第二種電気工事士の技能試験(令和8年度下期は12月12日・13日)まで、あと2週間。ここからは新しいことを覚える時期ではなく、「40分以内・欠陥ゼロ」を13問すべてでそろえる時期です。14日を「1周 → 苦手作業 → 2周目 → 欠陥チェック → 持ち物」の5段階に分けて、日ごとにやることを決めました。

この記事の結論
14日前から3日間で13問を1周し、苦手作業を3日、2周目を3日、欠陥チェックを1日。3日前からは工具と持ち物の準備に切り替えます。
  • 1周目は40分を超えてよい。工程ごとの時間を記録して、遅い工程を見つける
  • 2周目は40分以内・欠陥ゼロがそろった問題から手放していく
  • 欠陥は1つで不合格。自分の作品を欠陥の判断基準で採点する日を必ず作る
  • 受験票は試験日の約2週間前に届く。3日前に工具の点検と持ち物、前日は軽く1問だけ

技能試験までの14日間のカレンダー:14〜12日前は13問を1周、11〜9日前は苦手作業、8日前は複線図、7〜5日前は2周目を40分以内で、4日前は欠陥チェック、3日前は工具の点検、2日前は軽く1問、1日前は休む

14〜12日前:13問を1周して、遅い工程を見つける

1日4〜5問、3日で13問です。必ず複線図を描いてから作り、タイマーで工程ごとの時間を記録します。ラボの40分タイマーは「複線図5分 → 切る5分 → むく8分 → 器具に結線10分 → スリーブ・コネクタ7分 → 見直し5分」の目安つきで、どの工程で遅れたかが残ります。

材料が足りないときの回し方電線は問題ごとに支給寸法より少し長めに切っておき、2周目で短く使い回します。器具(スイッチ・コンセント・ランプレセプタクル・端子台)は前の問題から外して再利用できます。買い足すのはリングスリーブと差込形コネクタだけで済みます。

11〜9日前:苦手作業だけを反復する

1周目の記録を見て、時間がかかった工程・欠陥が出た作業を3つ選び、それだけを10回ずつやります。多くの人が引っかかるのは次の作業です。

作業 よくある欠陥(判断基準) 反復のしかた
輪づくり(ランプレセプタクル・露出形コンセント) 左巻き、巻き不足・重ね巻き、ねじの端から心線が5mm以上露出、絶縁被覆をねじで締めている 電線の切れ端で輪だけ20個。ねじの締まる方向(右巻き)を口に出す
リングスリーブの圧着 刻印の誤り(1.6×2本は○)、上端から心線5mm以上・下端から10mm以上の露出、絶縁被覆の上から圧着 組合せ表を見ずに刻印を言えるまで。圧着後に先端を切る癖をつける
差込形コネクタ 奥まで差さっていない(先端に心線が見えない)、下端から心線が見える(むき過ぎ) ストリップゲージで長さを合わせてから差す。差したら軽く引く
3路・4路スイッチ 誤結線(0番に電源・負荷、1・3番どうしをつなぐ) 複線図パズルで3路・4路の問題(No.6・No.7)を5回描く
アウトレットボックス・PF管・ねじなし管 ゴムブッシングの付け忘れ、止めねじをねじ切っていない、ロックナットの向き ボックスまわりだけ組んでばらすを5回

欠陥の判断基準の全項目は、欠陥チェック(ラボ)と印刷キットの欠陥チェック表(PDF)に写真つきでまとめています。


8日前:13問の複線図を各1分で

試験の40分のうち、複線図に使えるのは5分までです。13問の複線図を続けて描いて、1問1分を切れるか計ります。描けない問題があれば、その問題だけ翌日の2周目の最初に回します。

7〜5日前:2周目は「40分以内・欠陥ゼロ」がそろった問題から手放す

1複線図5分
5分を超えたら描くのをやめて、頭の中の配線で作り始める練習もしておく
2接続まで35分
35分になったら、できていなくても手を止める。試験と同じ止め方に体を慣らす
3見直し5分
電線の色・極性、心線の露出、刻印、コネクタの差し込み、器具のねじ締めの順に見る
4記録
40分以内で欠陥ゼロなら「済み」。超えた問題・欠陥が出た問題だけ翌日もう一度

2周目が終わる5日前の時点で「済み」が10問以上なら、順調です。残りの問題は3日前までに1回ずつ作ります。

4日前:自分の作品を、欠陥の判断基準で採点する

作った作品を、判断基準の項目ごとに「大丈夫/欠陥」で見ていきます。写真を撮って拡大すると、心線の露出や刻印のかすれが自分でも分かります。学校や職場で受ける人は、隣どうしで交換して採点すると、自分では見えない欠陥が見つかります。

採点で「欠陥」が出たら作り直しの練習ではなく、「その欠陥がなぜ出たか」を1行で書きます(例:スリーブの下端から心線10mm → 絶縁被覆のむき長さを20mmにしていなかった)。原因が分かれば、翌日の1問で直ります。

3日前〜前日:受験票・工具・持ち物

  • 受験票が届いているか(技能試験の受験票は試験日の約2週間前に発送)。届いていなければ電気技術者試験センターに問い合わせる
  • 集合時刻・会場・交通を受験票で確認。初めての会場なら地図で駅からの道を見ておく
  • 圧着工具:刻印(○・小・中)がきれいに出るか、切れ端で試す。ラチェットの戻りが固くないか
  • ストリッパ・ナイフ:刃こぼれ、外装をむいたときに絶縁被覆に傷が付かないか
  • ドライバ:プラスの先端がなめていないか。マイナスは端子台のねじに合う幅か
  • ペンチ・ウォータポンププライヤ・スケール:スケールは折れやメモリの消えがないか
  • 筆記用具・時計:複線図用の色ペン、HB鉛筆かシャープペン、消しゴム。時計は通信機能・アラームなしのもの
  • 前日:軽く1問(得意な問題)を作って手順を口で言う。夜は早く寝る。当日の持ち物と時間配分は次の記事へ
技能試験の準備はこの3つ
工具・練習材料・消耗部品。受験する年度の候補問題13問に対応したものを選んでください。
工具技能試験の工具セット
ストリッパ・圧着工具(黄色の柄)・ドライバー・ペンチ・ウォーターポンププライヤ・メジャー・ナイフがそろったセット。1本ずつ買うより抜けがありません。
材料練習用の材料(候補問題13問ぶん)
ケーブル・器具・リングスリーブ・差込形コネクタが問題の数だけ入ったセット。2回ぶんのセットなら、同じ問題を2回作って時間を半分にできます。
部品リングスリーブ・差込形コネクタの追加分
練習で一番早くなくなる部品です。小スリーブと2口・3口のコネクタを多めに持っておくと、練習が止まりません。


よくある質問

候補問題のどれが出るか、予想は当てになりますか。

当てにしないでください。13問すべてを2回作る前提で日程を組んでいます。時間がなければ、出題実績にかかわらず「自分が遅い問題」を優先します。

1周目で40分を大きく超えます。間に合いますか。

2週間あれば間に合います。超える原因の多くは「手順を考えながら作っている」ことなので、作る前に工程を口で言う練習(複線図 → 切る → むく → 器具 → 接続 → 見直し)をすると、2周目で10分は縮まります。

作品が完成しなかったら、どうなりますか。

未完成は欠陥と同じで不合格です。時間内に接続まで終えることを最優先にし、見直しで直せる欠陥(先端の切り忘れ、刻印の確認)は見直しの5分で直します。

合格発表はいつですか。

令和6年度下期の技能試験は翌年1月17日に発表されました。年度で前後するので、試験センターの案内で確かめてください。合格したら都道府県に免状を申請します。

出典・参考:電気技術者試験センター 第二種電気工事士試験/同 令和8年度技能試験候補問題/同 技能試験に係る欠陥の判断基準/同 技能試験の概要と注意すべきポイント(令和8年3月)

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。