【プロット図の見方⑧】スイッチの傍記 ― ●の横の3・H・WP・RASを読み分け、調光器とリモコンまで
スイッチの黒丸●の横には、3、H、WP、RASのような小さな文字が付いています。第1回では●と点滅区分(イ・ロ・ハ)で照明とつなぐ読み方を扱いました。第8回はその続きで、●の横の文字(傍記)を1つずつ読み分けます。形と定格、回路と極、表示灯と用途、自動で動くスイッチ、調光器とリモコンの順です。
結論
何も書いていない●は15Aの片切スイッチ。横の文字は3・4・2P(回路)→T(タイマ)→D(遅延)→RAS(センサ)→H・L(表示灯)→WP・EX(用途)の順に並びます。
- Hは「切で光る」位置表示灯、Lは「入で光る」確認表示灯
- ◆はワイドハンドル形。20Aなど15A以外は定格を書く
- 調光器は●に矢印、リモコンは●R、リレーは▲
●と◆、定格は「15Aなら書かない」
スイッチ(点滅器)の記号は2つの形があります。黒丸●が一般形、黒い菱形◆がワイドハンドル形(押す面が大きいスイッチ)です。傍記の付け方はどちらも同じです。
| 記号 | 読み方 | ポイント |
|---|---|---|
| 一般形・15A・片切 | 何も書いていなければこれ | |
| ワイドハンドル形 | 押す面が大きいスイッチ | |
| 定格20A | 15A以外は定格電流を書く。必要なら定格電圧も |
- ●は一般形、◆はワイドハンドル形
- 15Aは書かない、それ以外は書く
- 何も書いていない●は15Aの片切
3・4・2P・P は「回路と極」
数字や P は、スイッチがどんな回路で使われるかを表します。片切(単極)は何も書きません。3路・4路の組み合わせ方は第1回の「相方を探す」読み方と同じです。
| 記号 | 名前 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 片切(単極) | 1か所で点け消しする。いちばん多い | |
| 3路スイッチ | 階段や廊下の両端など、2か所で点け消し | |
| 4路スイッチ | 3か所以上で点け消しするとき、3路の間に入る | |
| 2極スイッチ | 2本の線を同時に切る。200Vの機器など | |
| プルスイッチ | ひもを引いて操作する |
- 片切は書かない
- 3は3路、4は4路、2Pは2極
- Pはプルスイッチ
H は「切で光る」、L は「入で光る」
ホタルスイッチと呼ばれる、光るスイッチにも2種類あります。光るタイミングが逆なので、取り違えないようにします。
| 記号 | 名前 | 光るとき・使いどころ |
|---|---|---|
| 位置表示灯付 | 切のとき光る。暗い廊下や寝室で場所がわかる | |
| 確認表示灯付 | 入のとき光る。換気扇や外灯など、動いているか見えない機器に | |
| 確認表示灯が別置 | 表示灯を別の場所に付ける(白丸が表示灯) | |
| 防雨形 | 屋外や軒下 | |
| 防爆形 | 可燃性のガスや粉じんがある場所 |
- Hは切で光る位置表示灯
- Lは入で光る確認表示灯
- WPは防雨、EXは防爆
T・D・RAS・A ― 自動で動くスイッチと傍記の順番
時間やセンサで自動に点け消しするスイッチにも、決まった文字があります。
| 記号 | 名前 | 動き |
|---|---|---|
| タイマ付 | 設定した時間で切れる | |
| 遅延スイッチ | 切ってから少し遅れて切れる | |
| 遅延スイッチ(照明・換気扇用) | 照明と換気扇を一緒に操作し、換気扇だけ遅れて止まる | |
| 熱線式自動スイッチ(センサ付) | 人の動きを感じて点け消し。人感センサ | |
| 熱線式自動スイッチ(センサ分離形) | センサは別の記号で描く | |
| 熱線式自動スイッチ用センサ | 逆三角にS | |
| 自動点滅器 | 屋外灯などを暗くなると点ける。容量を傍記 |
傍記が2つ以上付くときは、並べる順番が決まっています。
| 順番 | 分類 | 傍記 |
|---|---|---|
| 1 | 回路方式 | 2P・3・4 |
| 2 | タイマ機能 | T |
| 3 | 遅れ機能 | D・DF |
| 4 | スイッチ機能 | RAS・RA |
| 5 | ランプ表示機能 | H・L |
| 6 | スイッチ用途 | WP・EX |
- Tはタイマ、Dは遅延、RASは人感センサ
- Aは屋外灯などの自動点滅器
- 傍記は回路→タイマ→遅れ→センサ→ランプ→用途の順
調光器とリモコンスイッチ
明るさを変える調光器と、大きな建物で使うリモコンスイッチは、●に印を足して描きます。
| 記号 | 名前 | 読み方 |
|---|---|---|
| 調光器 | ●に斜めの矢印。定格(W)を傍記 | |
| リモコンスイッチ | R を付ける。RM(多重伝送用)・RG(グループ制御用)・RP(パターン制御用)もある | |
| リモコンセレクタスイッチ | 点滅回路数を傍記 | |
| リモコンリレー | 集合して付けるときは▲を並べ、リレー数を傍記 |
⚠️ よくある読み違い
- H と L を逆に読む:H は切で光る(場所を示す)、L は入で光る(動作を示す)。
- 何も書いていない●を「種類不明」と思う:15Aの片切です。
- 3 を「3個」と読む:3 は3路スイッチ。個数ではありません。
- ◆を別の機器と思う:ワイドハンドル形のスイッチです。
- RA のセンサを見落とす:分離形はセンサ(▽にS)が別の場所にあります。
- 調光器は●に矢印、定格Wを傍記
- リモコンは●R、リレーは▲
- HとLは光るタイミングが逆
よくある質問
スイッチの記号の横に何も書いていないのは何ですか?
JIS C 0303 では、定格15Aの片切(単極)スイッチは傍記を書きません。何も書いていない黒丸は、ふつうの片切スイッチと読みます。
●と◆は何が違いますか?
黒丸は一般形、黒い菱形はワイドハンドル形(押す面が大きいスイッチ)です。傍記の書き方は同じです。
HとLはどう違いますか?
Hは位置表示灯付で、スイッチを切っているときに光り、暗い所でも場所がわかります。Lは確認表示灯付で、入れているときに光り、換気扇などが動いているかを確かめられます。表示灯を別の場所に付けるときは、白丸と黒丸を並べて描きます。
傍記がいくつも並ぶときの順番は?
回路方式(2P・3・4)、タイマ(T)、遅れ機能(D・DF)、スイッチ機能(RAS・RA)、ランプ表示(H・L)、用途(WP・EX)の順に並べます。たとえば3路で位置表示灯付なら「3H」です。
RASとRAは何が違いますか?
どちらも熱線式自動スイッチ(人感センサで点け消しするもの)です。RASはセンサ付、RAはセンサ分離形で、センサは逆三角の中にSを書いた記号で別に描きます。
調光器やリモコンスイッチはどう描きますか?
調光器は黒丸に斜めの矢印を重ね、定格(例:800W)を傍記します。リモコンスイッチは黒丸にRを付け、リモコンリレーは黒い三角、リモコンセレクタスイッチは丸の中に放射状の線を描き、点滅回路数を傍記します。
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