消防法施行令別表第一(4)項(百貨店・マーケット・物品販売店舗)の非常電源設置基準を早見表で解説。自家発電設備・蓄電池設備・非常電源専用受電設備の適用可否(★推奨/〇可/×不可)を消防用設備ごとに一覧で確認できます。
技術図書館消防用設備の早見表の使い方|用途区分から引いて非常電源まで別表第一の用途区分を入口に、延べ面積・階数・収容人員・構造で設備の要否が決まる流れと、非常電源の1,000㎡の境目を全7枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る
◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (4)項(百貨店・物品販売店舗・展示場)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

百貨店・物品販売店舗・展示場に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 非常電源専用受電設備は延べ面積1,000㎡以上でも使用できますか? A. いいえ。非常電源専用受電設備は1,000㎡未満の場合のみ適用可能で、1,000㎡以上では適用できません。 Q. 蓄電池設備にはどのようなものが含まれますか? A. 機器に内蔵されたバッテリー(内部予備電源)も蓄電池設備に含まれます。自動火災報知設備や非常警報設備、電池内蔵型の誘導灯設備などが該当します。 Q. 自家発電設備又は燃料電池設備が主に適用される設備にはどのようなものがありますか? A. 屋内消火栓設備・スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消火設備・屋外消火栓設備・排煙設備・連結送水管・非常コンセント設備などで、いずれも面積に関わらず適用可能です。 Q. 誘導灯設備の非常電源は何になりますか? A. 電池内蔵型は内部予備電源(バッテリー)、電源別置型は直流電源装置となります。
適用できる
延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる
該当しない

百貨店・物販店舗に必要な消防用設備等の設置基準

売場・展示場
🧯🚨
消火器具・自動火災報知設備
地階・無窓階
🚨💧
自動火災報知設備・スプリンクラー設備
駐車の用に供する部分
💧🚨
水噴霧消火設備等・自動火災報知設備
共用部・避難階段
🚪💡
避難口誘導灯・通路誘導灯
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (四)項に該当(イ・ロの区分なし)
1・2階の床面積合計が3,000㎡以上(平屋建て除く)
→ スプリンクラー設備の設置義務が発生
床面積合計が3,000㎡未満
→ 階数・構造等で個別に判定
② 地階・無窓階・駐車の用に供する部分の有無を確認 → 自動火災報知設備等の基準に影響
③ 収容人員(20人・50人ライン)を確認 → 警報設備・避難設備の要否ラインに影響
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
🧯

消火設備等

火を消す・抑える設備。床面積・階数・指定可燃物の貯蔵量で設置義務が変わります。

POINT床面積合計3,000㎡以上でスプリンクラー設備、700〜2,100㎡以上で屋内消火栓設備が主な分岐ライン。
🏛️用途区分(四)項
📐床面積・階数等で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具令10条により規模を問わず原則すべての(四)項の防火対象物に設置義務あり。加えて指定可燃物を150倍以上貯蔵・取扱う部分等には歩行距離30m以下となるよう附加設置。
屋内消火栓設備主要構造部(耐火・準耐火構造)と内装制限の組合せで床面積合計700㎡以上2,100㎡以上のいずれかで設置義務。指定可燃物750倍以上を貯蔵・取扱う部分も対象。
スプリンクラー設備①地階を除く階数が11以上 ②床面積の合計が3,000㎡以上(平屋建て除く) ③地階・無窓階または4〜10階の床面積1,000㎡以上の階 ④指定可燃物1,000倍以上を貯蔵・取扱う部分、のいずれかで設置義務。
水噴霧消火設備等駐車の用に供する部分(階500㎡以上、地階・2階以上200㎡以上等)、発電機・変圧器室200㎡以上、通信機器室500㎡以上等に設置義務。
屋外消火栓設備1・2階の床面積合計(地階除く)が耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置義務。
動力消防ポンプ設備屋内・屋外消火栓設備の設置義務がある建物で、1・2階部分(地階不可)に限り代替設置が可能。
POINT地階の床面積合計1,000㎡以上で自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備、収容人員50人以上で非常警報設備が主な分岐ライン。
🏛️用途区分(四)項
👥収容人員・床面積で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備①地階で床面積合計1,000㎡以上の地階部分 ②避難階以外の階から避難階・地上に直通する階段が2以上ない階 ③11階以上の階 ④地階・2階以上の駐車の用に供する部分で床面積200㎡以上の階、のいずれかで設置義務。
ガス漏れ火災警報設備地階の床面積合計1,000㎡以上の地階部分、温泉採取施設等。液化石油ガスを使用する場所には面積に関係なく設置。
漏電火災警報器鉄網入りの壁・床・天井のいずれかがあり床面積300㎡以上、または契約電流容量(単相・三相の大きい方)が50A超の場合に設置。
消防機関へ通報する火災報知設備床面積500㎡以上で設置。ただし消防機関から著しく離れた場所または近距離(歩行距離500m以内)、常時通報できる電話設置等の場合は不要な場合あり。
非常警報器具・非常警報設備収容人員20人以上50人未満で非常警報器具、50人以上で非常ベル等の非常警報設備。地階・無窓階の収容人員20人以上、地階を除く階数11以上、または地階除く階数3以上かつ収容人員300人以上は非常放送設備が必要。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。階数と収容人員の組み合わせで判断します。

POINT2階以上の階(耐火構造の2階除く)で収容人員50人以上、または直通階段が1のみで3階以上・収容人員10人以上の階に避難器具の設置義務。
🏛️用途区分(四)項
👥階数・収容人員で判定
🚪避難設備の要否が決定
避難器具避難階・11階以上の階を除き、①2階以上の階(主要構造部を耐火構造とした2階を除く)で収容人員50人以上 ②直通階段が1ヶ所のみで3階以上の階かつ収容人員10人以上のいずれかで設置義務。
避難口・通路誘導灯原則すべての防火対象物部分に設置義務。ただし避難口誘導灯・通路誘導灯の有効範囲内の部分は設置を省略できる。
誘導標識誘導灯の有効範囲内の部分については設置を省略できる。
消防用水敷地面積20,000㎡以上かつ1・2階の床面積合計が耐火建築物15,000㎡以上・準耐火建築物10,000㎡以上・その他の建築物5,000㎡以上の建築物に設置義務。
📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。