この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
技術図書館LED照明の施設ルール|制御装置をどこに置くかが要点対地電圧150V以下が原則、300Vにできる3条件。連結配線1.6mm以上、外部施設は耐火性外箱と1cm以上の離隔を全6枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る

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オフィスも住宅も、照明の主役はLEDになりました。LED照明器具には、電気を整えるLED制御装置(電源)が付いています。器具の中にあることが多いものの、外に出して設置することもあります。だから電圧と回路・配線と制御装置の置き方・接地に決まりがあります。この記事では、内線規程のLED照明の施設の考え方を3つの質問と動く図で整理します。

①電路の対地電圧は150V以下(住宅以外で器具に接触防護措置を施し、屋内配線と直接接続するなら300V以下)で、配線設計の分岐回路で使います。②連結配線は直径1.6mm以上のIV電線かケーブルとし、外に出す制御装置は耐火性の外箱に収めて造営材から1cm以上離します。③器具の金属製部分は接地し、外部の制御装置は原則D種接地です。
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。

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先に言葉をそろえる

言葉 ひとことで言うと
LED制御装置 LEDに合った電圧・電流に整える装置。LED電源ともいう
送り配線 器具の端子を経由して、次の器具へ電気を送る配線
連結配線 器具どうしをつなぐ配線
突入電流 点灯した瞬間に一時的に流れる大きな電流
けい光灯電線 照明器具の内部配線などに使う耐熱性のある電線
内線規程。

質問① 電圧と回路は?

項目 決まり
対地電圧 150V以下
300V以下にできる場合 住宅以外で、器具に接触防護措置を施し、屋内配線と直接接続する
分岐回路 配線設計の規定による分岐回路で使う
適用範囲 屋内のLED照明器具(外部の制御装置を含む)。屋側・屋外も準用
内線規程の定めです。
たとえるなら
LED制御装置は、「スマホの充電器」のようなものです。
コンセントの電気を、LEDが使いやすい形に変えます。充電器が熱くなるように制御装置も発熱するので、置き場所と囲い方に気をつけます。
ひっかけ注意
「LEDは省エネだから、どこでも300Vまで使える」ではありません。
原則は150V以下です。300V以下にできるのは、住宅以外で接触防護措置を施し、屋内配線と直接接続する場合です。
ここまでのポイント
  • 対地電圧150V以下が原則
  • 住宅以外・接触防護・直接接続なら300V以下
  • 屋側・屋外も準用

質問② 配線と制御装置は?

送り配線は器具内に十分な余裕があるときに限り1分岐以内とし、それ以上はボックスを使います。連結配線は直径1.6mm以上のIV電線かケーブルで、制御装置に直接触れないようにします。1個の点滅器で点滅する器具の数は、突入電流を考えて選びます。
制御装置を器具の外に置くときは、耐火性の外箱に収め、造営材から1cm以上離して、点検しやすいように取り付けます。雨線外では屋外用を使って口出し線を下向きにし、定格二次電圧は300V以下とします。
配線の区間 使う電線
連結配線 直径1.6mm以上のIV電線かケーブル
制御装置と器具の間 けい光灯電線、または直径1.6mmの軟銅線と同等以上の絶縁電線(DV・DE電線を除く)
内線規程の定めです。
ひっかけ注意
「点滅器につなぐ器具の数は、定格容量だけで決めてよい」ではありません。
LEDは点灯の瞬間に突入電流が流れます。器具を多くつなぐと、点滅器の接点を傷めることがあるので、突入電流を考えて数を決めます。
ここまでのポイント
  • 送り配線は1分岐以内
  • 連結配線は1.6mm以上のIV電線かケーブル
  • 外部の制御装置は耐火性の箱で1cm以上離す


質問③ 接地は?

LED照明器具の金属製部分には接地工事を施し、外に出した制御装置は原則D種接地です。対地電圧150V以下で乾燥した場所などでは省略できます。可搬型は3心コードなどの1心を接地用にし、接地極付きのコンセント・プラグで接地します。
ここまでのポイント
  • 器具の金属製部分は接地
  • 外部の制御装置は原則D種
  • 可搬型は接地極付きプラグで
ひとことで言うと:「LED照明は150V以下が原則。連結配線は1.6mm以上、外に出す制御装置は耐火の箱で1cm離し、金属部分は接地」。

よくある質問

LED照明の対地電圧は?

原則150V以下です。住宅以外で器具に接触防護措置を施し、屋内配線と直接接続する場合は300V以下にできます(内線規程)。

LED制御装置を器具の外に置くときの決まりは?

耐火性の外箱に収め、造営材から1cm以上離し、点検しやすいように取り付けます。雨線外では屋外用を使い、口出し線を下向きにします。

送り配線は何分岐までできますか?

器具内に十分な余裕がある場合に限り1分岐以内です。それ以上はジョイントボックスかアウトレットボックスを使います。

LED照明の接地は?

器具の金属製部分に接地工事を施し、外部の制御装置は原則D種接地です。対地電圧150V以下で乾燥した場所などでは省略できます。

まとめ ― 取り違えやすいところ

取り違えやすいところ 正しくは
どこでも300Vまで 原則150V以下
送り配線は器具内で自由に 1分岐以内、それ以上はボックス
制御装置は外ならどこでも 耐火の箱で造営材から1cm以上
器具数は容量だけで決める 突入電流も考える
「電圧と回路 → 配線 → 制御装置の置き方 → 接地」の順で確かめます。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

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ハリタ

この記事を書いた人:ハリタ

電気設備設計の実務者。引込・高圧受変電・幹線・接地を「設計者の視点」で解説しています。プロフィール詳細

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。