【プロット図の見方③】照明器具 ― 横の符号「A」「B」で器具表を引き、台数と非常用照明まで読む
事務室のプロット図に、長円がずらりと並び、横に「A」「イ」の小さな文字。この「A」は、図面の中では意味が完結していません。行き先は照明器具表です。第3回は照明器具。形・中の文字・横の符号を読み、符号で器具表を引いて、台数と非常用照明まで読みます。
結論
プロット図の照明は横の符号(A・B)で器具表を引くのが読み方の中心です。品名・明るさ・消費電力・取付方法・台数は、すべて器具表にあります。
- 形は長円=直管形・丸=一般形、中の DL・CL は器具の種類
- 点滅区分(イ・ロ)でグループ、符号ごとに台数を数えて器具表と照合
- 黒く塗りつぶした記号は非常用照明。一般の照明と分けて読む
照明は「形・中の文字・横の符号」の3つを読む
プロット図の照明記号には、読むところが3つあります。1つ目は形。長円(カプセル形)は直管形のベースライト、丸は一般形の照明です。2つ目は中の文字で、DL(ダウンライト)・CL(シーリングライト)のように器具の種類を表します。3つ目が横の符号で、「A」「B」のような文字が器具表の行を指します。
| 見る場所 | 書いてあること | 例 |
|---|---|---|
| 形 | 光源・器具の形 | 長円=直管形、丸=一般形、壁側を塗る=壁付(ブラケット) |
| 中の文字 | 器具の種類 | DL=ダウンライト、CL=シーリングライト、CH=シャンデリヤ |
| 横の符号 | 器具表のどの行か | A・B・C、L1・L2 など(事務所で違う) |
| イ・ロ・ハ | 点滅区分 | 同じ文字のスイッチで点け消し |
形と中の文字は照明器具の図記号一覧で1つずつ解説しています。この記事は、その記号がプロット図でどう並び、器具表とどうつながるかを読む回です。
- 形・中の文字・横の符号の3つを読む
- 形と中の文字は JIS、符号は図面ごとの約束
- イ・ロ・ハは点滅区分(第1回スイッチ編)
符号で「器具表」を引く
照明のプロット図は、器具表とセットで読みます。記号の横の「A」は、器具表のA行の器具をここに付けるという意味です。品名・明るさ(lm)・消費電力(W)・取付方法・台数は、プロット図には書かず器具表にまとめます。同じ器具を何十台も使う事務所ビルでも、図面には「A」と書くだけで済むわけです。
| 符号 | 品名 | 明るさ・電力 | 取付 | 台数 |
|---|---|---|---|---|
| A | LEDベースライト 40形 | 5,200lm・34.6W | 直付 | 6 |
| B | LEDダウンライト φ100 | 800lm・6.9W | 埋込 | 3 |
| C | LEDブラケット | 600lm・6.5W | 壁付 | 2 |
器具表の lm・W・K・Ra の読み方と照度計算書の見方は、照明図・器具表・照度計算書の読み方で詳しく扱っています。
- 符号は器具表の行を指す
- 品名・lm・W・取付・台数は器具表にある
- lm は照度計算、W は負荷計算で使う
点滅区分でグループを、符号で台数を読む
照明には符号のほかに、点滅区分(イ・ロ・ハ)も付きます。事務室なら、窓側の列を「イ」、内側の列を「ロ」に分けて、昼間は窓側だけ消せるようにするのがよくある分け方です。読み方は第1回のスイッチ編と同じで、同じ文字のスイッチで点け消しします。
台数は符号ごとに数えます。区分が「イ」でも「ロ」でも、符号が同じ「A」なら同じ器具なので合計します。数えた台数は、器具表の台数と一致するかを必ず確かめます。
| 数える単位 | 何がわかるか | 確認すること |
|---|---|---|
| 点滅区分(イ・ロ)ごと | スイッチ1つで点く範囲 | スイッチの区分と照明の区分がそろっているか |
| 符号(A・B)ごと | 器具ごとの台数 | 器具表の台数と一致するか |
| 部屋ごと | 部屋の明るさ | 照度計算書の台数と一致するか |
- 点滅区分は点け消しのグループ
- 台数は区分をまたいで符号ごとに数える
- 器具表・照度計算書の台数と一致するかを見る
黒く塗りつぶした記号は非常用照明
照明の記号の中に、黒く塗りつぶしたものが混じっていたら、それは非常用照明です。建築基準法で求められる照明で、停電したときに電池などで点灯し、避難に必要な明るさを確保します。一般の照明とは役割も回路も違うので、器具表でも別の行に書き、拾いも分けて数えます。
避難口や通路を示す誘導灯は、消防法の設備で、非常用照明とは別の記号を使います。避難口・通路の別や等級を傍記することが多いので、凡例で記号と表記を確認します。
| 記号 | 設備 | 根拠と読むポイント |
|---|---|---|
| 白抜き(○・長円) | 一般の照明 | 器具表の符号で読む |
| 黒く塗りつぶし | 非常用照明 | 建築基準法。停電時に点灯。一般と分けて拾う |
| 凡例の誘導灯記号 | 誘導灯 | 消防法。避難口・通路の別、等級を傍記 |
- 黒く塗りつぶしは非常用照明
- 一般の照明と分けて器具表・拾いを読む
- 誘導灯は別の記号。凡例で確認
読み違えやすいところ
⚠️ よくある読み違い
- 符号と点滅区分を混同する:A・B は器具表の行、イ・ロは点け消しのグループ。役割が違います。
- 中の文字を符号と思い込む:DL・CL は器具の種類。器具表の行は横の符号で引きます。
- 区分ごとに台数を出してしまう:器具の台数は符号ごと。区分をまたいで合計します。
- 壁付の塗りと非常用の塗りを混同する:壁付は壁側の半分だけ、非常用は全体を塗ります。
- 非常用照明と誘導灯を同じものと思う:根拠の法律も記号も別です。
- 符号=器具表の行、イ・ロ=点滅区分
- 台数は符号ごとに数える
- 半分塗り=壁付、全部塗り=非常用
よくある質問
プロット図の照明の横にある「A」「B」は何ですか?
器具符号です。照明器具表の行と対応していて、「A」の記号が付いた照明は器具表のA行の器具を付ける、という意味です。品名・明るさ・消費電力・取付方法は器具表に書いてあります。A・B のほか、L1・L2 や LED-1 のように事務所ごとに付け方が違うので、凡例で確認します。
照明の記号の中の「DL」「CL」は何ですか?
器具の種類を表す文字です。DL はダウンライト(天井に埋込)、CL はシーリングライト(天井に直付)です。器具符号(A・B)は器具表の行、中の文字は器具の種類、と役割が違います。
照明器具の台数はどう数えますか?
符号ごとに数えます。点滅区分(イ・ロ)が違っても、同じ符号なら同じ器具なので合計します。数えた台数が器具表の台数と一致するかを確かめ、合わなければ平面図か器具表のどちらかに誤りがあります。
黒く塗りつぶした照明の記号は何ですか?
非常用照明です。建築基準法で求められる照明で、停電したときに電池などで点灯します。一般の照明とは別に拾い、器具表でも別の行で書かれます。
誘導灯もプロット図に描かれますか?
描かれます。誘導灯は消防法の設備で、非常用照明とは別の記号を使います。避難口・通路の別や等級を傍記することが多いので、図面の凡例で記号と表記を確認します。
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