消防法施行令別表第一(15)項(事務所ビル等の一般事業場)の非常電源設置基準を早見表で解説。自家発電設備・蓄電池設備・非常電源専用受電設備の適用可否(★推奨/〇可/×不可)を消防用設備ごとに一覧で確認できます。
技術図書館消防用設備の早見表の使い方|用途区分から引いて非常電源まで別表第一の用途区分を入口に、延べ面積・階数・収容人員・構造で設備の要否が決まる流れと、非常電源の1,000㎡の境目を全7枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る
◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (15)項(事務所等)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

事務所等に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

事務所ビルに必要な消防用設備等の設置基準

執務室・事務室
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消火器具・自動火災報知設備
地階・駐車場部分
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スプリンクラー設備・屋内消火栓設備
通信機器室・電気室
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水噴霧消火設備等・自動火災報知設備
廊下・階段・避難経路
🚪💡
避難口誘導灯・通路誘導灯
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (15)項(前各項に該当しない事業場)に該当
延べ面積1,000㎡以上
→ 屋内消火栓設備・自動火災報知設備等の設置対象が拡大
延べ面積1,000㎡未満
→ 一部設備は緩和・対象外
② 収容人員(従業者数+来客部分の床面積/3㎡)が50人以上か確認 → 非常警報器具・設備の要否ラインに影響
③ 主要構造部(耐火構造/準耐火構造/その他)と地階・階数を確認 → 各設備の基準面積・対象階が変動
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
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消火設備等

火を消す・抑える設備。延べ面積や階数、建物構造のしきい値で設置義務が変わります。

POINT消火器具は延べ面積300㎡以上、屋内消火栓設備は建物構造・内装制限に応じ700〜3,000㎡が主な分岐ラインです。
🏛️用途区分(15)項
📐床面積・構造等で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具延べ面積300㎡以上、地階・無窓階又は3階以上の階で床面積50㎡以上、指定可燃物の数量が750倍以上のいずれかに該当する場合に設置(10条)。
屋内消火栓設備主要構造部の耐火性能と内装制限の有無の組み合わせにより、基準となる延べ面積は700〜3,000㎡の範囲で変動します(11条)。地階を除く階数が5以上等の一定条件を満たす場合はパッケージ型消火設備での代替も可能です。
スプリンクラー設備地階を除く階数が11階以上の階、または地階の床面積合計が2,000㎡以上となる地階に設置(12条)。パッケージ型自動消火設備で代替できる場合があります。
屋外消火栓設備1階・2階の床面積合計が耐火建築物で9,000㎡以上、準耐火建築物で6,000㎡以上、その他の建築物で3,000㎡以上の場合に設置(19条)。動力消防ポンプ設備での代替も可能です。
水噴霧消火設備等全出力1,000kW以上の高圧受変電設備がある場所、地階の冷凍・冷蔵倉庫用途部分で床面積合計500㎡以上、地盤面から高さ31mを超える階の通信機器室・コンピュータ室等に設置(40条)。
POINT自動火災報知設備は延べ面積1,000㎡以上または地階・無窓階・3階以上の階で床面積300㎡以上が主な分岐ラインです。
🏛️用途区分(15)項
👥収容人員・面積で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積1,000㎡以上、地階・無窓階又は3階以上の階で床面積300㎡以上、11階以上の階、地階を除く階数2以下で駐車の用に供する部分がある階(一部除く)で床面積200㎡以上、指定可燃物750倍以上のいずれかで設置(21条)。
ガス漏れ火災警報設備温泉採取のための設備がある場所(可燃性ガスが発生するおそれのある事業場で収容人員1人以上)、LPガスを使用する場所は面積を問わず設置(21条の2)。
漏電火災警報器鉄網入りの壁・床・天井を有し延べ面積1,000㎡以上、又は契約電流容量が50Aを超える場合に設置(22条)。
消防機関へ通報する火災報知設備延べ面積1,000㎡以上で設置(23条)。消防機関から著しく離れている場合や、常時通話できる電話等を設けた場合は設置対象外となる規定があります。
非常警報器具・非常警報設備収容人員50人以上で非常警報器具、地階を除く階数が11以上又は地階を除く階数3以上で非常放送設備を含む非常警報設備が必要です(24条)。
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避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。階数・地階の有無と収容人員の組み合わせで判断します。

POINT避難器具は無窓階・地階で収容人員100人以上、誘導灯は地階・無窓階・地上11階以上の階が主な設置ラインです。
🏛️用途区分(15)項
🏢階数・地階の有無で判定
🚪避難設備の要否が決定
避難器具3階以上の無窓階又は地階で収容人員100人以上、3階以上の一般階で収容人員150人以上、直通階段が1か所しかなく3階以上で収容人員10人以上の階のいずれかで設置(25条)。
避難口誘導灯・通路誘導灯地階、無窓階及び地上11階以上の階に設置(26条)。避難口の位置や避難方向を案内します。
誘導標識原則としてすべての防火対象物に設置。ただし避難口誘導灯又は通路誘導灯の有効範囲内の部分は設置を省略できます(26条)。

よくある質問(FAQ)

Q. (15)項の防火対象物とは何ですか? A. 前各項に該当しない事業場を指し、非特定防火対象物に分類されます。 Q. 屋内消火栓設備やスプリンクラー設備の非常電源には何が使えますか? A. 自家発電設備又は燃料電池設備、および非常電源専用受電設備が、1,000㎡未満・1,000㎡以上のいずれも適用可能です。 Q. 自動火災報知設備や非常警報設備の非常電源は何になりますか? A. 蓄電池設備(内部予備電源=バッテリー)が適用されます。 Q. 蓄電池設備に内蔵バッテリーは含まれますか? A. 含まれます。機器に内蔵されたバッテリーも蓄電池設備として扱われます。 📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。