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プロット図の見方 第9回連載の一覧 ›

プロット図の配線は、最後はすべて盤に集まります。盤は横長の長方形で描かれ、中の模様で配電盤か分電盤か制御盤かがわかります。道路地図でいえば、配線が道路なら盤はインターチェンジ。ここを読み違えると、どの回路がどこから来ているのかがたどれません。第9回は盤の記号。6つの模様、似た記号の見分け方、盤の名前と二重枠、盤の中の開閉器・遮断器の順に読みます。

結論

盤は横長の長方形。×=配電盤、斜めに半分塗り=分電盤、×の左右塗り=制御盤。横のL-1などは盤の名前で、二重枠は防災電源用です。

  • 分電盤とOA盤は塗りの有無、制御盤と実験盤は塗る向きで見分ける
  • ×入りでも正方形はプルボックス、横長は配電盤
  • 盤の中の機器は S(開閉器)・B(配線用遮断器)・E(漏電遮断器)
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
プロット図の盤の記号を、6つの模様、似た記号の見分け方、盤の名前と二重枠、開閉器と遮断器の順に示す動く図解
約50秒でくり返します。盤の模様で種類を読み、名前と二重枠、中の機器まで見ます。

盤は長方形 ― 中の模様で6種類

配電盤・分電盤・制御盤は、どれも横長の長方形で描きます。種類を示すときは、長方形の中に模様を入れます。

記号 名前 模様
盤の図記号 配電盤 ×
盤の図記号 分電盤 斜めに半分を塗る
盤の図記号 制御盤 ×の左右を塗る
盤の図記号 実験盤 ×の上下を塗る
盤の図記号 OA盤 斜線だけ(塗らない)
盤の図記号 警報盤 市松模様
JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)による。種類を示さないときは模様なしの長方形。
ここまでのポイント
  • 盤は横長の長方形
  • ×=配電盤、半分塗り=分電盤
  • ×の左右塗り=制御盤、上下塗り=実験盤

似た記号は「塗り・向き・形」で見分ける

6つの模様は、2つずつ似た組があります。見るポイントは3つだけです。

似た組 見分けるポイント 読み方
盤の図記号 盤の図記号 塗りがあるか 塗りあり=分電盤、線だけ=OA盤
盤の図記号 盤の図記号 塗るのが左右か上下か 左右=制御盤、上下=実験盤
盤の図記号 盤の図記号 横長か正方形か 横長=配電盤、正方形=プルボックス(第7回)
縮小した図面では塗りがつぶれやすいので、盤の名前(傍記)とあわせて確かめます。
ここまでのポイント
  • 分電盤とOA盤は塗りの有無
  • 制御盤と実験盤は塗る向き
  • 正方形の×はプルボックス

横の文字は盤の名前、二重枠は防災電源用

盤の横に書かれた「L-1」「P-1」などは盤の名前です。一般に L は電灯、P は動力を表すことが多いですが、付け方は事務所や案件ごとに違います。名前がわかれば、同じ名前で盤表や幹線系統図を引いて、盤の中の回路や、どこから電気が来ているかがわかります。上の階の盤へ続く幹線は第4回の立上り・引下げで読みます。

書き方 意味 確認すること
L-1・P-1 など 盤の名前 盤表・幹線系統図の同じ名前
盤の図記号 二重枠=防災電源回路用(1種など) 非常用の負荷へ送る盤。種別を傍記
盤の図記号 二重枠の分電盤(2種など) 耐火・耐熱の配線と組み合わさる
直流 直流用の盤 その旨を傍記する
防災電源回路用の盤は、つながる配線(耐火・耐熱)とあわせて確認します。
ここまでのポイント
  • L-1などは盤の名前
  • 名前で盤表・幹線系統図を引く
  • 二重枠は防災電源回路用


盤の中の機器 ― S・B・E と横の数字

盤の単線結線図や、盤の近くに付ける機器は、四角に1文字で描きます。横の数字は大きさです。

記号 名前 傍記の例と読み方
Sの図記号 開閉器 2P30A f30A(2極・30A・ヒューズ30A)
Bの図記号 配線用遮断器 3P 225AF 150A(3極・フレーム225AF・定格150A)
Eの図記号 漏電遮断器 2P 30AF 15A 30mA(定格感度電流30mA)
Whの図記号 電力量計 箱入りやフード付は四角で描く
CTの図記号 変流器(箱入り) 必要に応じて電流を傍記
過負荷保護付の漏電遮断器は BE と書いてもよいことになっています。

家庭の分電盤の中のブレーカーの見方は分電盤の見方 完全入門で、写真に近い形で説明しています。

ここまでのポイント
  • Sは開閉器、Bは配線用遮断器、Eは漏電遮断器
  • 3P 225AF 150Aは極数・フレーム・定格電流
  • 漏電遮断器は感度電流mAも並ぶ

読み違えやすいところ

⚠️ よくある読み違い

  1. 分電盤をOA盤と読む:塗りがつぶれた印刷では見分けにくい。盤の名前で確かめます。
  2. 制御盤と実験盤を逆に読む:左右を塗るのが制御盤、上下を塗るのが実験盤です。
  3. プルボックスを配電盤と読む:正方形の×はボックスです。
  4. 二重枠を見落とす:防災電源回路用の盤は、つながる配線の種類も変わります。
  5. AF と A を同じと思う:225AF はフレームの大きさ、150A が定格電流です。
ここまでのポイント
  • 塗りの有無と向きを見る
  • 正方形の×はボックス
  • AFはフレーム、Aは定格電流

よくある質問

プロット図の盤の記号はどう見分けますか?

JIS C 0303 では、配電盤・分電盤・制御盤などは横長の長方形で、中の模様で種類を表します。配電盤は×、分電盤は斜めに半分を塗る、制御盤は×の左右を塗る、実験盤は×の上下を塗る、OA盤は斜線だけ、警報盤は市松模様です。

分電盤とOA盤の記号はどう違いますか?

どちらも斜めの線が入りますが、分電盤は斜線の片側を塗り、OA盤は線だけで塗りません。

盤の記号が二重枠になっているのは何ですか?

防災電源回路用の配電盤・分電盤などです。非常用の負荷に電気を送る盤で、必要に応じて1種・2種などの種別を傍記します。

盤の横の「L-1」「P-1」は何ですか?

盤の名前です。一般にLは電灯、Pは動力を表すことが多いですが、付け方は事務所や案件ごとに違うので凡例で確かめます。同じ名前で盤表や幹線系統図を引くと、中の回路や幹線がわかります。

「3P 225AF 150A」はどう読みますか?

配線用遮断器の傍記で、3極、フレームの大きさ225AF、定格電流150Aです。漏電遮断器なら「2P 30AF 15A 30mA」のように定格感度電流(mA)も並びます。

プルボックスと配電盤の記号が似ていて迷います。

どちらも×が入りますが、プルボックスは正方形、配電盤は横長の長方形です。傍記も、プルボックスはPBと寸法、配電盤は盤の名前なので、そこで確かめます。

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ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。