電気設備の経済ニュース|2026年8月20日号 新設データセンターはPUE1.3以下が条件に
電気設備の経済ニュース|2026年8月20日(木)号
省エネ・非化石転換法の新しい措置で、2029年度以降に新設するデータセンターは「PUE1.3以下」が求められます。電気銅建値は8月19日に236万円/トンへ改定されました。
※本記事は情報提供のみを目的としています。数値・制度は公表時点のものであり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。補助金の適用可否、法令適合性、個別案件の納期についての助言でもありません。
今号のポイント3点
- 2029年度以降に新設するデータセンターは、稼働開始から2年経過した時点の翌年度以降、エネルギー効率基準としてPUE1.3以下が求められます(省エネ・非化石転換法/2026年4月施行の新たな措置)
- 2026年度提出分から定期報告書にデータセンターの項目が追加。電気使用量やPUEなどを、提出年度の年度末(3/31)までに自社ホームページ等で公表することも求められます
- 電気銅建値は8月19日に236万円/トンへ改定(直前の改定は8月17日の242万円)。ドル円は8月19日の東京17時で159.17円
今日の数字
- 電気銅建値(JX金属):236万円/トン(8月19日改定。直前の改定は8月17日の242万円で、−6万円)
- ドル円(8月19日 東京17時・日本銀行):159.17円(前営業日8月18日の159.71円から54銭の円高)
- 新設データセンターの効率基準(省エネ・非化石転換法):PUE 1.3以下(2029年度以降の新設分。既存はベンチマーク目標として2030年度までにPUE1.4以下)
昨日からの変化
- 電気銅建値が8月19日に236万円へ改定されました。前号は8月19日の朝に配信しており、その時点での最新改定は8月17日の242万円でした。改定はその後に反映されたため、今号で更新します。
- ドル円は159.71円から159.17円へ、54銭の円高。
- 参照している主要メーカの納期資料は2026年8月5日更新のままで動いていません。更新のない資料は掲載しない方針のため、今号は納期セクションを出しません。
- GX地域共創補助金2026の1次公募締切まで、残り12日。
新技術・制度:データセンターの省エネ規制が、受電容量の話になってきた
新技術
資源エネルギー庁の解説によれば、省エネ・非化石転換法に基づくデータセンター業への新たな措置が2026年4月から施行されています。中身は3つです。
1つめは見える化。2026年度提出分から、定期報告書にデータセンターに関する項目(電気使用量、PUE、エネルギー消費原単位などの実績値と今後の目標)が加わりました。さらに、提出対象となったデータセンターの情報を、提出年度の年度末(3月31日)までに事業者自身のホームページ等で公表することが求められます。
2つめは新設の効率基準。ベンチマーク制度としては「2030年度までにPUE1.4以下」が目標ですが、これに加えて2029年度以降に新設するデータセンターはPUE1.3以下とされました。適用は稼働開始から2年が経過した時点の翌年度以降です。基準を満たせない場合は合理化計画の作成・提出が求められ、従わない場合はさらなる行政措置が取られる可能性があるとされています。
3つめは対象の拡大。これまでPUEの取り組み対象はハウジング型とホスティング・クラウド(オーナー)型でしたが、他事業者から借りた場所に自社のIT機器を持ち込むホスティング・クラウド(テナント)型も、2026年度提出分からPUEの算定報告と上記2措置の対象に加わりました。
電気設備の設計側から見ると、これは空調やIT機器だけの話ではありません。PUEは「施設全体の消費エネルギー ÷ IT機器の消費エネルギー」ですから、分子には受変電設備の損失もUPSの損失も照明も入ります。PUE1.3という数字は、IT負荷1,000kWに対して施設全体を1,300kWに収めるという意味で、受変電・無停電電源の効率が効いてくる領域です。
出典:資源エネルギー庁「増加が見込まれるデータセンターの電力需要をどうする?さらなる省エネを進める新たな制度に注目!」(2026年5月20日公開/2026年6月4日一部訂正)https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/data_center2026.html /同「省エネ・非化石転換法に基づくデータセンター業に係る措置のガイドライン」(as-of 2026年8月20日)
物価・資材価格:銅建値は2営業日で6万円下げ
物価
電気銅建値は8月19日に236万円/トンへ改定されました。直前の改定は8月17日の242万円ですから、2営業日で6万円の下げです。当サイトは建値の履歴を遡って再現しない方針のため、掲載は本日値と直前1回分の比較までとします。
ドル円は8月19日の東京17時で159.17円。前営業日の159.71円から54銭の円高でした。当サイトが日々の記録を始めたのは8月17日で、まだ4営業日分しかありません。水準としての評価はしませんし、指数・ヒートマップも記録が貯まるまで停止したままです。
出典:JX金属株式会社「銅建値」https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです/as-of 2026年8月20日 朝)/日本銀行「外国為替市況(日次)」2026年8月19日分(東京17時のスポット・レート、ビッド側を採用)
値上げ:「正式発注」と「受注登録」は別の日付です
値上げ
コイズミ照明の価格改定は、公表資料を読むと日付の意味が2種類あります。改定そのものは「あかり専科」掲載品が9月1日 受注登録分より、Lighting PRO・waybee掲載品が11月2日 受注登録分より。改定率は前者が平均 約11.5%、後者が平均 約10.5%です。
一方、旧価格の条件は「あかり専科」掲載品で8月31日までに正式発注し、かつ10月30日までの納入分とされています。正式発注は「品番・台数・納入場所が確定しているもの」と定義されています。つまり8月31日に注文書を出しても、納入が10月30日を過ぎる見込みなら旧価格の条件から外れる計算になります。期限が2段構えだという点が、この改定の読みどころです。
出典:コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」https://www.koizumi-lt.co.jp/kaitei2026/ (as-of 2026年8月20日)。対象品番・生産完了品の型番は同社の別紙リストをご確認ください。
https://denkisekkei.com/?p=1418
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。
補助金:GX地域共創補助金の1次公募は残り12日
補助金
GX地域共創補助金2026の1次公募締切は9月1日(火)正午。本日から数えて残り12日です。応募申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、アカウントの取得には日数がかかります。
前号でも触れたとおり、補助事業期間は交付決定日から2030年9月30日までですが、長納期となっている受電設備を補助対象経費に含む申請は受電設備のみ期間延長ができると注記されています。締切直前のこの時期に見落としやすいのは、設備の型式が確定していないと補助対象経費が固まらないという順序の問題です。
出典:GX地域共創補助金2026 公式サイト 公募情報(公募要領 Ver1.3・2026年8月4日更新/as-of 2026年8月20日)
出典一覧
- 資源エネルギー庁「増加が見込まれるデータセンターの電力需要をどうする?さらなる省エネを進める新たな制度に注目!」(2026年5月20日公開/2026年6月4日一部訂正)
- 資源エネルギー庁「省エネ・非化石転換法に基づくデータセンター業に係る措置のガイドライン」
- 資源エネルギー庁「27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!」(2026年4月17日)
- JX金属株式会社「銅建値」(JX金属ウェブサイトへのリンクです)
- 日本銀行「外国為替市況(日次)」2026年8月19日分
- コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」
- GX地域共創補助金2026 公式サイト 公募情報(公募要領 Ver1.3・2026年8月4日更新)
- 内閣府「景気統計公表予定一覧」(2026年7月21日更新)、経済産業省・国土交通省の各公表スケジュール
- 高圧受電設備規程 JEAC 8011-2020(一般社団法人 日本電気協会)※設問・解説は規程の内容をもとに当サイトが作成したものです
ご注意
- 数値・制度はいずれも公表時点の速報値・公表値です。本稿執筆時点で確認できた範囲での記載であり、その後に変更されている場合があります。
- 相場・個別企業に関する記載は事実の紹介であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。
- 補助金の申請可否は申請者要件・設備要件により個別に判断されます。必ず最新の公募要領および所管官庁・執行団体にご確認ください。本記事は申請代行や個別案件の助言を行うものではありません。
- 価格改定の率・起算点・期限は各社公表時点のものであり、適用条件は取引先・契約により異なります。対象品番は各社の別紙リストをご確認ください。
- 納期・期限に関する記載は計算上の目安です。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わるため、必ずメーカー・商社に個別確認してください。
- 電気銅建値・為替の掲載は本日値と直前1回分の比較までとしています。当サイトは他社サイトの履歴から系列データを再現しません。系列グラフ・指数・ヒートマップは、当サイトが日々記録した値が所定の日数貯まるまで停止しています。
- 画像(グラレコ・図解・アイキャッチ)はすべて当サイトの自作です。他社の図表・グラフ画像・製品画像は含みません。
- 記載の会社名・製品名は各社の商標または登録商標であり、本記事は各社との提携・監修・推奨関係を示すものではありません。
次回配信|2026年8月21日(金)朝7時/金曜のテーマは「今週の値動きまとめ」です。
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