電気設備の情報発信をするハリネズミ
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はじめまして、ハリタといいます。 電気設備の計画や設計、むずかしいと感じたことはありませんか? 「先輩に聞けない」「相談できる人がいない」 ――そんな悩みを抱える方の力になりたくて、このサイトを立ち上げました。 現場で迷ったとき、ふと立ち寄ってヒントが得られるような、そんな場所を目指しています。 あなたのモヤモヤが少しでも晴れることを願って――どうぞよろしくお願いします。
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第三次トップランナー規格と注意点について詳しく解説

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🔌2026年度から変わる!トップランナー変圧器の最新基準とは?

省エネ性能が年々進化している中、2026年度から「トップランナー変圧器」の基準が新しくなります。

この記事では、これから変圧器を選定・設計する方や、すでに導入済みの設備を見直したい方に向けて、変更点とそのポイントをわかりやすく解説します!


✅トップランナー制度って何?

トップランナー制度とは、省エネ性能の高い製品を基準にして、他の製品もそのレベルを目指すように基準を設ける制度です。

見習いペン太
見習いペン太
えっ、変圧器にも省エネ基準があるの!?冷蔵庫とかエアコンだけかと思ってたよ!

はりた
はりた
うん、実は2006年から変圧器も対象になってるんだ。しかも2026年からは基準がもっと厳しくなるんだよ〜。


🆕【2026年基準】第三次判断基準のポイント

出典:(トップランナー変圧器 第三次判断基準 2026年度スタート)より

項目 内容
対象機器 油入変圧器・モールド変圧器
対象容量 単相:10~500kVA、三相:20~2000kVA
適用開始 2026年4月以降、旧基準の製品は出荷不可に
区分名 計24区分(標準・準標準)に明確化
表示義務 2024年10月以降、カタログなどに表示必須

📦 対象となる変圧器の範囲

2026年トップランナー変圧器の対象は以下のとおりです:

  • 油入変圧器/モールド変圧器

  • 容量:単相 10~500kVA/三相 20~2000kVA

  • 電圧:高圧 6kV・3kV、低圧 100~600V

🛑ガス絶縁・スコット結線・水冷式などは対象外。

見習いペン太
見習いペン太
ふーん、じゃあうちのモールド変圧器も対象になるのかな?

はりた
はりた
そうだね。基本的には油入もモールドも対象。例外はあるけど、標準的な用途のものはほぼ対象になるよ。


🏭古い変圧器は要チェック!

見習いペン太
見習いペン太
でも、今ある変圧器って使い続けちゃダメなのかな?

はりた
はりた
ううん、すぐに交換の義務はないけど、2026年からは新基準品しか出荷できなくなるから、更新時期が近い設備は早めに準備しておくと安心だよ。


📌ここまでのまとめ

チェック項目 内容
2026年4月から 旧基準の製品は出荷停止に
エネルギー効率 最大約46%の損失削減も可能
設計・購入時の注意 「区分名」と「効率値」に注目しよう

見習いペン太
見習いペン太
よくわかったよ!早めに計画をしていかないといけないね

はりた
はりた
省エネも重要だけど電気設備設計・施工においてはかなり重要な変更があるからその点を解説していこう!

🛠 設計・施工時の注意点

2026年モデルの変圧器は、高効率化の影響でサイズ・重量が増加します。これにより、以下の点で設計変更が必要になります。

  • キュービクルの盤面数増加

  • 基礎の補強・延長

  • 輸送・搬入コストの増加

さらに、収納不可になる容量帯もあるため、設計段階で事前確認が必須です!


🗓 切替スケジュール(重要!)

出典:(2026トップランナー変圧器の対応)より

項目 スケジュール
最終受注 2025年9月末まで(現行品)
最終出荷 2026年3月31日まで
切替開始 2026年4月以降、すべて新基準へ

見習いペン太
見習いペン太
うわー、じゃあ今から設計する分はもう新しい基準を見越さないといけないんだね!

はりた
はりた
そうなんだ。特にキュービクルの設計寸法や基礎工事は事前にしっかり確認しておかないと、現場で困ることになるよ。


✅ ここまでのまとめ

  • 2026年4月からは「第三次判断基準」に対応した変圧器の製造に切り替わる

  • 設計段階でサイズ・重量を考慮しよう

  • 特殊な用途以外は基本的に全て対象

  • 受注期限・納期には十分注意!

省エネ対応と制度遵守の両立を図りながら、余裕を持った設計を心がけましょう。


🏗️ 既設改修での注意点:そのまま入れ替えは要注意!

2026年基準のトップランナー変圧器は、従来品と同じ容量でも「サイズ・重量が大きくなる」傾向があります。
特に、既設キュービクルや基礎のサイズに合わなくなる可能性が非常に高いため、入れ替え設計時には以下のポイントを強く意識しましょう。

🔍 改修時にありがちなトラブル

問題点 内容
⚠️ 盤に収まらない 既設キュービクルに収容できないケース多数
⚠️ 重量超過 床荷重や搬入ルートに支障が出る
⚠️ 納期ズレ 適合品の納期長期化、受注締切を過ぎて発注不可
⚠️ 配線長の再設計 本体サイズ変更により配線延長が必要になることも

見習いペン太
見習いペン太
えっ、同じ容量に変えるだけなら、今の変圧器を外して新しいのを入れるだけでいいんじゃないの?

はりた
はりた
それが通用しないのが今回の改正なんだよ。2026年対応品はサイズも重さも結構変わってくるから、「そのまま交換」は注意した方がいいね!

見習いペン太
見習いペン太
そっかぁ…基礎から見直しになるってことかぁ…想像より大がかりだなぁ。

はりた
はりた

うん。図面流用とか寸法そのまま設計は危険だよ。早めに新仕様のカタログで寸法を確認して、盤設計や施工方法も調整しておかないと、現場で手戻りになるかも。


✅ 設計者・施工者が押さえるべきポイント

  • 📐 新旧の寸法比較は必須!(CAD図面更新も推奨)

  • 🧱 基礎・搬入経路の事前確認

  • 📅 納期・受注期限の管理

  • 📘 2026年対応カタログの早期取り寄せと確認


⚠️特に施設改修の際に「寸法変更なしの想定」で計画を進めるのは非常に危険です。
手戻りや工期遅延を防ぐためにも、早期の情報収集と関係者間の共有が重要です。

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はじめまして、ハリタといいます。 電気設備の計画や設計、むずかしいと感じたことはありませんか? 「先輩に聞けない」「相談できる人がいない」 ――そんな悩みを抱える方の力になりたくて、このサイトを立ち上げました。 現場で迷ったとき、ふと立ち寄ってヒントが得られるような、そんな場所を目指しています。 あなたのモヤモヤが少しでも晴れることを願って――どうぞよろしくお願いします。
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