第二種電気工事士の技能試験当日に「持っていくもの」「会場に着いてから開始までにすること」「40分をどう配分するか」をまとめました。練習で作れる人が落ちるのは、忘れ物・材料の確認漏れ・見直しの時間切れの3つです。前日の夜に、この記事のチェックリストを上から順に確かめてください。

この記事の結論
持ち物は「受験票・筆記用具・時計・指定工具」の4つが必須。40分は「複線図5分 → 切る5分 → むく8分 → 器具に結線10分 → 接続7分 → 見直し5分」。
  • 電動工具・回路計(テスター)・改造や自作の工具は持ち込めない。それ以外の工具は何を使ってもよい
  • 開始前の材料確認の時間に、材料表と照らして不足・不良を申し出る。開始後の交換はできない
  • 35分で手を止めて見直し。欠陥1つで不合格、未完成も不合格
  • 終了の合図のあとは作品に触らない。片付けの指示を待つ

持ち物チェックリスト

必ず持っていくもの

  • 受験票(写真が必要かどうかは受験案内と受験票の記載に従う)
  • 筆記用具:HB鉛筆またはHBのシャープペンシル、プラスチック消しゴム。複線図用に色鉛筆・色ボールペン・蛍光ペン・マジックも使える
  • 時計:通信機能・電卓機能のないもの。アラームが鳴らないもの。会場に時計がないことがある
  • 指定工具:ペンチ、ドライバ(プラス・マイナス)、電工ナイフ、スケール、ウォータポンププライヤ、リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711 適合・柄が黄色のもの)

あると楽なもの

  • ケーブルストリッパ(VVF用):外装と絶縁被覆を一度にむける。時間が大きく縮む
  • 合格クリップ・合格ゲージなどの補助具:電線をまとめる、むき長さを測る。市販品は使える
  • 工具を並べる布・小さいトレー:机が狭いので、工具とねじを落とさない
  • 予備の鉛筆・消しゴム、ばんそうこう、飲み物(飲食は指示に従う)

持ち込めないもの・してはいけないこと

  • 電動工具(電動ドライバなど)、回路計(テスター)などの計測器
  • 改造した工具・自作の工具
  • スマートフォン・スマートウォッチは電源を切ってかばんへ。時計として机の上に出せない
  • 試験開始の合図の前に問題を開く、材料を加工する。終了の合図のあとに作品に触る

持ち物の決まりは年度の受験案内が優先です。受験票と一緒に届く注意事項を必ず読んでください。工具の選び方は技能試験の工具の選び方にまとめています。

会場に着いてから、開始の合図まで

1集合時刻の30分前に着く
受験票の集合時刻に遅れると受験できないことがある。トイレは先に済ませる
2着席したら工具を出す
かばんは足元。机の上に工具・筆記用具・時計・受験票だけを置く
3材料の確認時間
配られた材料を材料表と照らし、種類・本数・長さを確認。不足・不良・破損は手を挙げて申し出る(開始後は交換できない)
4問題は開始の合図まで開かない
表紙の注意事項だけ読める。合図で開いて、施工条件を先に読む

試験机の上の置き方の例:前に問題用紙と複線図、受験票と筆記用具、時計。手前に材料の箱、作業スペース、利き手側に工具

施工条件は「複線図を描く前」に読む接地側の色、スイッチの接続、リングスリーブと差込形コネクタの使い分け、電線の指定(VVF 2.0の区間、EM-EEF)は施工条件に書いてあります。候補問題と同じ配線図でも、施工条件が練習と違うことがあります。


40分の時間配分 ― 見直しの5分を最初に確保する

40分の時間配分:複線図5分、切る5分、むく8分、器具に結線10分、スリーブ・コネクタ7分、見直し5分

工程 目安 ここまでに ポイント
複線図を描く 5分 5分 色は接地側=白、非接地側=黒。スリーブの刻印を複線図に書き込む
寸法を取って切る 5分 10分 配線図の寸法+器具・接続に使う長さ。50%以下は欠陥なので短くしすぎない
外装と被覆をむく 8分 18分 接続部は外装100mm前後・絶縁被覆はスリーブ用20mm・コネクタ用はゲージに合わせる(練習の値を守る)
器具に結線する 10分 28分 ランプレセプタクル・露出形コンセントの輪は右巻き。埋込器具は極性(W)を確かめてから差す
スリーブ・コネクタで接続 7分 35分 刻印を確かめてから圧着。圧着したら先端を5mm未満に切る。コネクタは奥まで
見直す 5分 40分 下の5項目の順に。直せる欠陥はここで直す
見直しの5項目(この順に)
  1. 色と極性:接地側(W・白)、非接地側(黒)、接地線(緑)。スイッチに白が入っていないか
  2. 心線の露出:ねじの端から5mm未満、スリーブの上端5mm未満・下端10mm未満、コネクタの下端に心線が見えない
  3. 圧着の刻印:○・小・中が組合せどおり。1つのスリーブに刻印は1つ
  4. 差込形コネクタ:先端を真横から見て心線が見える(奥まで差してある)
  5. 器具と寸法:ねじの締め忘れ、器具の付け忘れ、取付枠の向き、ゴムブッシング、寸法が50%以下になっていないか

上のタイマーは記事の中で動きます。前日に1回、この配分で通しておくと、当日の時計の見方が決まります。

終了の合図のあと

「やめ」の合図で手を止め、工具を置きます。作品には触れません(触ると不正行為とみなされることがあります)。係員の指示で受験番号札を作品に付け、退室します。切れ端やごみの処理も指示に従ってください。合格発表は試験センターのサイトで行われ、合格したら住んでいる都道府県に免状を申請します。

2週間前からの練習の組み立ては、技能試験の2週間前にやることにまとめています。欠陥の判断基準は欠陥チェック(ラボ)と印刷キットの欠陥チェック表(PDF)で。


よくある質問

工具を忘れたら、会場で借りられますか。

借りられません。前日の夜に指定工具6種と筆記用具・時計・受験票を、かばんに入れた状態で確認してください。

材料を切りすぎたり、電線を短くしすぎたりしたら。

材料の追加はありません。支給される電線は少し余裕のある長さなので、切る前に配線図の寸法と器具に使う長さを足し算してから切ります。寸法が配線図の50%以下になると欠陥です。

作業中にけがをしたら。

手を挙げて係員に伝えてください。ナイフとストリッパの扱いに慣れていない人は、練習の段階で軍手ではなく素手で、刃の向きを自分に向けないことを身に付けておきます。

午前と午後、どちらの回になりますか。

受験票に書かれています。自分で選ぶことはできません。昼をまたぐ回なら、軽い昼食を用意しておきます。

出典・参考:電気技術者試験センター 第二種電気工事士試験/同 令和8年度技能試験候補問題(試験時間40分)/同 技能試験に係る欠陥の判断基準/同 技能試験の概要と注意すべきポイント(令和8年3月)

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。