技術図書館施設場所・埋込み・支持点間重量物の場所は管に収める、床・壁への直接埋込みは禁止、支持点間2m以下と接続箇所0.3mこの資料をスライドで見る資料一覧を見る
この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【046】ビニル外装ケーブル配線など
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

ここでいうケーブルとはビニル外装・クロロプレン外装・ポリエチレン外装ケーブルの総称で、屋内配線に広く使われます。施設できない場所・埋込みの制限・支持点間の距離が要点です。3つに整理します。

ビニル外装ケーブル配線などの3つのポイントの図解
結論
①重量物の圧力・著しい機械的衝撃を受ける場所には施設できない(管に収めれば可。内径はケーブル仕上り外径の1.5倍以上)。②床・壁・天井・柱への直接埋込みは禁止(管収め・短小貫通・木造の空洞は可)。③支持点間は造営材の側面・下面で2m以下、接続箇所から0.3m以下。
この記事でわかること
✔ 1. ケーブルの種類と施設場所
✔ 2. 埋め込みの制限
✔ 3. ケーブルの支持と支持点間の距離
ペン太ペン太
ビニル外装ケーブルって丈夫そうだから、重量物が載る場所でもそのままでいいですよね?
ハリタハリタ
防護なしでは施設できません。防護には内径がケーブル外径の1.5倍以上の管などを使います。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 造営材の側面・下面に沿って施設する場合、支持点間は何m以下ですか。
  • ケーブル相互やボックスとの接続箇所からは、何m以下で支持しますか。
  • くぎ打ちのおそれがあるとき、前面には何を施しますか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、ビニル外装ケーブル配線などのルールを4つの視点で整理します。

1. ケーブルの種類と施設場所

トピック1:ケーブルの種類と施設場所
  • ビニル外装・クロロプレン外装・ポリエチレン外装ケーブルの総称
  • 重量物の圧力・著しい機械的衝撃を受けるおそれのある場所には施設しない
  • 防護する場合は金属管・ガス鉄管・合成樹脂管などに収める(防護管の内径はケーブル仕上り外径の1.5倍以上。短小で屈曲がなく引き替え容易なものは未満も可)
  • 屋側・屋外の防護範囲は、構内で地表上1.5m、構外で地表上2mの高さから下の部分
ペン太ペン太
壁の中に直接埋めるのは全部禁止だと思ってました…例外があるんですか?
ハリタハリタ
原則禁止ですが、保護管に収める場合などの例外があります。条件を確認してから判断しましょう。
施設する場所防護の範囲
屋側・屋外(構内)地表上1.5mの高さから下の部分
屋側・屋外(構外)地表上2mの高さから下の部分
ここまでのポイント
  • ビニル外装・クロロプレン外装・ポリエチレン外装ケーブルの総称。
  • 重量物の圧力・著しい機械的衝撃を受けるおそれのある場所には施設しない。
  • 防護する場合は金属管・ガス鉄管・合成樹脂管などに収める(防護管の内径はケーブル仕上り外径の1.5倍以上。短小で屈曲がなく引き替え容易なものは未満も可)。
  • 屋側・屋外の防護範囲は、構内で地表上1.5m、構外で地表上2mの高さから下の部分。

2. 埋め込みの制限

トピック2:埋め込みの制限
  • 床・壁・天井・柱などに直接埋め込んではいけない
  • ただし十分な太さの管に収める場合、または短小な貫通箇所で損傷しない穴を通す場合は可
  • 木造家屋の真壁の埋込み・大壁の空洞部分・天井ふところ等には施設できる
  • くぎ打ちのおそれがあるときは、その前面に厚さ1.2mm以上の亜鉛メッキ鋼板等の防護材を施す
  • 金属製ボックスへの挿入時はゴムブッシング・ケーブルコネクタ等で損傷を防止する
たとえ話
ケーブルは丈夫ですが、壁の中で釘やビスを打ち込まれると一発で傷つきます。だからくぎ打ちのおそれがある面には鋼板でガードする、というわけです。
見習いペン太
見習いペン太
壁に埋めるときは、釘対策が大事なんですね。
はりた
はりた
そう。1.2mm以上の亜鉛メッキ鋼板で前面を覆う。直接埋込みは原則NGで、管に収めるのが基本だよ。
ここまでのポイント
  • 床・壁・天井・柱などに直接埋め込んではいけない。
  • 十分な太さの管に収める場合、または短小な貫通箇所で損傷しない穴を通す場合は可。
  • 木造家屋の真壁の埋込み・大壁の空洞部分・天井ふところ等には施設できる。
  • くぎ打ちのおそれがあるときは、その前面に厚さ1.2mm以上の亜鉛メッキ鋼板等の防護材を施す。
  • 金属製ボックスへの挿入時はゴムブッシング・ケーブルコネクタ等で損傷を防止する。

3. ケーブルの支持と支持点間の距離

トピック3:ケーブルの支持と支持点間の距離
  • そのケーブルに適合するクリート・サドル・ステープル等で堅ろうに固定する(屋側・屋外は耐久性のあるサドル+ビス)
  • 造営材の側面・下面に沿って施設する場合の支持点間は2m以下
  • 水平方向に施設するもの・接触防護措置を施していないものは1m以下
  • ケーブル相互やボックス・器具との接続箇所からは0.3m以下
  • 隠ぺい配線で張力が加わらない場合は「ころがし」も可。造営材に沿わず2mを超える場合はメッセンジャーワイヤでちょう架(径間15m以下)
ビニル外装ケーブル配線の支持点間距離を示した施設イメージ図
図|支持点間距離(造営材の側面・下面に沿う場合は2m以下、水平方向・接触防護措置なしは1m以下、接続箇所から0.3m以下)。床・壁・天井への直接埋込みは禁止で、くぎ打ちのおそれがある面は厚さ1.2mm以上の亜鉛めっき鋼板等で防護する。
支持の状況支持点間の距離
造営材の側面・下面に沿って施設する2m以下
水平方向に施設するもの、接触防護措置を施していないもの1m以下
ケーブル相互やボックス・器具との接続箇所から0.3m以下
隠ぺい配線で張力が加わらない場合ころがしも可
造営材に沿わず2mを超える場合メッセンジャーワイヤでちょう架(径間15m以下)
ここまでのポイント
  • そのケーブルに適合するクリート・サドル・ステープル等で堅ろうに固定する(屋側・屋外は耐久性のあるサドル+ビス)。
  • 造営材の側面・下面に沿って施設する場合の支持点間は2m以下。
  • 水平方向に施設するもの・接触防護措置を施していないものは1m以下。
  • ケーブル相互やボックス・器具との接続箇所からは0.3m以下。
  • 隠ぺい配線で張力が加わらない場合は「ころがし」も可。
  • 造営材に沿わず2mを超える場合はメッセンジャーワイヤでちょう架する(径間15m以下)。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)
Q. ここでいう「ケーブル」とは?
A. ビニル外装ケーブル・クロロプレン外装ケーブル・ポリエチレン外装ケーブルの総称です。
Q. どんな場所には施設できない?
A. 重量物の圧力または著しい機械的衝撃を受けるおそれのある場所です。金属管・合成樹脂管などに収めて防護すれば施設できます(防護管の内径はケーブル仕上り外径の1.5倍以上)。
Q. 壁や天井に直接埋め込める?
A. 直接埋め込んではいけません。十分な太さの管に収める場合や短小な貫通箇所は可です。木造家屋の真壁・大壁の空洞・天井ふところには施設でき、くぎ打ちのおそれがあるときは前面に厚さ1.2mm以上の亜鉛メッキ鋼板等で防護します。
Q. 支持点間の距離は?
A. 造営材の側面・下面に沿う場合は2m以下、水平方向や接触防護措置を施していないものは1m以下、接続箇所からは0.3m以下です。
Q. 屋外での防護範囲は?
A. 構内で地表上1.5m、構外で地表上2mの高さから下の部分です。

まとめ|置ける場所・埋められる場所・留める間隔

ビニル外装ケーブルなどの配線は、圧力や衝撃を受ける場所を避け、造営材に直接埋め込まず、支持点間の距離を条件ごとに使い分けることが基本です。

確認する項目規程が示す内容
対象となるケーブルビニル外装・クロロプレン外装・ポリエチレン外装ケーブル
施設しない場所重量物の圧力・著しい機械的衝撃を受けるおそれのある場所
防護の方法金属管・ガス鉄管・合成樹脂管などに収める
防護管の内径ケーブル仕上り外径の1.5倍以上(短小で屈曲がなく引き替え容易なものは未満も可)
屋側・屋外の防護範囲(構内)地表上1.5mの高さから下の部分
屋側・屋外の防護範囲(構外)地表上2mの高さから下の部分
直接埋め込み床・壁・天井・柱などに直接埋め込まない
埋め込みの例外十分な太さの管に収める場合、短小な貫通箇所で損傷しない穴を通す場合
施設できる箇所木造家屋の真壁の埋込み、大壁の空洞部分、天井ふところ等
くぎ打ちのおそれがある場合前面に厚さ1.2mm以上の亜鉛メッキ鋼板等の防護材
金属製ボックスへの挿入ゴムブッシング・ケーブルコネクタ等で損傷を防止
固定金具適合するクリート・サドル・ステープル等(屋側・屋外は耐久性のあるサドル+ビス)
支持点間(側面・下面に沿う)2m以下
支持点間(水平方向・接触防護措置なし)1m以下
接続箇所からの支持0.3m以下
ころがしにできる場合隠ぺい配線で張力が加わらない場合
造営材に沿わず2m超メッセンジャーワイヤでちょう架(径間15m以下)

ルートを決めるときに押さえること

  • 圧力や機械的衝撃を受ける場所を通っていないか。
  • 屋側・屋外で防護が必要な高さの範囲。
  • 防護管の内径と、内径未満でよい条件。

埋め込みで押さえること

  • 直接埋め込みになっていないか。
  • 管に収めるか、短小な貫通か。
  • くぎ打ちのおそれに対する防護材。

支持で押さえること

  • 施設の向きと接触防護措置の有無による支持点間の使い分け。
  • 接続箇所からの0.3m以下。
  • ころがし・ちょう架にできる条件。

ビニル外装ケーブルは最も使用量の多い配線材だけに、支持点間の条件が細かく分かれています。「側面・下面なら2m、水平や露出なら1m、接続箇所からは0.3m」の3つを押さえておくと、現場での判断がすばやくなります。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
支持の間隔は、次にどう決めればいいですか?
ハリタハリタ
造営材に沿う部分は2m以下が基本で、接続点からは0.3m以内で支持します。数値で押さえておきましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。