内線規程の解釈と解説【075】|粉じん危険場所
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
粉じん爆発とは、可燃性の粉じんが空気中に浮遊し、そこに点火源が加わって発生する爆発現象です。粉じん危険場所では、粉じんの種類に応じた区分と、配線・機器・接地それぞれの防爆対策が欠かせません。本記事では内線規程に基づき図解で整理します。

結論
粉じん危険場所は①爆燃性粉じん・可燃性粉じん・易燃性繊維を区分し、②合成樹脂管配線では厚さ2mm未満・CD管を避け差込深さを外径の1.2倍(接着剤0.8倍)以上とし、③防爆防じん構造の機器とC種接地工事で施設します。
✔ 粉じん危険場所の適用範囲
✔ 合成樹脂管配線による施設方法
✔ 機器・電灯・電力装置・接地
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 粉じん危険場所は、どんな区分で適用範囲を定めるか
- 合成樹脂管と電気機械器具の差込み深さは、いくつ以上か
- 爆燃性粉じんのある場所では、どんな構造の機器を使うか
粉じん危険場所の適用範囲
爆燃性粉じん・可燃性粉じん・易燃性繊維の危険性、浮遊状態、集積状態などを十分に考慮して適用範囲を定めます。代表例は次のとおりです。
- 爆燃性粉じん:マグネシウム、アルミニウム、アルミニウムブロンズなど(ふるい分け・粉砕・移送・貯蔵の場所など)。
- 可燃性粉じん:小麦粉、でんぷん、砂糖、合成樹脂、カーボンブラック、コークス、鉄、銅など(粉じん輸送コンベアのある場所、乾燥場など)。
- 易燃性繊維:綿、麻、合成繊維、絹、人絹、毛、かんなくず、のこぎりくずなど。
ペン太
ハリタ| 区分 | 代表例 | 想定される場所 |
|---|---|---|
| 爆燃性粉じん | マグネシウム、アルミニウム、アルミニウムブロンズなど | ふるい分け・粉砕・移送・貯蔵の場所など |
| 可燃性粉じん | 小麦粉、でんぷん、砂糖、合成樹脂、カーボンブラック、コークス、鉄、銅など | 粉じん輸送コンベアのある場所、乾燥場など |
| 易燃性繊維 | 綿、麻、合成繊維、絹、人絹、毛、かんなくず、のこぎりくずなど | — |
- 爆燃性粉じん・可燃性粉じん・易燃性繊維の危険性、浮遊状態、集積状態などを十分に考慮して適用範囲を定める
- 爆燃性粉じんは、マグネシウム、アルミニウム、アルミニウムブロンズなど(ふるい分け・粉砕・移送・貯蔵の場所など)
- 可燃性粉じんは、小麦粉、でんぷん、砂糖、合成樹脂、カーボンブラック、コークス、鉄、銅など(粉じん輸送コンベアのある場所、乾燥場など)
- 易燃性繊維は、綿、麻、合成繊維、絹、人絹、毛、かんなくず、のこぎりくずなど
合成樹脂管配線による施設方法
- 厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管以外の合成樹脂管を使用します。
- 管・ボックス・附属品は損傷を受けるおそれがないように施設し、パッキンやすきまの奥行きを長くする方法などで粉じんが内部に侵入し難いようにします。
- 管と電気機械器具の接続は、差込み深さを管の外径の1.2倍(接着剤使用時は0.8倍)以上とし、堅ろうに接続します。
- 電動機の可とう性が必要な部分には、粉じん防爆型フレキシブルフィッチング(解釈第159条第4項適合品)を使用します。
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 合成樹脂管ならどれでも使える | 厚さ2mm未満の電線管とCD管は使用できない |
| 差込み深さは適当でよい | 管の外径の1.2倍以上(接着剤使用時は0.8倍以上) |
| 機器は場所によらず同じ構造でよい | 爆燃性粉じんの場所では粉じん防爆特殊防じん構造とする |
| 移動灯や可搬形機器も自由に使える | 原則使用せず、使う場合は特殊防じん構造のものに限る |
| 接地はD種でよい | 露出金属部には原則すべてC種接地工事を施す |
- 厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管およびCD管以外の合成樹脂管を使用する
- 管・ボックス・附属品は損傷を受けるおそれがないように施設する
- パッキンやすきまの奥行きを長くする方法などで、粉じんが内部に侵入し難いようにする
- 管と電気機械器具の接続は、差込み深さを管の外径の1.2倍(接着剤使用時は0.8倍)以上とし、堅ろうに接続する
- 電動機の可とう性が必要な部分には、粉じん防爆型フレキシブルフィッチング(解釈第159条第4項適合品)を使用する
機器・電灯・電力装置・接地
- 開閉器・過電流遮断器・コンセント・定着灯・電動機などは、爆燃性粉じんのある場所では粉じん防爆特殊防じん構造、その他の粉じん場所では粉じん防爆普通防じん構造又は特殊防じん構造のものを使用します。
- 移動灯・可搬形機械器具は原則使用せず、使う場合は特殊防じん構造のものに限ります。
- 露出金属部には原則すべてC種接地工事を施します。
- 地絡時に警報し電路を自動遮断する保護装置を設け、接地抵抗値は100Ω以下とすることが推奨されます。
たとえ話で理解しよう
粉じん危険場所は「小麦粉が舞う製粉工場」をイメージしてください。空気中に舞った粉に火花が一つでも飛べば大爆発。だから機器は粉とホコリを徹底的にシャットアウトする“密閉構造”にするのです。
- 開閉器・過電流遮断器・コンセント・定着灯・電動機などは、爆燃性粉じんのある場所では粉じん防爆特殊防じん構造のものを使用する
- その他の粉じん場所では、粉じん防爆普通防じん構造または特殊防じん構造のものを使用する
- 移動灯・可搬形機械器具は原則使用せず、使う場合は特殊防じん構造のものに限る
- 露出金属部には原則すべてC種接地工事を施す
- 地絡時に警報し電路を自動遮断する保護装置を設け、接地抵抗値は100Ω以下とすることが推奨される
よくある質問(FAQ)
まとめ|粉じんの区分が、機器の構造を決める
粉じん危険場所では、まず粉じんの区分(爆燃性・可燃性・易燃性繊維)を確定させることが出発点です。その区分によって、機器に求められる防じん構造が変わります。配線側は管の種類と差込み深さで粉じんの侵入を防ぎます。
| 確認する順番 | 見るところ | 基準 |
|---|---|---|
| Step1 | 粉じんの区分 | 爆燃性・可燃性・易燃性繊維のどれか。浮遊と集積の状態も考慮 |
| Step2 | 合成樹脂管の種類 | 厚さ2mm未満の電線管とCD管を除いたもの |
| Step3 | 接続部 | 差込み深さは外径の1.2倍以上(接着剤使用時0.8倍以上) |
| Step4 | 機器の構造 | 爆燃性は粉じん防爆特殊防じん構造、その他は普通または特殊 |
| Step5 | 接地と保護 | 露出金属部にC種接地(100Ω以下推奨)、地絡保護装置 |
同じ「粉じん」でも、小麦粉とアルミ粉では求められる構造が変わります。取り扱う物質が決まった時点で区分を確定させておけば、機器の型式選定でつまずくことがありません。
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
ペン太
ハリタ📎 関連するおすすめアイテム
内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。
30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?
タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。
ご回答ありがとうございます!
よければ、あと3つだけ教えてください(任意・答えなくてもOK)
ありがとうございました。いただいた声は記事の改善に使わせていただきます。




