図解|幹線サイズの決め方 全10ページ(許容電流・電圧降下・保護協調)
幹線サイズを決める手順を、1テーマ10ページの図解にまとめました。設計手帳の1冊目です。
やることは3つしかありません。許容電流を出し、電圧降下を確認し、保護協調を合わせる。この3つを全部満たす「いちばん細いサイズ」が正解です。順番に当てはめるだけなので、迷う場面はほとんどありません。
各ページに根拠条文を入れてあります。図だけ眺めても、条文を追っても、どちらでも読めるようにしました。
読み方
色が章を表します。ティール=許容電流、アンバー=電圧降下、グリーン=保護協調。8ページ目の通し例に3色すべてが出てくるので、そこだけ見ても流れがつかめます。
9ページ目は提出前のチェックリストです。急ぎのときはここだけ確認してください。
全10ページ
幹線サイズは
3ステップで必ず決まる
許容電流 → 電圧降下 → 保護協調
迷ったときに開けるように、手帳の1ページにまとめました。
162Aが113Aになる理由がわかる
| 38sq IV の許容電流(表の値) | 162 A |
| 同一管内3本 → 電流減少係数 | × 0.70 |
| 実際に使える許容電流 | 113 A |
根拠:電技解釈 第146条
決め方はこの3ステップだけ
まず必要な電流値を出す
IW=幹線の許容電流/IM=電動機の定格電流合計/IH=その他負荷の合計
※ 負荷の合計には需要率をかける(用途と規模で変わる)
根拠:電技解釈 第148条
本数がわかれば係数で一発
電流減少係数(周囲温度30℃以下・同一管内の電線数)
| 同一管内の電線数 | 電流減少係数 |
|---|---|
| 3本以下 | 0.70 |
| 4本 | 0.63 |
| 5〜6本 | 0.56 |
| 7〜15本 | 0.49 |
| 16〜40本 | 0.43 |
根拠:電技解釈 第146条
こう長はこの式で効いてくる
e=電圧降下(V)/L=こう長(m)/I=電流(A)/A=断面積(mm²)
根拠:内線規程 1310節(略算式)
何%までOKかは表で決まっている
こう長60m以下は、幹線・分岐回路それぞれ2%以下が原則。
| こう長 | 低圧受電 | 構内変圧器 |
|---|---|---|
| 60m 以下 | 2% | 3% ※幹線 |
| 120m 以下 | 4% | 5% |
| 200m 以下 | 5% | 6% |
| 200m 超 | 6% | 7% |
根拠:内線規程 1310-1
三相200V・100A、こう長50m を解く
- STEP 1 38sq:162A × 0.70 = 113A ≧ 100AOK
- STEP 2 e = 30.8×50×100÷(1000×38) ≒ 4.1V = 2.0%超NG
- ↓ 60sq に上げる:e ≒ 2.6V = 1.3%OK
- STEP 3 60sq:217A × 0.70 = 151A ≧ 遮断器125ATOK
根拠:電技解釈 146・148条/内線規程 1310-1
これで自信を持って提出できる
- 負荷の合計に需要率をかけたか
- 電動機の有無で係数を替えたか
- 同一管内の本数で低減したか
- 周囲温度の高い区間はないか
- 最遠端までのこう長で計算したか
- 遮断器の定格 ≦ 幹線の許容電流 か
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この図解は、内容を変えずにInstagram(1投稿10枚)でも公開しています。現場で見返す用にはこちらのページ、通勤中に眺める用にはInstagram、と使い分けてください。
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