この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【028】地上に施設する電線路
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

地上に施設する電線路とは、地表または地表面に近い場所に設ける電線路のこと。押さえるポイントは 「設置できる条件/施設方法/保護・電源側」 の3つです。

地上に施設する電線路は構内専用で交通に支障のない場所に限り、ケーブルを堅ろうな管トラフに収め、接続点を設けず電源側に専用開閉器と過電流遮断器を各極300V超は漏電遮断器という3つのポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①条件構内施設・構内専用に限る、交通に支障のない場所。②施設方法=ケーブルを 堅ろうな管・トラフに収める。③保護=接続点を設けず、電源側に専用開閉器過電流遮断器を各極、300V超は漏電遮断器
見習いペン太
見習いペン太
地上に電線を這わせるのって、どこでもできるんですか?
はりた
はりた
構内施設や構内専用に限られるんだ。交通の邪魔にならない場所で、ケーブルを堅固な管に収めて損傷から守る。電源側には専用の開閉器と過電流遮断器、300V超なら漏電遮断器も必要だよ。
この記事でわかること
✔ ① 設置できる条件
✔ ② 施設方法
✔ ③ 保護・電源側

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ペン太ペン太
電線路を地面の上に施設するなんて、どこでも許されるんですか?
ハリタハリタ
構内専用で、交通に支障がない場所に限られます。公道沿いに気軽に置けるものではありません。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 地上に施設する電線路を設けられるのは、どんな場合ですか。
  • ケーブルはどのようなものに収めますか。
  • 使用電圧が300Vを超える低圧では、何を追加で施設しますか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、地上に施設する電線路のルールを4つの視点で整理します。

① 設置できる条件

トピック1:設置できる条件
  • 構内施設の一部、または構内専用の電線路に限り施設できる
  • 交通に支障を及ぼすおそれがない場所に施設する
ここまでのポイント
  • 構内施設の一部、または構内専用の電線路に限り施設できる。
  • 交通に支障を及ぼすおそれがない場所に施設する。

② 施設方法

トピック2:施設方法
  • ケーブルを使用する
  • 鉄筋コンクリート製の堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける
  • 地中電線の規定(被覆金属体の接地・誘導障害防止・接近交差)に準じて施設する
ペン太ペン太
ケーブルを管に収めれば、電源側は普通の回路のままでいいんですよね?
ハリタハリタ
専用の開閉器と過電流遮断器を各極に設けます。300Vを超える低圧なら漏電遮断器も必要です。
ここまでのポイント
  • ケーブルを使用する。
  • 鉄筋コンクリート製の堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける。
  • 地中電線の規定(被覆金属体の接地・誘導障害防止・接近交差)に準じて施設する。

③ 保護・電源側

トピック3:保護・電源側
  • 電線の途中に接続点を設けない
  • 電源側電路に専用の開閉器・過電流遮断器を各極に施設(過電流遮断器が開閉機能を持つ場合はそれのみでも可)
  • 使用電圧が300Vを超える低圧は漏電遮断器を施設
ここがポイント|構内専用+ケーブル+保護
地上電線路は 構内専用・交通支障なしが前提。ケーブルを堅ろうな管・トラフに収め、電源側に 専用の開閉器・過電流遮断器(300V超は漏電遮断器)を設けます。
地上に施設する電線路 3つのポイント
① 設置条件
  • 構内専用に限る
  • 交通に支障のない場所
② 施設方法
  • ケーブルを使用
  • 堅ろうな管・トラフに収める
  • 施錠できる堅固なふた
③ 保護・電源側
  • 接続点を設けない
  • 専用の開閉器・過電流遮断器を各極
  • 300V超は漏電遮断器
地上に施設する電線路の条件と電源側の保護を示した図
地上に施設する電線路は構内施設の一部または構内専用の電線路に限り、交通に支障を及ぼすおそれがない場所に施設する。電線の途中に接続点を設けず、電源側電路には専用の開閉器と過電流遮断器を各極に施設し、使用電圧300Vを超える低圧では漏電遮断器も設ける。ケーブルは鉄筋コンクリート製などの堅ろうな管・トラフに収め、施錠できる堅固なふたを設ける。
取り違えやすいところ正しくは
敷地の外まで延ばせる構内施設の一部、または構内専用の電線路に限り施設できる
人が通る場所でも防護すればよい交通に支障を及ぼすおそれがない場所に施設する
絶縁電線を管に通せばよいケーブルを使用する
管は樹脂製でもよい鉄筋コンクリート製の堅ろうな管・トラフに収める
ふたは載せておけばよい取扱者以外が容易に開けられない、施錠できる堅固なふたを設ける
長いルートなら途中で接続してよい電線の途中に接続点を設けない
既設の分岐回路から取ってよい電源側電路に専用の開閉器・過電流遮断器を各極に施設する
ここまでのポイント
  • 電線の途中に接続点を設けない。
  • 電源側電路に専用の開閉器・過電流遮断器を各極に施設する(過電流遮断器が開閉機能を持つ場合はそれのみでも可)。
  • 使用電圧が300Vを超える低圧は漏電遮断器を施設する。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 地上に施設する電線路はどんな場合に設けられる?

A. 構内施設の一部、または構内専用の電線路に限り施設できます。交通に支障を及ぼすおそれがない場所に施設します。

Q. どんな方法で施設するの?

A. ケーブルを使用し、鉄筋コンクリート製の堅ろうな管・トラフに収めます。取扱者以外が容易に開けられない堅固なふたを設け、地中電線の規定(接地・誘導障害防止・離隔交差)に準じて施設します。

Q. 電源側にはどんな保護が必要?

A. 電線の途中に接続点を設けず、電源側電路には専用の開閉器・過電流遮断器を各極に施設します。使用電圧が300Vを超える低圧の場合は漏電遮断器も必要です。

まとめ|構内専用・ケーブル・専用保護の3点

地上に施設する電線路は、構内専用で交通に支障のない場所に限り、ケーブルを堅ろうな管やトラフに収め、電源側に専用の保護を設けることが基本です。

確認する項目規程が示す内容
設置できる範囲構内施設の一部、または構内専用の電線路
設置場所交通に支障を及ぼすおそれがない場所
使用する電線ケーブル
収める管・トラフ鉄筋コンクリート製の堅ろうなもの
ふた施錠できる堅固なもの(取扱者以外が容易に開けられない)
準じる規定地中電線の規定(被覆金属体の接地・誘導障害防止・接近交差)
電線の接続点途中に設けない
電源側の保護専用の開閉器・過電流遮断器を各極に施設
開閉器を省略できる場合過電流遮断器が開閉機能を持つ場合はそれのみでも可
300Vを超える低圧漏電遮断器を施設する

計画で押さえること

  • 構内専用にあたるか。
  • 交通に支障のない場所か。
  • ルートの途中で接続が必要にならないか。

施工で押さえること

  • ケーブルを使用しているか。
  • 鉄筋コンクリート製の管・トラフとふた。
  • 地中電線の規定への準用。

保護で押さえること

  • 電源側の専用開閉器・過電流遮断器。
  • 各極に施設しているか。
  • 300V超の低圧での漏電遮断器。

地上電線路は、人や車が通る地面と同じ高さを電線が走る、めずらしい形態です。ふたの施錠や専用の保護は「触れられてしまう前提」で組まれた要件なので、竣工後の管理方法まで含めて計画しておくと安心です。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
地上電線路を計画するとき、最初のチェックポイントは何ですか?
ハリタハリタ
設置条件です。構内専用か、交通の支障はないか。次に管・トラフと施錠できる堅固なふたの仕様を決めましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。