過電流遮断器
この章でわかること
ハリタ先生
今回は過電流遮断器の動作時間と設置ルールについて学びます。試験で頻出の重要なポイントなので、しっかり押さえましょう!
ペン太
はい、過電流遮断器ですね。頑張って覚えます!
基本の解説
過電流遮断器(一般に「ブレーカー」と呼ばれるもの)は、電気配線や接続された機器を保護するための非常に重要な安全装置です。定格電流とは、その遮断器に常に流し続けてもよい電流の最大値を指します。
電気コードが扱える以上の電流(過電流)が流れると、コードが発熱し、最悪の場合は火災につながる危険があります。過電流遮断器は、このような危険な電流を検知して、自動的に電気の流れを遮断(トリップ)することで、事故を未然に防ぎます。
1. 通常時
電気が安全に流れている。
2. 過電流発生
たこ足配線などで電気が流れすぎ、電線が発熱!
3. 遮断
遮断器が作動し、電気を止めて火災を防ぐ。
ペン太
先生、でも定格を超えたらすぐに電気が切れちゃうと困る時もありますよね?例えば、電子レンジを使った瞬間にブレーカーが落ちちゃうとか…。
ハリタ先生
良い点に気づいたね!その通り。モーターやエアコン、白熱灯のように、始動時や点灯時に一時的に大きな電流(始動電流)が流れる機器があるんだ。そのたびに遮断器が切れていては不便だから、一定時間であれば定格以上の電流が流れても動作しないように設計されているんだよ。
ヒューズと配線用遮断器の違い
ハリタ先生
過電流遮断器には、大きく分けて「ヒューズ」と「配線用遮断器」の2種類がある。役割は同じでも、仕組みと復旧方法が違うんだ。
ヒューズ
過電流の熱で自ら溶断し、一度切れると交換が必要です。
配線用遮断器 (ブレーカー)
内部の素子が検知し、スイッチが切れます。手動で復帰可能です。
家庭で使われる過電流遮断器のほとんどは、この復帰が容易な配線用遮断器です。
記憶すべき4つの要点
ペン太
なるほど!じゃあ、試験で覚えるべきポイントはなんですか?
ハリタ先生
特に重要なのがこの4つのポイントだ。数値と条件をセットで正確に暗記しよう!
定格30A以下
定格の2倍の電流で2分以内に動作
定格30A超
定格の2倍の電流で4分以内に動作
単相2線式
接地側は省略可能
単相3線式
中性線は原則設置不可
詳細な動作時間
ハリタ先生
実は、動作時間は「定格の2倍」の時だけでなく、もっと細かいルールがあるんだ。下の表で確認してみよう。
ヒューズの溶断時間
(補足:定格電流の1.1倍の電流では、溶断しないこと)
定格電流 | 溶断時間 | |
---|---|---|
定格電流の1.6倍の電流 | 定格電流の2倍の電流 | |
30A以下 | 60分以内 | 2分以内 |
30Aを超え 60A以下 | 60分以内 | 4分以内 |
配線用遮断器の遮断時間
(補足:定格電流の1倍の電流では、動作しないこと)
定格電流 | 遮断時間 | |
---|---|---|
定格電流の1.25倍の電流 | 定格電流の2倍の電流 | |
30A以下 | 60分以内 | 2分以内 |
30Aを超え 50A以下 | 60分以内 | 4分以内 |
図解で覚える!ポイント
ハリタ先生
もう一度、4つの要点をおさらいしよう。クリックすると詳しい解説が見られるよ。
重要ポイントまとめ
ハリタ先生
最後に、今日学んだことのまとめだ。ここをしっかり覚えておけば、テスト対策はバッチリだよ!
重要用語フラッシュカード
ペン太
用語もたくさん出てきましたね。しっかり覚えないと!
カードをクリックして、用語と意味を確認し、記憶を定着させましょう。
理解度チェックテスト
ハリタ先生
さあ、学習の成果を試す時間だ。準備はいいかな?
ペン太
はい!いつでもどうぞ!
テスト履歴
実施日時 | スコア | 正答率 |
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