◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (5)項ロ(寄宿舎・下宿・共同住宅)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

寄宿舎・下宿・共同住宅に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

寄宿舎・下宿・共同住宅に必要な消防用設備等の設置基準

各住戸部分
🧯🔔
消火器具・住宅用火災警報器
共用廊下・階段
🚪💡
通路誘導灯・避難器具
地階・機械室等
🚨💧
自動火災報知設備・スプリンクラー設備(11階以上)
管理人室・集会室等
🧯🚪
消火器具・避難口誘導灯
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (5)項ロに該当(寄宿舎,下宿又は共同住宅)
延べ面積500㎡以上
→ 自動火災報知設備等の設置義務が発生
延べ面積500㎡未満
→ 住宅用火災警報器等で対応できる場合あり
② 地階を除く階数が5以上か確認 → 屋内消火栓設備の要否に影響(11階以上はスプリンクラー設備も対象)
③ 収容人員50人以上か確認(地階・無窓階は合計20人以上)→ 非常警報設備の要否ラインに影響
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
🧯

消火設備等

火を消す・抑える設備。共同住宅等(ロ)では建物の階数がおもな分岐ラインになります。

POINT階数5階以上で屋内消火栓設備、11階以上でスプリンクラー設備の設置義務が生じます。
🏛️用途区分(5)項ロ
📐階数・面積等で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具延べ面積150㎡以上、地階・無窓階・3階以上の階で床面積50㎡以上、または指定数量以上の危険物・指定可燃物を貯蔵・取り扱う場合に設置。
屋内消火栓設備地階を除く階数5以上のものに設置。ただし主要構造部が耐火構造等で、5階以上の部分の床面積合計が150㎡以下(準耐火構造+内装制限の場合は300㎡以下)等の要件を満たせば除外。
スプリンクラー設備地階を除く11階以上の階にのみ設置義務。旅館・ホテル等(イ)にある床面積等による設置緩和規定は共同住宅等(ロ)には適用されません。
屋外消火栓設備1階・2階の床面積合計が耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置。
連結送水管地階を除く階数7以上、または地階を除く階数5以上で延べ面積6,000㎡以上のものに設置(地階・1階・2階部分は設置しないことができる)。
POINT延べ面積500㎡以上で自動火災報知設備、収容人員50人以上で非常警報設備の設置義務が生じます。
🚨用途区分(5)項ロ
👥収容人員・面積で判定
📢警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積500㎡以上、または地階・無窓階・3階以上の階で床面積300㎡以上で設置(耐火・準耐火構造以外は延べ200㎡以上)。該当しない住戸には住宅用火災警報器を設置。
ガス漏れ火災警報設備温泉採取施設等(収容人員1人以上)に設置。LPガスを使用する場所には面積を問わず「ガス漏れ警報器」を設置。
漏電火災警報器鉄網入りの壁・床・天井があり、延べ面積150㎡以上、または契約電流容量が50Aを超える場合に設置。
消防機関へ通報する火災報知設備延べ面積1,000㎡以上で設置。常時通報できる電話がある場合は設置しなくてもよい(実状はほとんど設置されていません)。
非常警報器具・非常警報設備収容人員50人以上(地階・無窓階は合計20人以上)で非常ベル等、収容800人以上または地階を除く階数11以上・地階の階数3以上で非常放送設備の設置が必須。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。収容人員と直通階段の状況、階数の組み合わせで判断します。

POINT収容人員30人以上の階に避難器具、地階・無窓階・11階以上の階に誘導灯の設置義務があります。
🚪用途区分(5)項ロ
👥収容人員・階数で判定
🚪避難設備の要否が決定
避難器具避難階及び11階以上の階を除き、2階以上の階又は地階で収容人員30人以上(下階に特定の用途部分がある場合は10人以上)の階、または直通階段が1か所のみで3階以上かつ収容10人以上の階に設置。
避難口・通路誘導灯地階・無窓階及び11階以上の階に設置義務(旅館・ホテル等(イ)は全部の階に設置)。
誘導標識全部の階に設置。避難口誘導灯・通路誘導灯の有効範囲内の部分は設置を省略できます。

Q. (5)項ロの防火対象物とは何ですか?

A. 寄宿舎、下宿又は共同住宅が該当します。

Q. 非常電源にはどのような種類がありますか?

A. 自家発電設備又は燃料電池設備蓄電池設備非常電源専用受電設備の3種類があります。

Q. 非常電源専用受電設備はどの規模まで使用できますか?

A. 1,000㎡未満では適用可能ですが、1,000㎡以上では適用できません

Q. 蓄電池設備に機器の内蔵バッテリーは含まれますか?

A. はい。誘導灯や自動火災報知設備などの内蔵バッテリー(内部予備電源)も蓄電池設備に含まれます。 📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。