度が上下した場合は記録が残らず、後から確認することができません。
しかし、「最高指針」を装備することで、以下のようなメリットが得られます。
🔸 一時的な温度異常を後から目視で確認できる
🔸 点検時にピーク温度が分かるため記録管理にも有効
🔸 警報接点がなくても、温度異常の兆候を把握できる
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 変圧器には必ず取り付ける機器 | 法的な設置義務はなく、オプション扱いになる |
| 温度計自体がアラームを鳴らす | 温度計には警報接点があり、外部のランプ・ブザー・警報盤で知らせる |
| 温度計を見れば過去のピークも分かる | 通常はリアルタイム表示のみで、ピークを残すには最高指針が要る |
| 変圧器本体で温度を測れる | 変圧器だけでは温度上昇を測れないため、温度計を取り付ける |
| どの建物でも同じ基準で判断する | 負荷変動の大きさと施設としての重要度で検討する |
- 用途は①通常の温度指示②警報接点によるアラーム出力③最高指針によるピーク確認の3つ
- 温度計自体にアラーム機能はなく、警報接点でランプ・ブザー・管理室の警報盤と連携する
- 最高指針を付ければ、一時的な温度上昇のピーク値を後から目視で確認できる
🔧 ダイヤル温度計の役割とは?|トランス保護に欠かせない温度監視機器
トランス(変圧器)は、負荷の増加に伴って発熱し、機器内部の温度が上昇していきます。
しかし、トランス本体だけでは温度上昇を直接測定する機能は備わっていません。
トランスの温度測定方法
そこで必要になるのが、ダイヤル温度計の導入です。
📘 トランスの温度測定方法と、なぜダイヤル温度計なのか?
トランスの温度を測る方法にはいくつかありますが、施工性やメンテナンス性を考慮したとき、最も現実的で使いやすいのがダイヤル温度計です。
現場での取り扱いやすさ、後の点検のしやすさという点において、ダイヤル温度計は非常に優れた選択肢とされています。
- 変圧器本体には温度上昇を直接測る機能がないため、測定手段を別に設ける必要がある
- 測定方法は棒状温度計・ダイヤル温度計・低圧母線の負荷電流の3通り
- 警報を取り出せて施工性・メンテナンス性にも優れるのがダイヤル温度計
ダイヤル温度計設置の判断方法
- ダイヤル温度計は変圧器の温度異常を検出するために用いる
- 法的な設置義務はない
- 過負荷の可能性、施設としての重要度を確認し設置検討
- 1台当たり十数万程度の機器費がかかるため不要であればコストの低減が可能
ダイヤル温度計の設定方法
ダイヤル温度計の設定を~85℃等に設定し
変圧器の温度上昇時に警報信号を取り出すことができます。
- 設置を推奨するのは工場・病院・商業施設・公共の施設など、負荷変動が大きい場所や重要度の高い場所
- 許容温度は(許容周囲温度)+(変圧器の許容温度上昇値)で、40+55=95℃が目安
- この温度を超えないよう、警報の設定値を~85℃などに設定して警報信号を取り出す
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▲ 設置を検討すべき場所の早見表
よくある質問(FAQ)
Q. ダイヤル温度計とは何ですか?
A. 変圧器(トランス)の内部温度を測定するための計器です。指針で現在温度や最高温度を表示でき、いわば変圧器版の体温計のような役割を果たします。
Q. ダイヤル温度計の設置は義務ですか?
A. 法的な設置義務はなく、オプション扱いです。変圧器の故障の可能性や施設としての重要度を考慮して、設置を検討します。
Q. 温度異常を遠隔で知ることはできますか?
A. 可能です。ダイヤル温度計本体にアラーム機能はありませんが、内蔵の警報接点を使って警報ランプ・ブザー・管理室の警報盤などへ出力でき、現地に行かなくても異常を検知できます。
Q. どんな施設で設置を検討すべきですか?
A. 工場(負荷増設の可能性)、病院や商業施設(故障時の停電リスク回避)、公共施設など、負荷変動が大きい場所や重要度の高い施設で設置を検討します。
ペン太
ハリタまとめ
ダイヤル温度計に法的な設置義務はなく、過負荷の可能性と施設としての重要度から設置を判断するオプション機器です。
| 確認する場面 | 見るポイント | 判断 |
|---|---|---|
| 建物の用途 | 工場・病院・商業施設・公共施設か | 重要度が高ければ設置を検討する |
| 負荷の見通し | 将来の機器増設や負荷変動があるか | 過負荷の可能性があれば設置を検討 |
| 監視の体制 | 現地の目視だけで足りるか | 警報盤と連動させて遠隔で検知する |
| ピークの把握 | 一時的な温度上昇を残したいか | 最高指針をオプションで追加する |
| 設定値 | 許容周囲温度+許容温度上昇値 | 許容温度を超えない値に設定する |
警報を外部に出さない場合のリスク
- 一時的な温度異常があっても気付けない
- 異常温度が発生しても放置される
- 定期点検のタイミングまで異常が分からない
以下に、設置目的と設置場所の検討方法をあらためて整理します。
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