接地極の共用方法まとめ図解。400V(C種)と200V(D種)のELCB用接地は、ELCB施設で両者500Ω以下となり内線規程1350-12により共用できる。
▲ 接地極の共用方法(1枚まとめ)

低圧の負荷設備を設計していると、「400V系統と200V系統のELCB(漏電遮断器)用接地は、共用してよいのか?」という疑問にぶつかることがあります。系統ごとに別々の接地極を打つべきか、まとめてよいのか——判断に迷いやすいポイントです。

結論から言うと、共用は可能です。ただし「なぜ共用してよいのか」を内線規程の根拠で説明できることが大切です。この記事では、C種・D種接地工事の区分から接地抵抗値兼用の根拠までを順に整理します。

🦔 はりた:「図面で400V系統と200V系統のELCB用接地、別々に描いてるけど一緒でいいのかな?」
🐧 見習いペン太:「そこ気になってました。電圧が違うと接地も分けるイメージで…」
🦔 はりた:「実は内線規程の根拠を押さえれば共用してOKなんだ。順番に見ていこう。」
⚡ 先に結論だけ言うと
  • 400V系統=C種200V系統=D種(使用電圧で区分)
  • 漏電遮断器を施設すれば両者とも接地抵抗500Ω以下で同値
  • 内線規程1350-12「接地工事の兼用」より共用可能
C種・D種接地の共用が可能になる理由(400V系統=C種・200V系統=D種、ELCB施設時はともに500Ω以下で兼用可)
▲ 共用が認められる流れの全体像

① 接地工事の種類は「使用電圧」で決まる

機械器具の接地工事の種類は、内線規程で使用電圧によって区分されています。

内線規程 1350-2表「機械器具の区分による接地工事の適用」
  • 300V以上の機械器具 ⇒ C種接地工事400V系統
  • 300V以下の機械器具 ⇒ D種接地工事200V系統

つまり、送電方式の電圧によって適用される接地工事が変わるということです。

内線規程1350-2表 機械器具の区分による接地工事の適用
▲ 内線規程の区分(出典:内線規程)

② C種とD種の接地抵抗値は「同じ」になる

接地抵抗値は本来、C種=10Ω以下D種=100Ω以下と異なります。ところが、漏電遮断器を施設する場合は扱いが変わります。

内線規程 1350-1表「接地工事の種類とその接地抵抗値」
低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下、動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下

この条件はC種・D種で同じ文言です。したがって、ELCBを施設すればC種・D種とも500Ω以下となり、両者の接地抵抗値は実質同じになります。

内線規程1350-1表 接地工事の種類とその接地抵抗値
▲ ELCB施設時はC種・D種とも500Ω以下(出典:内線規程)
🐧 見習いペン太:「C種とD種、もともと抵抗値が違うのに同じになるんですね!」
🦔 はりた:「そう、漏電遮断器を施設する条件なら両方500Ω以下。ここが共用できる大事なポイントだよ。」

③ 接地工事の「兼用」が認められる根拠

最後に、複数の接地工事をまとめてよいかどうかの根拠です。

内線規程 1350-12「接地工事の兼用」
同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合は、接地抵抗値の低い方の接地工事で他の接地工事を兼用することができる

この規定により、同じ箇所では接地抵抗値の低い方の接地工事で他を兼用できます。

以上の3点を踏まえると、400V系統(C種)と200V系統(D種)のELCB用接地は共用してよいという根拠が成り立ちます。

C種・D種接地工事の比較早見表
▲ C種・D種の比較と兼用の根拠

よくある質問(FAQ)

Q. 400V系統と200V系統のELCB用接地は共用できますか?

A. 共用可能です。漏電遮断器を施設する条件ではC種・D種とも接地抵抗値が500Ω以下で同じになり、内線規程1350-12「接地工事の兼用」により、接地抵抗値の低い方の接地工事で他を兼用できるためです。

Q. C種とD種はどの電圧で使い分けますか?

A. 内線規程1350-2表により、300V以上の機械器具はC種接地工事、300V以下の機械器具はD種接地工事です。一般に400V系統がC種、200V系統がD種に該当します。

Q. C種とD種の接地抵抗値はいくつですか?

A. 通常はC種が10Ω以下、D種が100Ω以下です。ただし定格感度電流100mA以下・動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設する場合は、いずれも500Ω以下となります。

Q. 接地工事を兼用するときの考え方は?

A. 同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合、接地抵抗値の低い方の接地工事で他を兼用できます(内線規程1350-12)。

まとめ

  • 接地工事の種類は使用電圧で分かれる(300V以上=C種/300V以下=D種
  • ELCB(100mA以下・0.5秒以下)施設時はC種・D種とも500Ω以下で同値
  • 内線規程1350-12より接地抵抗値の低い方で兼用可

よって、400V系統と200V系統のELCB用接地は共用可能と判断できます。

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