全体像:接地抵抗の測定方法|接地抵抗計と補助極の配置

竣工検査や定期点検で行う「接地抵抗測定」。接地(アース)がしっかり効いているかを確かめる、大切な検査です。

「接地抵抗計の補助極って、どう並べるの?」「EとPとC、順番は?」——測定器の使い方と補助極の配置を整理しておくと、試験でも現場でも迷いません。まずは下の図で配置をつかみましょう。

接地抵抗の測定における補助極(E・P・C)の配置を示す図
🐧 見習いペン太:「補助極って2本もいるんですね。どう並べるんですか?」
🦔 はりた:「測りたい接地のE、電圧極のP、電流極のC。これを一直線に、だいたい10m間隔で並べるんだ。順番はE→P→C、ってセットで覚えるといいよ」
🐧 見習いペン太:「一直線・10m・EPC、ですね」
⚡ 先に結論だけ言うと
  • 測定器は 接地抵抗計(アーステスタ)/交流
  • 測りたい接地極E+補助接地極2本(電圧極P・電流極C)
  • 直線・等間隔(約10m)E → P → C の順で配置
この記事でわかること
✔ 1. 使う測定器|接地抵抗計(アーステスタ)
✔ 2. 補助極の配置|E → P → C を直線・等間隔
✔ 3. 判定の基準(接地工事の種類)
ペン太ペン太
接地抵抗って、接地極にテスタを当てれば測れるものなんですか?
ハリタハリタ
それでは測れません。専用の接地抵抗計と補助極2本を使います。配置に大事なルールがあるんですよ。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 接地抵抗計は、交流と直流のどちらで測るか
  • 補助極は、どの順番でどう並べるか
  • D種とC種の基準値は、それぞれ何Ω以下か
この記事の道案内
数字だけ確認したい方は、判定の基準から読んでください。

1. 使う測定器|接地抵抗計(アーステスタ)

トピック1:1. 使う測定器|接地抵抗計(アーステスタ)

接地抵抗の測定には、接地抵抗計(アーステスタ)を使います。交流で測定するのが特徴です(絶縁抵抗計が直流なのと対照的)。本体に、測りたい接地極と2本の補助接地極をつないで測定します。

ここがポイント
「絶縁抵抗計=直流/接地抵抗計(アーステスタ)=交流」はよく問われる定番。測定器と電源の対応を、セットで覚えましょう。
ペン太ペン太
補助極は適当に近くへ刺せばいいんですよね?おまけみたいなものでしょう?
ハリタハリタ
おまけではありません。E→P→Cの順に一直線、約10m間隔で打ちます。守らないと値が信用できませんよ。
測定器測るもの測定に使う電源
接地抵抗計(アーステスタ)接地抵抗交流
絶縁抵抗計絶縁抵抗直流
ここまでのポイント
  • 接地抵抗の測定には、接地抵抗計(アーステスタ)を使う
  • 交流で測定するのが特徴。絶縁抵抗計が直流なのと対照的
  • 本体に、測りたい接地極と2本の補助接地極をつないで測定する

2. 補助極の配置|E → P → C を直線・等間隔

トピック2:2. 補助極の配置|E → P → C を直線・等間隔

接地抵抗計には、3つの端子があります。

  • E(接地極)… 測りたい接地
  • P(電圧極)… 補助接地極
  • C(電流極)… 補助接地極

これらを一直線上に、約10m間隔(等間隔)で打ち込みます。並べる順番は E → P → C。この配置で測定することで、正しい接地抵抗値が得られます。

🐧 見習いペン太:「なぜ等間隔に並べるんですか?」
🦔 はりた:「補助極が近すぎたり配置が偏ると、正しい値が出ないんだ。直線・等間隔・約10m、が基本ルール。試験でも配置図がよく出るから、図で覚えておこう」
🐧 見習いペン太:「配置にも意味があるんですね」
取り違えやすいところ正しくは
補助極は近くに適当に打てばよい一直線上に、約10m間隔(等間隔)で打つ
並べる順番はどれでもよいE → P → C の順に並べる
接地抵抗計は直流で測る交流で測る。直流で測るのは絶縁抵抗計
値が出れば測定は終わり接地工事の種類ごとの基準値以下かを判定するまでが測定
ここまでのポイント
  • 端子はE(接地極)、P(電圧極)、C(電流極)の3つ
  • 一直線上に、約10m間隔(等間隔)で打ち込む
  • 並べる順番はE→P→C。補助極が近すぎたり偏ると正しい値が出ない

3. 判定の基準(接地工事の種類)

トピック3:3. 判定の基準(接地工事の種類)

測った接地抵抗値が、基準を満たしているかを判定します。代表的なのは次のとおりです。

  • D種接地工事(300V以下の低圧機器など)… 100Ω以下
  • C種接地工事(300V超の低圧機器など)… 10Ω以下
  • いずれも、0.5秒以内に自動遮断する装置(漏電遮断器)を施設すれば 500Ω以下 に緩和。
ここがポイント
「測って終わり」ではなく、接地工事の種類ごとの基準値以下かを判定するまでが測定。緩和条件(500Ω)もあわせて押さえましょう。
接地工事の種類主な対象基準値緩和されるとき
D種接地工事300V以下の低圧機器など100Ω以下0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば500Ω以下
C種接地工事300V超の低圧機器など10Ω以下0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば500Ω以下
ここまでのポイント
  • D種接地工事は100Ω以下、C種接地工事は10Ω以下
  • 0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば、いずれも500Ω以下に緩和される
  • 測って終わりではなく、基準値以下かを判定するまでが測定

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 接地抵抗の測定には何を使いますか?

A. 接地抵抗計(アーステスタ)を使い、交流で測定します。測りたい接地極のほかに、補助接地極(電圧極P・電流極C)を2本使います。

Q. 補助極(E・P・C)はどう配置しますか?

A. 接地極E・電圧極P・電流極Cを一直線上に、約10mの等間隔で配置します。並べる順番はE→P→Cです。

Q. 絶縁抵抗計と接地抵抗計の電源の違いは?

A. 絶縁抵抗計(メガー)は直流で測定し、接地抵抗計(アーステスタ)は交流で測定します。「絶縁=直流/接地=交流」と覚えます。

Q. 接地抵抗の判定基準はいくつですか?

A. D種接地工事は100Ω以下、C種接地工事は10Ω以下です。0.5秒以内に自動遮断する漏電遮断器を施設すれば、いずれも500Ω以下に緩和されます。

ペン太ペン太
測った値がいくつなら合格なんですか?
ハリタハリタ
接地工事の種類で決まります。D種は100Ω以下、C種は10Ω以下。まず種類と基準値をセットで覚えましょう。

まとめ

接地抵抗測定のポイントの早見表

結論です。接地抵抗は交流で測り、補助極はE→P→Cの順に一直線・約10m間隔で打ちます。そして測った値が接地工事の種類ごとの基準を満たしているかを見るところまでが、この測定です。D種は100Ω以下、C種は10Ω以下が出発点になります。

問われること答え
使う測定器接地抵抗計(アーステスタ)
測定に使う電源交流
対比で覚える測定器絶縁抵抗計は直流
端子の意味Eは測りたい接地極、PとCは補助接地極
補助極の並べ方一直線上に約10m間隔(等間隔)
並べる順番E → P → C
D種の基準値100Ω以下
C種の基準値10Ω以下
緩和の条件0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば500Ω以下

この記事の要点

  • 接地抵抗測定は 接地抵抗計(アーステスタ)/交流 で行う。
  • 測りたい接地極(E)+補助接地極2本(電圧極P・電流極C)
  • 直線・等間隔(約10m)E → P → C の順で配置。
  • 判定はD種100Ω以下・C種10Ω以下(漏電遮断器条件で500Ω以下)。

セットで覚えておくと得なところ

  • 測定器と電源の対応:接地抵抗計は交流、絶縁抵抗計は直流
  • 配置の3点セット:一直線・等間隔・約10m
  • 基準値の3つ:D種100Ω、C種10Ω、緩和で500Ω

接地抵抗の測定は、手順そのものは短い項目です。それでも配置図が繰り返し問われるのは、補助極の並べ方が測定値の信頼性そのものを左右するからです。E→P→Cの順と等間隔を図で覚えておけば、現場でも試験でも迷いません。

「アーステスタ=交流」「補助極2本・EPC・10m間隔」——この2つを押さえれば、接地抵抗の測定はしっかり整理できます。

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ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。