【ケーブルの結線・接続方法】#002
この章のゴール
ハリタ先生
この章では、電線を安全・確実に接続するためのルールをマスターするぞ。電気工事の基本中の基本だから、しっかり覚えていこう!
ペン太
はい、先生!安全第一でがんばります!
絶対に守るべき!電線接続の5大原則
接続方法のルールと材料選び
電線を安全につなぐには、守るべきルールと、状況に応じた正しい材料選びが不可欠です。
- 接続は、ろう付けするか、リングスリーブや差込形コネクタなどの専用器具で行います。
- 照明器具などのコード同士をつなぐ場合は、コード接続器を使用します。
- 例外として、太さが8㎟以上の丈夫なキャブタイヤケーブル同士なら、直接接続することが認められています。
代表的な接続方法を見てみよう
リングスリーブ接続
金属製のリング(輪)を使い、圧着ペンチという専用工具で電線をまとめて圧力をかけて接続する方法です。圧着後の刻印(マーク)が正しく施工された証となります。
- 小スリーブ:刻印 「小」または「○」
- 中スリーブ:刻印 「中」
- 大スリーブ:刻印 「大」
差込形コネクタ接続
電線の被覆を剥いて差し込むだけで、誰でも簡単に接続できる便利な器具です。圧着のような専門的な作業は必要ありません。
- 被覆を剥く長さは、コネクタ本体に記載されているゲージで確認します。
- 本体が透明なので、電線が奥までしっかり挿入されているかを目で見て確認できます。
相棒となる工具たちを知ろう!
ハリタ先生
電気工事では、作業内容に合わせて正しい工具を選ぶことが、安全と品質を守る上でとても重要なんだ。それぞれの工具の役割をしっかり理解しよう!
ペン太
たくさんの種類があるんですね!見た目が似ていても、使い方が違う工具もあるんだなあ。
電工ナイフ
ケーブルの外装や電線の絶縁体を剥ぎ取る際に使用します。
ペンチ
電線の切断や、金属線を曲げる・掴むといった作業に用います。
電気はんだごて
熱で「はんだ」を溶かし、電線同士を接合(ろう付け)するために使用します。
ケーブルカッタ
ケーブルの切断に特化した工具で、刃が円弧状になっており電線を挟み込むように切断します。
ボルトクリッパ
太いケーブルや硬いメッセンジャーワイヤーの切断に適した工具です。刃の形状は直線的です。
手動油圧式ケーブルカッタ
油圧の力で太いケーブルを軽い力で切断できます。先端はケーブルカッタと同様の刃になっています。
手動油圧式圧着工具 (P形スリーブ・銅線用裸圧着端子)
太い電線を圧着スリーブや端子で接続する際に使用する油圧工具です。
手動油圧式圧着工具 (圧縮端子 T形コネクタ)
T形コネクタなど、圧縮を伴う接続に使用する油圧工具です。半円状のヘッドが特徴です。
ワイヤーストリッパ
電線の太さに合わせた刃で、心線を傷つけることなく絶縁被覆だけをきれいに剥ぎ取ります。
Fケーブル用ストリッパ
Fケーブルの外装と内部の絶縁体を、適切な長さで一度に剥ぎ取ることができる専用工具です。
リングスリーブ用圧着ペンチ
リングスリーブの圧着専用工具です。グリップが黄色いのが一般的で、他の圧着工具と見分けがつきます。
絶縁処理の方法
絶縁テープの巻き方
- 自己融着性絶縁テープを、テープ幅が半分になるように強く引っ張りながら、半幅以上重ねて2回以上巻く。(合計4層以上)
- その上から保護テープ(ビニルテープ)を半幅以上重ねて2回以上巻く。
ケーブル工事とボックスの要点
ボックスを使ったケーブル工事のイメージ
ケーブルを接続する際は、その種類や状況に応じて適切なボックスを選びます。例えば、VVFケーブル同士をつなぐならVVF用ジョイントボックス、電線管の中の電線をつなぐならアウトレットボックスなどです。ボックスの中では、リングスリーブや差込形コネクタを使って確実に接続します。
重要用語フラッシュカード
カードをクリックして、用語と意味を確認し、記憶を定着させましょう。
理解度チェックテスト
テスト履歴
実施日時 | スコア | 正答率 |
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