技術図書館合成樹脂管は色と深さで覚えるVE・PF・CD管の違い、CD管は埋設専用、支持1.5m・曲げ6倍・差込み1.2倍と0.8倍この資料をスライドで見る資料一覧を見る
第二種電気工事士 合格カリキュラム学科④ 電気工事の施工方法
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合成樹脂管の種類や部品、曲げ方は「電気設備の基本知識 #004【合成樹脂管工事】」で解説しました。この記事は、その続きとして電気設備技術基準の解釈に書かれた合成樹脂管工事の規定を、電線・管・つなぐ・支える・守るの5つの視点で整理します。試験でも現場でも問われる数値とルールを、図とたとえで確認していきましょう。

結論

合成樹脂管工事はOWを除く絶縁電線を入れ、管の中で接続しない。差込み1.2倍(接着剤0.8倍)・支持点間1.5m以下、可とう管は直接つながずカップリングを使います。

  • 硬質の合成樹脂管の厚さは2mm以上
  • CD管は直接コンクリートに埋め込む
  • 接続点・管端の近くも支持する
  • 湿気・水気は防湿、重量物は防護、金属製ボックスは接地
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
合成樹脂管工事の規定を、管(厚さ2mm以上・CD管は埋込み用)、電線(OWを除く絶縁電線・単線3.2mm以下)、つなぐ(差込み1.2倍・接着0.8倍・管内接続しない)、支える(1.5m以下・接続点と管端の近く)、守る(防湿・防護)の5つの視点で整理した図
合成樹脂管工事の規定は、5つの視点で整理できます。

規定の全体像 ― 5つの視点

視点 主な規定
電線 OWを除く絶縁電線。単線は直径3.2mm以下(太い場合はより線。短く細い管は除く)
管 硬質の合成樹脂管は厚さ2mm以上。CD管は直接コンクリートに埋め込む
つなぐ 管の中で接続しない。差込み深さは外径の1.2倍以上(接着剤で0.8倍以上)
支える 支持点間1.5m以下。接続点・管端の近くも支持
守る 湿気・水気は防湿、重量物は防護、金属製ボックスは接地
電気設備技術基準の解釈(合成樹脂管工事)をもとに作成。細かな条件は条文で確認する
ひっかけ注意
#004の内容と、けっこう重なっていますね。
そうですね。#004は「管と部品を知る」回、この回は「決まりを確認する」回です。両方そろえると、材料選びから施工のチェックまでつながりますよ。
ここまでのポイント
  • 電線・管・つなぐ・支える・守るの5視点
  • 材料の基本は#004、規定はこの回
  • 数値は1.2倍・0.8倍・1.5m・2mm・3.2mm

支える ― 1.5m以下と、つなぎ目の近く

合成樹脂管をサドルで支持するとき、管とボックスの接続点の近くを支持し、支持点間を1.5m以下にすることを順に示した動く図解
動く図解:まず接続点の近く、次に1.5m以下ごとに支持します。

合成樹脂管は、支持点間1.5m以下ごとにサドルなどで支持します。さらに、管とボックスの接続点や管端の近くでも支持します。つなぎ目は力がかかりやすく、抜けやすい場所だからです。

たとえるならホースを留める結束バンドです。継ぎ目の近くで留めておけば、引っぱられても外れにくくなります。

ここまでのポイント
  • 支持点間は1.5m以下
  • 接続点・管端の近くも支持する
  • つなぎ目は抜けやすいので押さえる

管の決まり ― 厚さ2mmとCD管

硬質の合成樹脂管(VE管など)の厚さは2mm以上(可とう管・CD管を除く)、CD管は直接コンクリートに埋め込むか専用の不燃性・自消性のある管やダクトに収めることを比べた図
管の厚さと、CD管の使い方。
管 規定
硬質の合成樹脂管(VE管など) 厚さ2mm以上
合成樹脂製可とう管(PF管) 自消性がある。露出・隠ぺいにも使える
CD管 直接コンクリートに埋め込む。露出などでは専用の不燃性・自消性のある難燃性の管やダクトに収める
電気設備技術基準の解釈(合成樹脂管工事)をもとに作成
ここまでのポイント
  • 硬質の管は厚さ2mm以上
  • CD管は燃えやすいのでコンクリート埋込み用
  • PF管は自消性があり、露出にも使える


つなぐ ― 可とう管は直接つながない

PF管とCD管を差し込んで直接つなぐと抜けやすく水も入りやすいので、カップリングを使ってつなぐことを比べた動く図解
動く図解:可とう管どうしは、カップリングでつなぎます。

PF管どうし、CD管どうし、PF管とCD管は、直接差し込んでつないではいけません。カップリングなどの専用の部品を使います。違う種類の管をつなぐときは、コンビネーションカップリングを使います。

📘 差込み深さのおさらい

管どうし、管とボックスの差込み深さは、管の外径の1.2倍以上、接着剤を使う場合は0.8倍以上です。部品の種類と使い分けは「電気設備の基本知識 #004【合成樹脂管工事】」で解説しています。

ここまでのポイント
  • 可とう管どうしは直接つながない
  • 違う種類の管はコンビネーションカップリング
  • 差込み深さは1.2倍(接着剤0.8倍)

守る ― 水気・重いもの・金属製ボックス

合成樹脂管工事で守る決まりとして、湿気・水気のある場所は防湿の措置、重量物の圧力や衝撃を受ける場所は防護装置、金属製ボックスは300V以下でD種・300V超でC種の接地をすることを並べた図
場所や部品に応じて、守り方が決まっています。
場面 決まり
湿気・水気のある場所 防湿の措置をする
重量物の圧力・衝撃を受けるおそれ 適当な防護装置で守る
金属製ボックス 300V以下はD種、300V超はC種接地工事(条件により省略・緩和あり)
電気設備技術基準の解釈(合成樹脂管工事)をもとに作成
ここまでのポイント
  • 水気の場所は防湿
  • 重量物の場所は防護
  • 金属製ボックスには接地

押さえる要点 ― 6つのルール

合成樹脂管工事の規定で押さえる要点として、電線(OWを除く・単線3.2mm以下)、管内で接続しない、管の厚さ2mm以上、差込み深さ1.2倍・0.8倍、支持1.5m以下、可とう管は直接つながないの6つを並べた図
合成樹脂管工事の規定のまとめ。

金属管との違いは「電気設備の基本知識 #026【金属管工事】」、施工場所ごとに使える工事は「電気設備の基本知識 #020【施工場所と工事の種類】」で確認できます。次の#025は「電気設備の基本知識 #025【金属線ぴ工事】」です。

ここまでのポイント
  • OWを除く絶縁電線、管の中で接続しない
  • 1.2倍・0.8倍・1.5m・2mm
  • 可とう管はカップリングでつなぐ


よくある質問

合成樹脂管工事に使える電線は?

屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く絶縁電線を使います。単線は直径3.2mm以下とし、それより太い場合はより線を使います(短く細い管に収める場合などを除く)。管の中では電線を接続しません。

合成樹脂管の厚さの決まりは?

硬質の合成樹脂管(VE管など)の厚さは2mm以上です。合成樹脂製可とう管(PF管)とCD管は、この厚さの決まりから除かれています。

合成樹脂管の差込み深さと支持点間の距離は?

管どうし、管とボックスの差込み深さは管の外径の1.2倍以上(接着剤を使う場合は0.8倍以上)です。支持点間の距離は1.5m以下とし、管とボックスの接続点や管端の近くも支持します。

PF管とCD管はそのまま差し込んでつないでもよいですか?

いいえ。PF管どうし、CD管どうし、PF管とCD管は、直接接続しないで、カップリングなどの専用の部品でつなぎます。

CD管はどこに使えますか?

直接コンクリートに埋め込んで使います。露出した場所などで使う場合は、専用の不燃性または自消性のある難燃性の管やダクトに収めます。

ハリタ

この記事を書いた人:ハリタ

電気設備設計の実務者。内線規程・電気工事士資格・住宅の電気設備を「設計者の視点」で解説しています。プロフィール詳細

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。