この記事では、消防法施行令 別表第一の用途ごとに、消火器具(消火器・簡易消火用具)の設置が必要な規模を早見表でまとめています。基本は「全部」「延べ面積150㎡以上」「延べ面積300㎡以上」の3段階です。地階・無窓階・3階以上の階は、その階の床面積が50㎡以上でも必要になります(消防法施行令 第10条第1項)。

面積にかかわらず、全部 第一号。
延べ面積、150㎡以上 第二号。
延べ面積、300㎡以上 第三号。
火を使う飲食店は、全部 2019年10月から。
contents
  1. 用途別|消火器具の早見表(全用途)
  2. (1)項|イ|劇場、映画館、演芸場又は観覧場
  3. (1)項|ロ|公会堂又は集会場
  4. (2)項|イ|キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの
  5. (2)項|ロ|遊技場又はダンスホール
  6. (2)項|ハ|
  7. (2)項|ニ|
  8. (3)項|イ| 待合、料理店その他これらに類するもの
  9. (3)項|ロ|飲食店
  10. (4)項 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
  11. (5)項|イ|旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの
  12. (5)項|ロ|寄宿舎、下宿又は共同住宅
  13. (6)項|イ|病院、診療所又は助産所
  14. (6)項|ロ|老人短期入所施設等
  15. (6)項|ハ|老人デイサービスセンター等
  16. (6)項|ニ| 幼稚園又は特別支援学校
  17. (7)項  小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校、大学、専修学校、各種学校その他これらに類するもの
  18. (8)項 図書館、博物館、美術館その他これらに類するもの
  19. (9)項|イ|公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの
  20. (9)項|ロ|イに掲げる公衆浴場以外の公衆浴場
  21. (10)項 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る。
  22. (11)項 神社、寺院、教会その他これらに類するもの
  23. (12)項|イ| 工場又は作業場
  24. (12)項|ロ|映画スタジオ又はテレビスタジオ
  25. (13)項|イ|自動車車庫又は駐車場
  26. (13)項|ロ|飛行機又は回転翼航空機の格納庫
  27. (14)項 倉庫
  28. (15)項 前各項に該当しない事業場
  29. (16)項|イ|複合用途防火対象物のうち、その一部が(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているもの
  30. (16)項|ロ|イに掲げる複合用途防火対象物以外の複合用途防火対象物
  31. (16の2)項 地下街
  32. (16の3)項 準地下街
  33. (17)項
  34. (18)項 延長 50 メートル以上のアーケード
  35. (19)項 市町村長の指定する山林
  36. (20)項 総務省令で定める舟車
  37. よくある質問(FAQ)
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用途別|消火器具の早見表(全用途)

必要な規模防火対象物(別表第一)
全部(1)項イ、(2)項、(6)項イ(1)〜(3)、(6)項ロ、(16の2)項、(16の3)項、(17)項、(20)項
全部(3)項で、火を使用する設備・器具があるもの
延べ150㎡以上(1)項ロ、(3)項(上記以外)、(4)項、(5)項、(6)項イ(4)・ハ・ニ、(9)項、(12)〜(14)項
延べ300㎡以上(7)項、(8)項、(10)項、(11)項、(15)項
床面積50㎡以上上記以外の建築物の地階・無窓階・3階以上の階
全部少量危険物・指定可燃物を貯蔵し、取り扱うもの
用途の部分ごと(16)項の複合用途の建物(消防法施行令 第9条)
たとえるなら
地階・無窓階の50㎡は、窓のない地下の物置
窓のない地下の部屋は、煙が抜けにくく、逃げ道も限られます。そのため地階・無窓階・3階以上の階は、建物全体の延べ面積が小さくても、その階の床面積が50㎡以上なら消火器具が必要です。
ここに注意!
「飲食店は、150㎡未満なら不要」ではありません。
2019年10月から、火を使用する設備や器具を設けた(3)項の店は、面積にかかわらず必要です。防火上有効な措置を講じた場合は除かれます(消防法施行令 第10条第1項第一号)。
ここに注意!
「事務所は、150㎡で必要」ではありません。
(15)項の事務所などは延べ面積300㎡以上です。学校・図書館・駅・神社や寺院も300㎡以上です(第三号)。地階・無窓階・3階以上の階の50㎡は別に見ます。
ここに注意!
「複合用途は、建物全体で判断」ではありません。
(16)項の複合用途の建物は、用途の部分ごとに、その用途の一つの建物とみなして判断します(消防法施行令 第9条)。
地階・無窓階・3階以上は、床面積50㎡ 第五号。
少量危険物・指定可燃物は、必要 第四号。
複合用途は、用途の部分ごと 第9条。
アーケード・山林は、面積の基準なし 第一号〜第三号の外。

(1)項|イ|劇場、映画館、演芸場又は観覧場

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(1)項|ロ|公会堂又は集会場

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(2)項|イ|キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(2)項|ロ|遊技場又はダンスホール

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(2)項|ハ|

性風俗関連特殊営業を営む店舗その他これに類するもの。

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(2)項|ニ|

カラオケボックス・インターネットカフェなど、個室で遊興の設備や物品を利用させる店舗。

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(3)項|イ| 待合、料理店その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 火を使用する設備・器具がある場合は全部(面積にかかわらず必要)。防火上有効な措置を講じたものは除く
  • それ以外は延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(3)項|ロ|飲食店

消火器具が必要な規模
  • 火を使用する設備・器具がある場合は全部(面積にかかわらず必要)。防火上有効な措置を講じたものは除く
  • それ以外は延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(4)項 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(5)項|イ|旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(5)項|ロ|寄宿舎、下宿又は共同住宅

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(6)項|イ|病院、診療所又は助産所

消火器具が必要な規模
  • 病院、患者を入院させる施設のある診療所・助産所((6)項イ(1)〜(3))は全部(面積にかかわらず必要)
  • 入院させる施設のない診療所・助産所((6)項イ(4))は延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(6)項|ロ|老人短期入所施設等

特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、老人短期入所施設、障害の程度が重い人の入所施設など、入所して介護などを受ける施設。

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(6)項|ハ|老人デイサービスセンター等

老人デイサービスセンター、保育所、児童養護施設、障害者の通所施設など、(6)項ロ以外の福祉施設。

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(6)項|ニ| 幼稚園又は特別支援学校

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(7)項  小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校、大学、専修学校、各種学校その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積300㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(8)項 図書館、博物館、美術館その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積300㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(9)項|イ|公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(9)項|ロ|イに掲げる公衆浴場以外の公衆浴場

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(10)項 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る。

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積300㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(11)項 神社、寺院、教会その他これらに類するもの

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積300㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(12)項|イ| 工場又は作業場

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(12)項|ロ|映画スタジオ又はテレビスタジオ

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(13)項|イ|自動車車庫又は駐車場

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(13)項|ロ|飛行機又は回転翼航空機の格納庫

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(14)項 倉庫

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積150㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(15)項 前各項に該当しない事業場

事務所ビルなど、ほかの項に当てはまらない事業場。

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積300㎡以上
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(16)項|イ|複合用途防火対象物のうち、その一部が(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供されているもの

消火器具が必要な規模
  • 用途の部分ごとに、その用途の一つの建物とみなして判断する(消防法施行令 第9条)
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(16)項|ロ|イに掲げる複合用途防火対象物以外の複合用途防火対象物

消火器具が必要な規模
  • 用途の部分ごとに、その用途の一つの建物とみなして判断する(消防法施行令 第9条)
  • 地階・無窓階・3階以上の階で、その階の床面積が50㎡以上なら、その階に必要

(16の2)項 地下街

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(16の3)項 準地下街

建築物の地階で、連続して地下道に面して設けられたものと地下道を合わせたもの(特定の用途の部分があるものに限る)。

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(17)項

重要文化財・重要有形民俗文化財・史跡などに指定された建造物、重要美術品として認定された建造物。

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

(18)項 延長 50 メートル以上のアーケード

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積による設置の基準はない
  • 少量危険物・指定可燃物を貯蔵し、取り扱う場合は必要(第四号)

(19)項 市町村長の指定する山林

消火器具が必要な規模
  • 延べ面積による設置の基準はない
  • 少量危険物・指定可燃物を貯蔵し、取り扱う場合は必要(第四号)

(20)項 総務省令で定める舟車

消火器具が必要な規模
  • 全部(面積にかかわらず必要)

よくある質問(FAQ)

Q1.(1)項イの劇場・映画館では、どの範囲に消火器具が必要ですか?
A1.(1)項イの劇場・映画館は、規模にかかわらず消火器具の設置が必要です(消防法施行令 第10条第1項第一号)。

Q2.公会堂・集会場((1)項ロ)の設置基準は?
A2.延べ面積150㎡以上で必要です。延べ面積が150㎡未満でも、地階・無窓階・3階以上の階で床面積50㎡以上なら、その階に必要です。

Q3.待合・料理店や飲食店((3)項)の扱いはどうなりますか?
A3.2019年10月から、火を使用する設備や器具を設けた(3)項の店は、面積にかかわらず必要です(防火上有効な措置を講じたものは除く)。それ以外は延べ面積150㎡以上で必要です。

Q4.複合用途防火対象物((16)項)は早見表のどこを確認すればよいですか?
A4.(16)項は、用途の部分ごとに、その用途の一つの建物とみなして判断します(消防法施行令 第9条)。飲食店の部分は(3)項、事務所の部分は(15)項の基準で確かめます。

Q5.事務所や学校は何㎡から必要ですか?
A5.(15)項の事務所、(7)項の学校、(8)項の図書館、(10)項の駅、(11)項の神社や寺院は、延べ面積300㎡以上で必要です。

根拠:消防法施行令 第10条第1項(2019年10月1日施行の改正後)・第9条・別表第一をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

次に読むならこれ消防設備の早見表|(一)項 劇場・集会場等の設置基準について詳しく解説防火対象物別|消防設備の早見表
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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。