ケーブルダクトのサイズの決め方|断面積20%ルールと計算例
ケーブルダクトのサイズを決めるとき、「何本まで入るのか」と本数で考えたくなります。けれども決まりは本数ではなく、断面積の割合で書かれています。この記事では、ダクトのサイズの決め方と計算のしかただけを、例を使って説明します。
結論
ダクトに入れる電線は、断面積(被覆を含む)の合計を、ダクトの内側の断面積の20%以下にします。サイズは合計の断面積 ÷ 0.2で必要な断面積を出して選びます。制御回路などの配線だけなら50%までです。
- 決まりは本数ではなく断面積の割合
- 1本の断面積 = π×外径×外径÷4(外径はメーカー資料の値)
- 必要なダクトの断面積 = 合計 ÷ 0.2
- 制御回路・電光サインなどの配線だけなら50%以下
20%ルール ― 断面積の合計で見る
金属ダクトに入れる電線は、電線の断面積(絶縁被覆を含む)の合計を、ダクトの内側の断面積の20%以下にします(電技解釈 第162条)。電線のすき間を残しておくのは、熱をこもらせないためと、あとから電線を引き入れたり引き抜いたりできるようにするためです。
- 電線の断面積(被覆を含む)の合計で見る
- ダクトの内側の断面積の20%以下
- 本数ではなく、断面積の割合で決まる
サイズの計算 ― 3ステップ
外径20mmのケーブルを10本入れる例で、必要なダクトのサイズを計算します。
- 1本の断面積を出す π×20×20÷4 ≒ 314mm²
- 合計を出す 314×10 = 3,140mm²
- 0.2で割る 3,140÷0.2 = 15,700mm²以上のダクトが必要
| ダクトの内寸(幅×高さ) | 内側の断面積 | 15,700mm²に対して |
|---|---|---|
| 100×100 | 10,000mm² | 足りない |
| 150×100 | 15,000mm² | 足りない |
| 200×100 | 20,000mm² | 選べる |
| 150×150 | 22,500mm² | 選べる |
- 外径から1本の断面積を出し、本数分を合計する
- 合計を0.2で割って、必要なダクトの断面積を出す
- 内寸の断面積がそれを上回るサイズを選ぶ
50%まで入れられるとき
電光サイン装置や出退表示灯の配線、制御回路などの配線だけを収めるときは、断面積の合計を50%以下にできます(電技解釈 第162条 ただし書)。電力の配線が1本でも混ざるなら、20%で計算します。
| 収める配線 | 断面積の合計の上限 |
|---|---|
| 電力の配線を含む(一般) | 内側の断面積の20%以下 |
| 制御回路・電光サイン・出退表示灯などの配線だけ | 内側の断面積の50%以下 |
ケーブルをダクトに収める場合も、20%を目安に計算するのが一般的です。物件の仕様書の指定も確かめます。金属ダクト配線のほかの決まり(支持3m以下・接地など)は内線規程の解釈と解説【042】|金属ダクト配線にまとめています。
- 制御回路などの配線だけなら50%以下
- 電力の配線が混ざるなら20%
- 仕様書の指定があればそちらに従う
まとめ|結論
結論
ダクトに入れる電線は、断面積(被覆を含む)の合計を、ダクトの内側の断面積の20%以下にします。サイズは「合計 ÷ 0.2」で必要な断面積を出し、内寸の断面積がそれを上回るものを選びます。制御回路などの配線だけなら50%までです。
迷ったら、この順で確かめます。
- 入れる電線・ケーブルの外径を、メーカー資料で調べる
- 1本の断面積(π×外径×外径÷4)を出し、合計する
- 合計を0.2(制御回路だけなら0.5)で割る
- 内寸の断面積が上回るサイズを選び、増設分も見込む
よくある質問
ケーブルダクトには何本まで入れられますか?
本数の決まりはありません。電線の断面積(被覆を含む)の合計が、ダクトの内側の断面積の20%以下になるように入れます。
断面積は導体の太さ(sq)で計算しますか?
いいえ。被覆を含めた外径から、π×外径×外径÷4で計算します。外径はメーカー資料の値を使います。
将来の増設分は見込みますか?
計算でぎりぎりのサイズになるときは、将来の増設を見込んで1サイズ上げることが多いです。
ダクトの支持間隔は?
金属ダクトは3m以下ごとに支持します。取扱者以外の者が出入りできない場所で垂直に付けるときは6m以下にできます。


