建築消防|収容人数の計算方法と自動計算ツール
消防法における建物の収容人数の計算方法を用途別に解説。数値を入れるだけで算定できる自動計算ツールつき。
結論
収容人員(収容人数)は、建物に入れる上限ではなく、規則第1条の3の方法で算定した人数です。従業者+お客さんなどを用途ごとの式で数え、防火管理者や非常警報設備・避難器具の判定に使います。
- お客さんは固定いす席の数や、床面積÷0.5/3/4㎡などで出す
- 面積で割った数の1未満の端数は切り捨て
- 複合用途は用途部分ごとに算定して合計
- 防火管理者は10人/30人/50人が境目
ペン太
ハリタ収容人員とは ― 「上限」ではなく「決まった方法で数えた人数」
消防法でいう収容人数は、法令上は収容人員といいます。「この建物に何人まで入ってよいか」という上限ではなく、消防法施行規則第1条の3の算定方法で出した人数です。この数字で、防火管理者の選任や、非常警報設備・避難器具などの要否が決まります。
たとえるなら、エレベーターの「定員」ではなく、国勢調査のように決まったルールで数える人数です。今日たまたま建物にいる人数ではなく、従業者の数や客席の数、床面積から計算します。
- 法令上の名前は「収容人員」
- 上限人数ではなく、規則第1条の3の方法で算定した人数
- 防火管理者や消防用設備の要否を決める基準になる
用途別の算定方法 ― 規則第1条の3
算定方法は用途ごとに決まっています。基本は従業者の数+お客さんなどの数で、お客さんの数は固定いす席の数や、床面積を一定の面積で割って求めます。面積で割って出た数の1未満の端数は切り捨てます。
| 用途(令別表第一) | 算定方法(主なもの) |
|---|---|
| (一)項 劇場・集会場など | 従業者+固定いす席の数(長いすは正面幅÷0.5m)+立見席の床面積÷0.2㎡+その他の客席の床面積÷0.5㎡ |
| (三)項 飲食店など | 従業者+固定いす席の数+その他の客席の床面積÷3㎡ |
| (四)項 物販店舗など | 従業者+飲食・休憩部分の床面積÷3㎡+その他の部分(売場など)の床面積÷4㎡ |
| (五)項イ 旅館・ホテル | 従業者+洋室のベッド数+和室の床面積÷6㎡(簡易宿所・団体客用は3㎡)+集会・飲食・休憩部分(固定いす席、その他は床面積÷3㎡) |
| (五)項ロ 共同住宅 | 居住者の数 |
| (六)項イ 病院・診療所 | 医師・看護師などの従業者+病床数+待合室の床面積÷3㎡ |
| (七)項 学校 | 教職員+児童・生徒・学生の数 |
| (十五)項 事務所など | 従業者+主に従業者以外の人が使う部分の床面積÷3㎡ |
表は主な用途の抜粋です。複合用途((十六)項)は、用途部分ごとに算定して合計します。従業者の数は、正社員に限らずパート・アルバイトを含めて、勤務する人が最も多い時間帯の人数で数えるのが一般的な運用です。細かな扱いは所轄消防で確認します。
- 基本は「従業者+お客さんなど」
- お客さんは固定いす席の数や、床面積÷0.5/3/4㎡などで出す
- 端数は切り捨て。複合用途は用途部分ごとに算定して合計
収容人員で決まるもの
収容人員がいちばん効くのは防火管理者の選任です。(六)項ロなどは10人以上、その他の特定用途は30人以上、非特定用途は50人以上で選任が必要になります(令第1条の2第3項)。
- 非常警報設備:非常ベル・自動式サイレン・放送設備の要否を、収容人員で判定します(令第24条)。
- 避難器具:階ごとの収容人員で判定します(令第25条)。
- 統括防火管理:高層建築物以外では、用途と階数に加えて収容人員が判定条件になります(令第3条の3)。
- 防火管理者は10人/30人/50人が境目
- 非常警報設備・避難器具も収容人員で判定
- 数字の算定を誤ると、必要な設備や選任が漏れる
まとめ
収容人員は、用途ごとの算定式で出す、防火管理と消防用設備の判定のための数字です。上限人数と混同せず、従業者・客席・床面積を拾って計算しましょう。下の自動計算ツールで、用途と数値を入れれば算定できます。
| 確認すること | 根拠 |
|---|---|
| 収容人員の算定方法 | 規則第1条の3 |
| 防火管理者の選任 | 令第1条の2第3項 |
| 非常警報設備・避難器具 | 令第24条・第25条 |
建築消防|収容人数の計算方法と自動計算ツール
ひと目でわかる!
建物の収容人数 計算ガイド
消防法に基づく収容人数の計算は、安全な建物運用の第一歩です。
収容人数(算定人数)とは?
建物の収容人数とは、消防法に基づき、その建物が安全に利用できる人の上限数を示すものです。火災などの災害が発生した際に、建物内にいる全員が安全に避難できるよう、建物の用途や面積に応じて算出されます。この人数は、消防用設備の設置基準を判断する上で基礎となり、建物の安全性を確保するための非常に重要な指標となります。
なぜ収容人数の計算が重要なのか?
安全の確保
火災や災害時に、全員が安全に避難できる経路や設備を確保するために不可欠です。
法令の遵守
消防法で定められた基準を満し、建物を適法に運用するための法的要件です。
適切な設備
収容人数に応じて、設置すべき消防用設備の数量・種類が決定されます。
基本情報
収容人数 計算シミュレーター
【(16)項】複合用途建物の計算
合計収容人数
人
簡易電卓
計算履歴
全用途の算定根拠一覧
ペン太
ハリタよくある質問
収容人員(収容人数)とは何ですか?
消防法施行規則第1条の3の方法で算定した人数です。建物に入れる上限の人数ではありません。防火管理者の選任や、非常警報設備・避難器具などの要否を判定するときに使います。
事務所の収容人員はどう計算しますか?
従業者の数に、応接室や待合など主に従業者以外の人が使う部分の床面積を3㎡で割った数を足します。面積で割った数の1未満の端数は切り捨てます。
共同住宅の収容人員はどう数えますか?
計算式は使わず、居住者の数をそのまま収容人員とします。
収容人員は何に使われますか?
代表的なのは防火管理者の選任で、(六)項ロなどは10人以上、その他の特定用途は30人以上、非特定用途は50人以上で必要になります。非常警報設備・避難器具の要否や、統括防火管理の判定にも使われます。
このツールの計算結果はそのまま使えますか?
算定の目安として使ってください。従業者の数え方や部分の扱いなど運用で決まる点もあるため、最終的には所轄消防で確認してください。
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