新人の学習ルート
読む順番に迷ったら、マイページのルートに沿って進められます
進み方を見る →
プロット図の見方 第8回連載の一覧 ›

スイッチの黒丸●の横には、3、H、WP、RASのような小さな文字が付いています。第1回では●と点滅区分(イ・ロ・ハ)で照明とつなぐ読み方を扱いました。第8回はその続きで、●の横の文字(傍記)を1つずつ読み分けます。形と定格、回路と極、表示灯と用途、自動で動くスイッチ、調光器とリモコンの順です。

結論

何も書いていない●は15Aの片切スイッチ。横の文字は3・4・2P(回路)→T(タイマ)→D(遅延)→RAS(センサ)→H・L(表示灯)→WP・EX(用途)の順に並びます。

  • Hは「切で光る」位置表示灯、Lは「入で光る」確認表示灯
  • ◆はワイドハンドル形。20Aなど15A以外は定格を書く
  • 調光器は●に矢印、リモコンは●R、リレーは▲
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
プロット図のスイッチの傍記を、形と定格、回路と極、表示灯と用途、自動で動くスイッチと傍記の順番の4ステップで示す動く図解
約50秒でくり返します。●の横の文字を、形→回路→表示灯→機能の順に読み分けます。

●と◆、定格は「15Aなら書かない」

スイッチ(点滅器)の記号は2つの形があります。黒丸●が一般形、黒い菱形◆がワイドハンドル形(押す面が大きいスイッチ)です。傍記の付け方はどちらも同じです。

記号 読み方 ポイント
スイッチの図記号 一般形・15A・片切 何も書いていなければこれ
スイッチの図記号 ワイドハンドル形 押す面が大きいスイッチ
スイッチの図記号 20A 定格20A 15A以外は定格電流を書く。必要なら定格電圧も
JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)の点滅器による。
ここまでのポイント
  • ●は一般形、◆はワイドハンドル形
  • 15Aは書かない、それ以外は書く
  • 何も書いていない●は15Aの片切

3・4・2P・P は「回路と極」

数字や P は、スイッチがどんな回路で使われるかを表します。片切(単極)は何も書きません。3路・4路の組み合わせ方は第1回の「相方を探す」読み方と同じです。

記号 名前 使いどころ
スイッチの図記号 片切(単極) 1か所で点け消しする。いちばん多い
スイッチの図記号 3 3路スイッチ 階段や廊下の両端など、2か所で点け消し
スイッチの図記号 4 4路スイッチ 3か所以上で点け消しするとき、3路の間に入る
スイッチの図記号 2P 2極スイッチ 2本の線を同時に切る。200Vの機器など
スイッチの図記号 P プルスイッチ ひもを引いて操作する
3路は必ず2つ1組、4路は3路の間に入ります。
ここまでのポイント

H は「切で光る」、L は「入で光る」

ホタルスイッチと呼ばれる、光るスイッチにも2種類あります。光るタイミングが逆なので、取り違えないようにします。

記号 名前 光るとき・使いどころ
スイッチの図記号 H 位置表示灯付 切のとき光る。暗い廊下や寝室で場所がわかる
スイッチの図記号 L 確認表示灯付 入のとき光る。換気扇や外灯など、動いているか見えない機器に
スイッチの図記号 確認表示灯が別置 表示灯を別の場所に付ける(白丸が表示灯)
スイッチの図記号 WP 防雨形 屋外や軒下
スイッチの図記号 EX 防爆形 可燃性のガスや粉じんがある場所
H と L は、どちらも「スイッチに小さなランプが入っている」ことは同じです。
覚え方:H は「ホーム(場所)」を教えるランプ、L は「ライト(点いている)」を教えるランプ。スイッチが切のとき光るのが H、入のとき光るのが L です。
ここまでのポイント
  • Hは切で光る位置表示灯
  • Lは入で光る確認表示灯
  • WPは防雨、EXは防爆


T・D・RAS・A ― 自動で動くスイッチと傍記の順番

時間やセンサで自動に点け消しするスイッチにも、決まった文字があります。

記号 名前 動き
スイッチの図記号 T タイマ付 設定した時間で切れる
スイッチの図記号 D 遅延スイッチ 切ってから少し遅れて切れる
スイッチの図記号 DF 遅延スイッチ(照明・換気扇用) 照明と換気扇を一緒に操作し、換気扇だけ遅れて止まる
スイッチの図記号 RAS 熱線式自動スイッチ(センサ付) 人の動きを感じて点け消し。人感センサ
スイッチの図記号 RA 熱線式自動スイッチ(センサ分離形) センサは別の記号で描く
スイッチの図記号 熱線式自動スイッチ用センサ 逆三角にS
スイッチの図記号 A(3A) 自動点滅器 屋外灯などを暗くなると点ける。容量を傍記
人感センサや遅延スイッチの計画はスイッチ計画の教科書でも扱っています。

傍記が2つ以上付くときは、並べる順番が決まっています。

順番 分類 傍記
1 回路方式 2P・3・4
2 タイマ機能 T
3 遅れ機能 D・DF
4 スイッチ機能 RAS・RA
5 ランプ表示機能 H・L
6 スイッチ用途 WP・EX
例:3路で位置表示灯付なら「3H」、防雨形で確認表示灯付なら「LWP」の順。
ここまでのポイント
  • Tはタイマ、Dは遅延、RASは人感センサ
  • Aは屋外灯などの自動点滅器
  • 傍記は回路→タイマ→遅れ→センサ→ランプ→用途の順

調光器とリモコンスイッチ

明るさを変える調光器と、大きな建物で使うリモコンスイッチは、●に印を足して描きます。

記号 名前 読み方
スイッチの図記号 800W 調光器 ●に斜めの矢印。定格(W)を傍記
スイッチの図記号 R リモコンスイッチ R を付ける。RM(多重伝送用)・RG(グループ制御用)・RP(パターン制御用)もある
スイッチの図記号 9 リモコンセレクタスイッチ 点滅回路数を傍記
スイッチの図記号 リモコンリレー 集合して付けるときは▲を並べ、リレー数を傍記
リモコン方式では、スイッチと照明の間にリレーが入ります。照明器具の読み方は第3回を参照してください。

⚠️ よくある読み違い

  1. H と L を逆に読む:H は切で光る(場所を示す)、L は入で光る(動作を示す)。
  2. 何も書いていない●を「種類不明」と思う:15Aの片切です。
  3. 3 を「3個」と読む:3 は3路スイッチ。個数ではありません。
  4. ◆を別の機器と思う:ワイドハンドル形のスイッチです。
  5. RA のセンサを見落とす:分離形はセンサ(▽にS)が別の場所にあります。
ここまでのポイント
  • 調光器は●に矢印、定格Wを傍記
  • リモコンは●R、リレーは▲
  • HとLは光るタイミングが逆


よくある質問

スイッチの記号の横に何も書いていないのは何ですか?

JIS C 0303 では、定格15Aの片切(単極)スイッチは傍記を書きません。何も書いていない黒丸は、ふつうの片切スイッチと読みます。

●と◆は何が違いますか?

黒丸は一般形、黒い菱形はワイドハンドル形(押す面が大きいスイッチ)です。傍記の書き方は同じです。

HとLはどう違いますか?

Hは位置表示灯付で、スイッチを切っているときに光り、暗い所でも場所がわかります。Lは確認表示灯付で、入れているときに光り、換気扇などが動いているかを確かめられます。表示灯を別の場所に付けるときは、白丸と黒丸を並べて描きます。

傍記がいくつも並ぶときの順番は?

回路方式(2P・3・4)、タイマ(T)、遅れ機能(D・DF)、スイッチ機能(RAS・RA)、ランプ表示(H・L)、用途(WP・EX)の順に並べます。たとえば3路で位置表示灯付なら「3H」です。

RASとRAは何が違いますか?

どちらも熱線式自動スイッチ(人感センサで点け消しするもの)です。RASはセンサ付、RAはセンサ分離形で、センサは逆三角の中にSを書いた記号で別に描きます。

調光器やリモコンスイッチはどう描きますか?

調光器は黒丸に斜めの矢印を重ね、定格(例:800W)を傍記します。リモコンスイッチは黒丸にRを付け、リモコンリレーは黒い三角、リモコンセレクタスイッチは丸の中に放射状の線を描き、点滅回路数を傍記します。

30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?

タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。

次に読むならこれコンセントとは?部品・穴の形・図記号・用途を動く図解で超基本から新人教育
次はこれ
新人マイページで進捗とノートを残す →読んだ記事は自動で記録されます。ノートは端末に保存され、書き出せます。
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。