接地工事の要点 C種・D種
接地工事の要点 C種・D種
🎯この章で学べること
ハリタ先生
今回は「接地工事」の基本ルールについて学びます。電気工事ではとても重要な知識なので、しっかり覚えましょう!
ペン太
はい、頑張ります!
この章の学習目標
- ✓電圧に応じた接地工事の種類を理解する
- ✓接地抵抗値と接地線の太さの規定を覚える
- ✓接地工事を省略できる条件を知る
ℹ️基本の解説
ハリタ先生
まずは、なぜ接地工事が必要なのか、その基本から見ていこう。
接地工事の目的
接地工事は、電気設備と大地を電気的につなぐことです。異常電圧の抑制、漏電による感電の防止、漏電遮断器の確実な動作などを目的としています。
接地工事の種類
接地工事は、A種、B種、C種、D種の4種類があります。低圧機器の接地で主に使われるのはC種とD種です。
住宅で使われるD種接地
低圧屋内配線で使う単相2線100V、単相3線100/200V、三相200Vの電路は、使用電圧が300V以下なので、接地の種類はD種接地が適用されます。
100V
100/200V
200V
🧐なぜ接地で安全になるの?
ハリタ先生
接地をすると感電の危険性が減る理屈を、回路図を使って見てみよう!
✅ 接地がある場合
漏電した電流は、抵抗が大きい人体と、抵抗が小さい接地線に分かれて流れようとします。電気は抵抗が小さい方にたくさん流れる性質があるので、ほとんどの電流は接地線を通って地面に逃げ、人体に流れる電流はごくわずかになります。
❌ 接地がない場合
接地線がないと、漏電した電流の逃げ道は人体しかありません。そのため、すべての電流が人体を通り、非常に危険な感電事故につながります。
ペン太
なるほど!接地線は、電気の安全なバイパス道路みたいなものなんですね!
🔍施工の重要ポイント
ハリタ先生
次に、試験で狙われやすい重要ルールを解説するよ。カードをクリックして詳細を確認しよう!
📊接地抵抗値まとめ
ハリタ先生
この表は丸暗記必須だよ!特に、漏電遮断器がある場合の緩和条件はよく出題されるから注意しよう。
接地工事 | 使用電圧 | 接地抵抗値 (原則) | 接地抵抗値 (緩和条件※) |
---|---|---|---|
C種接地工事 | 300V 超 | 10Ω 以下 | 500Ω 以下 |
D種接地工事 | 300V 以下 | 100Ω 以下 | 500Ω 以下 |
※緩和条件:0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置がある場合
🤔ペン太の質問コーナー
ペン太
先生、接地工事は絶対にしないといけないわけではないんですね?
ハリタ先生
その通り。例えば、機器が二重絶縁構造になっていたり、高性能な漏電遮断器が付いていれば、安全が確保されているので省略できるんだ。ただし、条件は厳しいからしっかり覚える必要があるよ。
⚡️「短絡」と「地絡」の違い
ハリタ先生
ここで、よく似ているけど全く違う「短絡」と「地絡」について、電池を例に解説するね!
⚡ 短絡 (ショート)
電池の+と−を、電球などを通さずに直接つないでしまう状態です。電気が近道をして一気に流れ、火花が出たり、機器が壊れたりする危険な状態です。
🌍 地絡 (漏電)
電気が本来の道から外れて、地面に漏れ流れてしまう状態です。人が触ると感電する危険があります。接地工事は、この地絡電流を安全に地面へ逃がすためのものです。
📌重要ポイントまとめ
ハリタ先生
最後に、今日の重要ポイントをノートにまとめておさらいしよう!
🧠重要用語フラッシュカード
ペン太
カードで繰り返し練習すれば、しっかり覚えられそうです!
カードをクリックして、用語と意味を確認し、記憶を定着させましょう。
✔️理解度チェックテスト
ハリタ先生
さあ、最後の仕上げだ!テストで実力を試してみよう。