◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (9)項イ(蒸気浴場・熱気浴場(サウナ))に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

蒸気浴場・熱気浴場(サウナ)に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. (9)項イの防火対象物とは何ですか? A. 公衆浴場のうち蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するものが該当し、特定防火対象物に区分されます。 Q. 非常電源にはどのような種類がありますか? A. 自家発電設備又は燃料電池設備蓄電池設備非常電源専用受電設備の3種類があります。 Q. 非常電源専用受電設備はどの場合に適用できますか? A. 屋内消火栓設備などに対し延べ面積1,000㎡未満では適用可能ですが、1,000㎡以上では適用できません。 Q. 蓄電池設備には何が含まれますか? A. 機器に内蔵されたバッテリー(内部予備電源)も蓄電池設備に含まれます。

蒸気浴場・熱気浴場(サウナ)に必要な消防用設備等の設置基準

浴室・サウナ室
🧯🚨
消火器具・自動火災報知設備
ボイラー室・機械室
🧯🔥
消火器具(火気設備は面積を問わず必須)
脱衣所・休憩室
🚪💡
避難口誘導灯・非常照明
共用部・廊下
🚪🔔
通路誘導灯・非常警報設備
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (9)項イに該当(蒸気浴場・熱気浴場等のサウナ系公衆浴場)
延べ面積200㎡以上
→ 自動火災報知設備の設置義務あり
延べ面積200㎡未満
→ 階段構造・駐車部分等の個別条件で判定
② 収容人員20人以上か確認 → 非常放送設備の設置指導ラインに影響(ロより厳しい基準)
③ 鍛冶場・ボイラー室・サウナ室等の火気設備の有無を確認 → 面積を問わず消火器具の設置が必要
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
🧯

消火設備等

火を消す・抑える設備。サウナ室やボイラー室など火気設備が多いイは、面積を問わず消火器具が必要になるケースが多い点が特徴です。

POINT火花を生じる設備・ボイラー室・サウナ室等の火気設備がある場所は面積を問わず消火器具の設置が必要です。屋内消火栓設備は建物構造により700〜2,100㎡以上が設置ラインの目安です。
🏛️用途区分(9)項イ
🔥火気設備の有無・床面積で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具火花を生じる設備、変電・発電設備等の電気設備、鍛冶場・ボイラー室・乾燥室・サウナ室等の多量の火気を使用する場所、放射性物質の貯蔵取扱場所は面積を問わず設置が必要(則36条)。このほか延べ面積150㎡以上等の一般基準(令10条)にも該当します。
大型消火器指定可燃物の500倍以上を貯蔵・取り扱う部分に、歩行距離30m以下となるよう設置(則7条)。
屋内消火栓設備建物構造・内装制限により、耐火構造+内装制限ありは700㎡以上、準耐火構造+内装制限ありは1,400㎡以上、その他は2,100㎡以上で設置(無窓階・4階以上等はそれぞれ150/300/450㎡以上)(則11条)。
スプリンクラー設備地階を除く階数が5以上の場合に設置(耐火構造等で一定条件を満たす5階以上部分は除外)(例規38条)。
屋外消火栓設備1・2階の床面積合計が耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置(則19条)。
POINT自動火災報知設備は延べ面積200㎡以上で設置義務(ロの500㎡より厳しい基準)。非常放送設備も収容人員20人以上から設置が指導されます。
🏛️用途区分(9)項イ
📐床面積・収容人員で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積200㎡以上、階段が1箇所で地階又は3階以上の階がある場合、11階以上の階、駐車部分の床面積200㎡以上の階のいずれかに該当すると設置義務(則21条)。
ガス漏れ火災警報設備地階の床面積合計1,000㎡以上の部分、または温泉採取施設(1日1人以上)に設置(則21条の2)。
漏電火災警報器鉄網入りの壁等があり、延べ面積150㎡以上で設置(則22条)。
消防機関へ通報する火災報知設備延べ面積1,000㎡以上で設置(則23条。消防機関から著しく離れている場合等は緩和規定あり)。
非常警報器具・非常警報設備収容人員20人以上50人未満で非常警報器具等、収容人員20人以上で非常放送設備の設置が指導されます(則24条)。収容人員300人以上・地階を除く階数11以上・地階の階数3以上は非常放送設備が必須です。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。誘導灯の等級は延べ面積1,000㎡を境に区分されます。

POINT避難口・通路誘導灯の等級は延べ面積1,000㎡を境に区分。避難器具は収容人員50人以上の2階以上の階等で必要です。
🏛️用途区分(9)項イ
📐階数・収容人員で判定
🚪避難設備の要否が決定
避難口誘導灯・通路誘導灯延べ面積1,000㎡以上か未満かで必要な誘導灯の級区分(A級・B級・C級等)が変動します(則28条の2)。
避難器具2階以上の階(耐火構造の2階を除く)又は地階で収容人員50人以上の階、直通階段が1か所しかなく3階以上かつ10人以上の階に設置(則25条。減免規定則26条あり)。
誘導標識誘導灯の有効範囲外の部分に設置(則28条の3)。
消防用水敷地面積20,000㎡以上かつ1・2階の床面積合計が耐火建築物15,000㎡以上等の基準に該当する場合に設置(則27条)。
📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。