内線規程の解釈と解説【035】|金属管配線(使用電線・電磁的平衡・管の厚さ)
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
金属管配線は、電線を金属製の電線管に収めて施設する代表的な工事方法です。機械的に強く広く使われますが、使用する電線・管内の収め方・管の厚さにそれぞれルールがあります。ここでは要点を3つに整理します。


✔ 金属管配線で使う電線の3つのルール
✔ 1. 使用電線のルール
✔ 3. 管の厚さ
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 金属管配線に使えない絶縁電線には、どのようなものがありますか。
- 交流回路で、単相3線式の電線は何本を同一管内に収めますか。
- コンクリートに埋め込む管の厚さは、何mm以上ですか。
金属管配線で使う電線の3つのルール
金属管配線(金属管工事)で使用する電線には、電気設備技術基準の解釈・内線規程で次のルールがあります。
- 絶縁電線を使用する(屋外用ビニル絶縁電線〔OW〕を除く)。
- より線、または直径3.2mm以下の単線を使用する(太い単線は不可)。
- 管内では電線に接続点を設けない(接続はボックス内で行う)。
1. 使用電線のルール
- 絶縁電線を使用する(屋外用ビニル絶縁電線〔OW〕などは不可)
- 直径3.2mm(アルミ線は4.0mm)を超えるものはより線とする
- ただし長さおおむね1m以下の管に収める場合などは単線でもよい
- 管内には電線の接続点を設けない(接続はボックス内で行う)
ペン太
ハリタ- 絶縁電線を使用する(屋外用ビニル絶縁電線などは不可)。
- 直径3.2mm(アルミ線は4.0mm)を超えるものはより線とする。
- ただし長さおおむね1m以下の管に収める場合などは単線でもよい。
- 管内には電線の接続点を設けない(接続はボックス内で行う)。
2. 電磁的平衡(同一管内に1回路をまとめる)
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 屋外用ビニル絶縁電線(OW)も使える | 絶縁電線のうち、屋外用ビニル絶縁電線などは使えない |
| 太い単線のほうが丈夫でよい | 直径3.2mm(アルミ線は4.0mm)を超えるものはより線とする。太い単線は曲げにくく管内で電線を傷めやすい |
| 短い管でも必ずより線 | 長さおおむね1m以下の管に収める場合などは単線でもよい |
| 管内でも丁寧に接続すればよい | 管内には電線の接続点を設けない。接続はボックス内で行う |
| 行きと帰りを別の管に分けたほうが施工しやすい | 交流回路では1回路の電線全部を同一の管内に収める。分けると管にうず電流が生じて発熱する |
| 管の厚さはどこでも同じ | 埋込み・露出で継手なし4m以下・その他の3段階に分かれる |
- 交流回路では、1回路の電線全部を同一の管内に収める。
- 単相2線式は2本、単相3線式・三相3線式は3本、三相4線式は4本をまとめる。
- 金属製の管・ボックス・付属品は接地する(使用電圧で接地種別が決まる)。
3. 管の厚さ
| 種類 | 記号 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 厚鋼電線管 | G | 肉厚で頑丈・ねじ加工あり | コンクリート埋込/屋外/機械的保護が必要な場所 |
| 薄鋼電線管 | C | 軽量・ねじ加工あり | 屋内の露出・隠ぺい配管 |
| ねじなし電線管 | E | ねじ切り不要で施工が速い | 露出配管・点検口まわり等 |
| (参考)合成樹脂管 | PF/CD/VE | 非金属・軽量・耐食 | CD=コンクリート埋設、PF/VE=露出・隠ぺい |
📌 管サイズ(電線本数→管径)の選定は別記事の電線管の太さの早見表で確認できます。金属管配線には接地(原則C種・D種)も必要です。
- コンクリートに埋め込むもの:1.2mm以上
- 乾燥した露出場所で、継手のない長さ4m以下のもの:0.5mm以上
- 上記以外のもの:1mm以上
| 管を施設する条件 | 管の厚さ |
|---|---|
| コンクリートに埋め込むもの | 1.2mm以上 |
| 乾燥した露出場所で、継手のない長さ4m以下のもの | 0.5mm以上 |
| 上記以外のもの | 1mm以上 |
- コンクリートに埋め込むものは1.2mm以上。
- 乾燥した露出場所で、継手のない長さ4m以下のものは0.5mm以上。
- 上記以外のものは1mm以上。
よくある質問(FAQ)
まとめ|電線・回路のまとめ方・管の厚さで押さえる
金属管配線は、絶縁電線を使い、管内で接続せず、交流は1回路を同一管内に収め、施設条件に応じた厚さの管を選ぶことが基本です。
| 確認する項目 | 規程が示す内容 |
|---|---|
| 使用する電線 | 絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線などは不可) |
| より線とする太さ | 直径3.2mm(アルミ線は4.0mm)を超えるもの |
| 単線でよい例外 | 長さおおむね1m以下の管に収める場合など |
| より線とする理由 | 太い単線は曲げにくく、管内で電線を傷めやすいため |
| 管内の接続点 | 設けない(接続はボックス内) |
| 交流回路のまとめ方 | 1回路の電線全部を同一の管内に収める |
| 単相2線式 | 2本 |
| 単相3線式・三相3線式 | 3本 |
| 三相4線式 | 4本 |
| 電磁的平衡の目的 | 行きと帰りの磁界を打ち消し、管のうず電流による発熱を防ぐ |
| 金属製の管・ボックス・付属品 | 接地する(使用電圧で接地種別が決まる) |
| 管の厚さ(コンクリート埋込み) | 1.2mm以上 |
| 管の厚さ(乾燥した露出場所・継手なし4m以下) | 0.5mm以上 |
| 管の厚さ(その他) | 1mm以上 |
電線で押さえること
- 絶縁電線の種類(使えないものがある)。
- より線とする太さと、単線でよい例外。
- 接続はボックス内で行っているか。
回路のまとめ方で押さえること
- 交流の1回路を同一管内に収めているか。
- 電気方式ごとの本数。
- 管・ボックス・付属品の接地。
管の厚さで押さえること
- コンクリート埋込みか。
- 乾燥した露出場所で継手なし4m以下か。
- それ以外の一般の場合。
金属管配線は使用範囲が広いぶん、条件によって求められるものが細かく変わります。とくに厚さの3段階は、材料を拾う段階で施設条件とセットで確認しておくと、現場での差し替えを防げます。
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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。
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