内線規程の解釈と解説【076】|不燃性じんあいの多い場所
セメント工場、石材の加工場、鋳物の砂を扱う場所。燃えないほこり(不燃性じんあい)が多い所は、爆発の心配はなくても、機器にたまったほこりが湿気を吸って絶縁を下げます。だからどの工事で配線するか・機器の選び方に決まりがあります。この記事では、電技解釈 第175条と内線規程をもとに、不燃性じんあいの多い場所の考え方を3つの質問と動く図で整理します。
先に言葉をそろえる
| 言葉 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 不燃性じんあい | 燃えないほこり。セメント・石粉・砂など |
| 絶縁低下 | 電気を通さないはずの所に、電気が漏れやすくなること |
| 全閉形電動機 | 外の空気やほこりが中に入らない構造の電動機 |
| 換気形バスダクト | 通気のための穴が開いたバスダクト |
| 除じん装置 | 空気中のほこりを取り除く装置 |
質問① 何が困る?
- 燃えなくても絶縁を下げる
- 湿気を吸うと漏れ電流の通り道に
- 温度上昇・動作不良の原因にも
質問② どの工事で配線する?
- 7つの工事から選ぶ
- 合成樹脂管は2mm未満・CD管を除く
- バスダクトは換気形を除く
質問③ 機器は?
| 機器 | 決まり |
|---|---|
| 開閉器・コンセント・遮断器 | 粉じんが入りにくい堅ろうな外箱か、堅ろうなキャビネット |
| 照明器具 | 付着した粉じんで絶縁が低下しないもの |
| 電動機 | 全閉形(適切な防じん箱に入れるなら例外) |
| 移動電線 | キャブタイヤコード・キャブタイヤケーブルなど |
- 開閉器などは防じんの外箱に
- 電動機は全閉形
- 移動電線はキャブタイヤ
よくある質問
不燃性じんあいの多い場所の工事方法は?
がいし引き・金属管・合成樹脂管(厚さ2mm未満の管とCD管を除く)・金属可とう電線管・金属ダクト・バスダクト(換気形を除く)・ケーブルのいずれかです(電技解釈 第175条)。
燃えない粉じんでも対策が要るのですか?
要ります。ほこりがたまって湿気を吸うと絶縁が低下し、漏電や感電、機器の過熱・動作不良の原因になります。
電動機はどの形式を選びますか?
全閉形を選びます。適切な防じん箱に入れる場合は全閉形でなくてもかまいません(内線規程)。
移動電線は?
キャブタイヤコードやキャブタイヤケーブルなどを使います。
まとめ ― 取り違えやすいところ
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 燃えない粉じんなら安全 | 絶縁低下で漏電・感電 |
| バスダクトはどれでも | 換気形は除く |
| 機器はそのまま置く | 防じんの外箱かキャビネット |
| 電動機はどの形式でも | 全閉形 |
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
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