第二種電気工事士 合格カリキュラム学科④ 電気工事の施工方法
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2種金属製可とう電線管(プリカ)の使いどころや部品は「電気設備の基本知識 #006【2種金属製可とう電線管工事】」で解説しました。この記事は、その続きとして電気設備技術基準の解釈に書かれた金属可とう電線管工事の規定を整理します。1種と2種の違い、1種のボンド、接地、曲げと防湿を、図とたとえで確認していきましょう。

結論

金属可とう電線管は2種が原則で、1種は乾燥した展開・点検できる隠ぺい場所だけ。接地は300V以下D種(4m以下は省略)、曲げ半径は内径の6倍以上です。

  • 電線はOWを除く絶縁電線、管の中で接続しない
  • 1種は厚さ0.8mm以上、4m超は裸軟銅線1.6mmを添える
  • 2種は湿気・水気のある場所で防湿の措置
  • 300V超はC種(接触防護措置でD種)
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
金属可とう電線管工事の規定を、管(2種が原則・1種は場所が限られる)、電線(OWを除く・単線3.2mm以下)、つなぐ・曲げる(管内接続しない・曲げ半径6倍)、接地(300V以下D種・4m以下省略)、守る(防湿・管の口)の5つの視点で整理した図
金属可とう電線管工事の規定は、5つの視点で整理できます。

規定の全体像 ― 5つの視点

視点 主な規定
電線 OWを除く絶縁電線。単線は直径3.2mm以下(太い場合はより線。短く細い管は除く)
管 2種金属製可とう電線管が原則。1種は乾燥した展開・点検できる隠ぺい場所に限る
つなぐ・曲げる 管の中で接続しない。曲げ半径は内径の6倍以上
接地 300V以下はD種(4m以下は省略)、300V超はC種(接触防護措置でD種)
守る 管の口はなめらかに。2種は湿気・水気のある場所で防湿
電気設備技術基準の解釈(金属可とう電線管工事)をもとに作成。細かな条件は条文で確認する
ペン太ペン太
プリカって、どこにでも使える便利な管ですよね?
ハリタハリタ
2種はそのとおりで、施工場所を選びません。ただ1種は場所がかなり限られるので、「1種か2種か」を区別するのが大事ですよ。
ここまでのポイント
  • 電線・管・つなぐ・接地・守るの5視点
  • 使いどころは#006、規定はこの回
  • 1種と2種の区別がポイント

1種と2種 ― 使える場所がちがう

1種金属製可とう電線管は展開・乾燥と点検できる隠ぺい・乾燥の場所だけで使え、湿気・水気のある場所や点検できない隠ぺい場所では使えないのに対し、2種はすべての場所で使えることを順に示した動く図解
動く図解:場所を1つずつ当てはめると、違いがはっきりします。
種類 使える場所
2種(プリカ) どの施工場所でも使える(湿気・水気のある場所は防湿の措置)
1種 展開した場所・点検できる隠ぺい場所で、乾燥した場所だけ
電気設備技術基準の解釈(金属可とう電線管工事)をもとに作成

現場で「可とう電線管」といえば、ほとんどが2種です。施工場所ごとの工事の一覧は「電気設備の基本知識 #020【施工場所と工事の種類】」で確認できます。

ここまでのポイント
  • 2種はどこでも使える
  • 1種は乾燥した展開・点検できる隠ぺい場所だけ
  • 現場ではほとんど2種

1種のボンド ― 裸軟銅線を添わせる

1種金属製可とう電線管の全長に直径1.6mm以上の裸軟銅線を添わせ、両端で管と電気的に完全に接続することを示した図
1種の管には、銅線を添えて電気の通り道をつくります。

1種の管はらせん状の金属だけでできていて、長くなると管そのものを電気が流れにくくなります。そこで、管の長さが4mを超える場合は、直径1.6mm以上の裸軟銅線を全長にわたって添わせ(または入れて)、両端で管と電気的に完全に接続します。

たとえるなら電気の抜け道です。管だけでは流れにくくても、銅線があれば接地まで確実に電気を逃がせます。1種の管の厚さは0.8mm以上です。

ここまでのポイント
  • 1種は厚さ0.8mm以上
  • 4mを超えたら裸軟銅線1.6mm以上を添える
  • 両端で管と電気的に完全に接続


接地 ― 300V以下D種、4m以下は省略

金属可とう電線管の接地として、300V以下で管の長さ4m以下なら省略でき、4mを超えるとD種接地工事、300Vを超えるとC種接地工事(接触防護措置でD種)であることを順に示した動く図解
動く図解:使用電圧と管の長さで、接地が決まります。
使用電圧 接地 省略・緩和
300V以下 D種接地工事 管の長さ4m以下なら省略できる
300Vを超える C種接地工事 接触防護措置をすればD種接地工事でよい
電気設備技術基準の解釈(金属可とう電線管工事)をもとに作成

金属管工事と違い、金属可とう電線管工事の接地の省略は「4m以下」の1つだけです。金属管の場合は「電気設備の基本知識 #026【金属管工事】」で確認できます。

ここまでのポイント
  • 300V以下はD種、4m以下なら省略
  • 300V超はC種、接触防護措置でD種
  • 省略条件は金属管より少ない

曲げる・守る ― 6倍・なめらか・防湿

金属可とう電線管工事の曲げと守りの決まりとして、曲げ半径は内径の6倍以上(2種で取り外せる場合などは3倍以上)、管の口と内面はなめらかにして電線の被覆を傷つけない、2種は湿気・水気のある場所で防湿の措置をすることを並べた図
曲げ方と守り方の決まり。
項目 決まり
曲げ半径 内径の6倍以上(2種で、露出場所・点検できる隠ぺい場所で取り外しやすい場合は3倍以上)
管の口・内面 電線の被覆を傷つけないようになめらかにする
湿気・水気のある場所(2種) 防湿の措置をする
つなぎ目 管とボックスは堅ろうに、電気的に完全に接続する
電気設備技術基準の解釈(金属可とう電線管工事)をもとに作成
ここまでのポイント
  • 曲げ半径は内径の6倍以上
  • 取り外しやすい2種は3倍以上
  • 管の口はなめらかに、水気の場所は防湿

押さえる要点 ― 6つのルール

金属可とう電線管工事の規定で押さえる要点として、電線(OWを除く・単線3.2mm以下)、管の中で接続しない、2種が原則で1種は場所が限られる、1種は厚さ0.8mm以上で4m超は裸軟銅線を添える、接地は300V以下D種で4m以下は省略、曲げ半径は内径の6倍以上の6つを並べた図
金属可とう電線管工事の規定のまとめ。

次の#028は「電気設備の基本知識 #028【金属ダクト工事】」です。

ここまでのポイント
  • 2種が原則、1種は場所が限られる
  • 1種は0.8mm以上・4m超でボンド線
  • 300V以下D種、4m以下は省略

よくある質問

1種と2種の金属製可とう電線管の違いは?

2種金属製可とう電線管(プリカ)は、点検できない隠ぺい場所や湿気・水気のある場所を含め、どの施工場所でも使えます(湿気・水気のある場所では防湿の措置をします)。1種は、展開した場所・点検できる隠ぺい場所で、かつ乾燥した場所に限られます。

1種金属製可とう電線管の決まりは?

管の厚さは0.8mm以上です。管の長さが4mを超える場合は、直径1.6mm以上の裸軟銅線を全長にわたって添えるか入れて、両端で管と電気的に完全に接続します。

金属可とう電線管に収める電線は?

屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く絶縁電線です。単線は直径3.2mm以下とし、それより太い場合はより線を使います(短く細い管の場合などを除く)。管の中では電線を接続しません。

金属可とう電線管の接地工事は?

使用電圧300V以下ならD種接地工事で、管の長さが4m以下の場合は省略できます。300Vを超える場合はC種接地工事で、接触防護措置をすればD種接地工事でよいとされています。

金属可とう電線管の曲げ半径は?

管の内側の曲げ半径は、管の内径の6倍以上です。2種で、露出場所や点検できる隠ぺい場所で管を取り外しやすい場合は3倍以上でよいとされています。

ハリタ

この記事を書いた人:ハリタ

電気設備設計の実務者。内線規程・電気工事士資格・住宅の電気設備を「設計者の視点」で解説しています。プロフィール詳細

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。