内線規程の解釈と解説【062】|アーケード照明施設
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
商店街などの通路に設けるアーケード照明施設について、対地電圧・分岐回路・配線・接地・保護装置のルールを内線規程にもとづいて整理します。
漏電遮断器の3つのポイント。” style=”max-width:100%;height:auto;”>✔ 対地電圧・分岐回路・幹線
✔ 配線の方法
✔ 接地と保護装置
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- アーケード照明施設の電路の対地電圧は、原則として何V以下ですか。
- 放電灯用変圧器や安定器を収める金属箱には、どの接地工事を施しますか。
- 用途が決まっていないコンセントは、1個当たり何VAとみなしますか。
対地電圧・分岐回路・幹線
- 電路の対地電圧は原則150V以下。放電灯を屋内電路の対地電圧制限の規定により施設、又はLED照明器具を適用範囲の規定により施設する場合は300V以下とできます。
- 分岐回路は15A分岐回路又は20A配線用遮断器分岐回路。大形電灯受口のみを施設する場合は20A・30A・40A・50A分岐回路とできます。
- 分岐回路数は負荷値で決定し、用途不定のコンセントは1個当たり150VAとみなして将来の増容量に余裕を見込みます。
- 幹線の太さは供給する負荷値をもとに、幹線の簡便設計により決定します(勧告)。
| 施設する内容 | 分岐回路 |
|---|---|
| 一般(原則) | 15A分岐回路、又は20A配線用遮断器分岐回路 |
| 大形電灯受口のみを施設する場合 | 20A・30A・40A・50A分岐回路とできる |
- 電路の対地電圧は原則150V以下(放電灯やLED照明器具を所定の規定により施設する場合は300V以下も可)。
- 分岐回路は15A分岐回路又は20A配線用遮断器分岐回路(大形電灯受口のみは20A・30A・40A・50A分岐回路も可)。
- 分岐回路数は負荷値で決定し、用途不定のコンセントは1個当たり150VAとみなす。
- 将来の増容量に余裕を見込み、幹線の太さは幹線の簡便設計により決定する(勧告)。
配線の方法
- 配線は、がいし引き配線(点検できない隠ぺい場所を除く)、金属管配線、合成樹脂管配線、二種金属製可とう電線管配線、ケーブル配線のいずれかにより施設します。
- がいし引き配線は絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)を使用します。放電灯を使用する場合は各放電灯の規定によります。
- 照明器具などは機械的に堅ろうに取り付けます。
ペン太
ハリタ- 配線はがいし引き配線(点検できない隠ぺい場所を除く)、金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル配線のいずれか。
- がいし引き配線は絶縁電線(DV電線・DE電線を除く)を使用する。
- 放電灯を使用する場合は各放電灯の規定による。
- 照明器具などは機械的に堅ろうに取り付ける。
接地と保護装置
- 放電灯用変圧器・安定器・金属箱・台にはC種接地工事。金属製アーケードの接地抵抗が10Ω以下で電気的・機械的に完全連絡する場合などは省略できます。
- 共同接地時は対地電位上昇を制限するため接地抵抗3Ω以下。小規模アーケードで絶縁台などにより絶縁する場合も省略できます。
- 専用の開閉器及び過電流遮断器を各極に施設(過電流遮断器が開閉機能を持つ場合は過電流遮断器のみ)。施設場所に応じ防護・防水構造とします。
- 電路には漏電遮断器を施設します。

| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 対地電圧はつねに150V以下 | 原則は150V以下。放電灯を屋内電路の対地電圧制限の規定により施設する場合や、LED照明器具を適用範囲の規定により施設する場合は300V以下とできる |
| がいし引き配線はどこでも使える | 点検できない隠ぺい場所を除く。電線はDV電線・DE電線を除く絶縁電線 |
| C種接地工事は必ず必要 | 金属製アーケードの接地抵抗値が10Ω以下で電気的・機械的に完全連絡する場合や、小規模アーケードで絶縁台などにより絶縁する場合は省略できる |
| 共同接地でも接地抵抗は10Ω以下でよい | 共同接地時は対地電位上昇を制限するため3Ω以下 |
| 接地工事をすれば漏電遮断器は不要 | 接地と漏電遮断器は補完関係。電路には漏電遮断器を施設する |
| コンセントは実際に使う分だけ見込めばよい | 用途不定のコンセントは1個当たり150VAとみなし、将来の増容量に余裕を見込む |
- 放電灯用変圧器・安定器・これらを収める金属箱・台にはC種接地工事。
- 金属製アーケードの接地抵抗が10Ω以下で電気的・機械的に完全連絡する場合などは省略できる。
- 共同接地時は対地電位上昇を制限するため接地抵抗3Ω以下。
- 専用の開閉器及び過電流遮断器を各極に施設し、施設場所に応じ防護・防水構造とする。
- 電路には漏電遮断器を施設する。
よくある質問(FAQ)
まとめ|電圧・回路・接地の3点でアーケード照明を押さえる
アーケード照明施設は、対地電圧を原則150V以下に抑え、負荷値から回路を決め、C種接地と漏電遮断器で二重に守ることが基本です。
| 確認する項目 | 規程が示す内容 |
|---|---|
| 電路の対地電圧(原則) | 150V以下 |
| 300V以下とできる場合 | 放電灯を屋内電路の対地電圧制限の規定により施設、又はLED照明器具を適用範囲の規定により施設する場合 |
| 分岐回路 | 15A分岐回路、又は20A配線用遮断器分岐回路 |
| 大形電灯受口のみの場合 | 20A・30A・40A・50A分岐回路 |
| 分岐回路数 | 負荷値で決定する |
| 用途不定のコンセント | 1個当たり150VAとみなす |
| 幹線の太さ | 供給する負荷値をもとに、幹線の簡便設計により決定(勧告) |
| 配線の方法 | がいし引き(点検できない隠ぺい場所を除く)・金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう電線管・ケーブル |
| がいし引き配線の電線 | 絶縁電線(DV電線・DE電線を除く) |
| 接地工事 | 放電灯用変圧器・安定器・金属箱・台にC種接地工事 |
| 接地を省略できる場合 | 金属製アーケードの接地抵抗値10Ω以下で電気的・機械的に完全連絡する場合、絶縁台などにより絶縁する小規模アーケードなど |
| 共同接地の接地抵抗 | 3Ω以下 |
| 開閉器・過電流遮断器 | 専用のものを各極に施設(過電流遮断器が開閉機能を持つ場合は過電流遮断器のみ) |
| 漏電遮断器 | 電路に施設する |
回路の計画で押さえること
- 対地電圧の区分と、300V以下にできる条件。
- 分岐回路の種類と回路数。
- 用途不定のコンセントの見込みと将来の増容量。
配線と器具で押さえること
- 配線方法が規定のいずれかにあてはまるか。
- がいし引き配線の電線と施設場所の制限。
- 照明器具を機械的に堅ろうに取り付けているか。
保安で押さえること
- C種接地工事と、その省略条件を満たしているか。
- 共同接地の場合の接地抵抗3Ω以下。
- 専用の開閉器・過電流遮断器と、電路の漏電遮断器。
アーケードは金属の屋根の下を多くの人が通る場所です。照明そのものより、漏電したときに人が触れる金属部分をどう守るかが要になります。上の表の接地と保護装置の欄は、竣工後の点検でも使えるチェック項目として残しておくと役立ちます。
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
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