【プロット図の見方⑪】スイッチの配線 ― プロット図から複線図へ、白は電灯・黒はスイッチ・帰り線と3路の渡り線まで
プロット図のスイッチは●1つ、線も1本。でも実際には、その1本の線の中に電線が2本、3本と入っています。どの電線をどこにつなぐのかを描くのが複線図です。地図の「1本の道」を、車線ごとに描き分けるイメージです。第11回は、第1回で読んだスイッチを、実際の配線までたどります。白と黒の決まり、帰り線、3路の渡り線の順です。
結論
決まりは3つ。白(接地側)は電灯へ、黒(非接地側)はスイッチへ、スイッチから電灯へ帰り線。3路どうしは渡り線2本でつなぎます。
- 片切スイッチまでは黒+帰り線の2本
- 3路の区間は3本、4路の前後は渡り線2本ずつ
- 複線図で数えた本数は、プロット図の斜線の数と一致する
プロット図は「位置と本数」、複線図は「つなぎ方」
プロット図(単線図)は、器具の位置と、区間ごとの電線の本数を表す図です。本数は第5回の斜線で読みます。一方、複線図は電線を1本1本描いて、どの線をどの器具につなぐかを決める図です。
| 図 | わかること | わからないこと |
|---|---|---|
| プロット図(単線図) | 器具の位置、区間ごとの電線の本数、管の種類 | どの電線をどこにつなぐか |
| 複線図 | 電線1本1本のつなぎ方、ジョイントボックスでの接続 | 器具の正確な位置(プロット図で見る) |
- プロット図は位置と本数
- 複線図はつなぎ方
- 2つを行き来して読む
決まりは3つ ― 白は電灯へ、黒はスイッチへ、帰り線
複線図は、次の3つの決まりだけで描けます。電気は黒から出て、スイッチを通り、電灯を光らせて、白で戻る。この1周の道すじを描くのが複線図です。
| 決まり | つなぎ方 | 理由 |
|---|---|---|
| ① 白(接地側) | 電灯・コンセントへ直接つなぐ | スイッチを通さない側 |
| ② 黒(非接地側) | スイッチ・コンセントへつなぐ | スイッチで切るのは黒の側 |
| ③ 帰り線 | スイッチから電灯へつなぐ | これで回路が1周する |
- 白は電灯・コンセントへ
- 黒はスイッチ・コンセントへ
- スイッチから電灯へ帰り線
片切スイッチの複線図 ― 5つの手順
ジョイントボックスから電灯とスイッチに分かれる、いちばん基本の回路で描いてみます。
✏️ 描く手順
- 器具を並べる:電源、ジョイントボックス、電灯、スイッチをプロット図と同じ位置に置きます。
- 白を引く:電源の白を電灯へつなぎます。
- 黒を引く:電源の黒をスイッチへつなぎます。
- 帰り線を引く:スイッチから電灯へつなぎます。
- 本数を数える:区間ごとに電線を数え、プロット図の斜線と合っているか確かめます。
| 区間 | 入る電線 | 本数 |
|---|---|---|
| 電源 → ジョイントボックス | 白・黒 | 2本 |
| ジョイントボックス → スイッチ | 黒・帰り線 | 2本 |
| ジョイントボックス → 電灯 | 白・帰り線 | 2本 |
- 器具を並べ、白→黒→帰り線の順に引く
- スイッチまで2本、電灯まで2本
- 数えた本数をプロット図の斜線と照らす
3路は渡り線2本、4路はその途中に入る
階段の上と下のように、2か所で点け消しするのが3路スイッチです。3路スイッチには端子が3つ(0・1・3)あり、2つの3路の1どうし、3どうしを渡り線でつなぎます。どちらのスイッチを切り替えても、電気の通り道が入れ替わって、点いたり消えたりします。
| 区間 | 入る電線 | 本数 |
|---|---|---|
| 電源側の3路まで | 黒・渡り線2本 | 3本 |
| 3路どうし(直接つなぐとき) | 渡り線 | 2本 |
| 電灯側の3路から | 帰り線・渡り線2本 | 3本 |
| 4路の前後 | 渡り線 | 2本ずつ |
3か所以上で点け消しするときは、3路と3路の間に4路を入れます。4路は渡り線を2本受けて2本出すスイッチです。プロット図の読み方(3・4・3の並び)は第1回、スイッチの傍記は第8回で扱っています。
- 3路どうしは渡り線2本
- 3路の区間は3本が基本
- 4路は渡り線の途中に入る
読み違えやすいところ
⚠️ よくある読み違い
- 白をスイッチに入れる:スイッチは黒(非接地側)で切ります。白は電灯へ直接。
- 帰り線を忘れる:スイッチから電灯へ戻る線がないと、回路が1周しません。
- 3路の間を1本と思う:3路どうしは渡り線2本です。
- プロット図の1本の線を電線1本と読む:1本の線の中に何本入るかは斜線で読みます。
- ボックスの外でつなぐ:接続はジョイントボックスの中です。
- スイッチは黒の側
- 帰り線で1周
- 3路は渡り線2本
よくある質問
プロット図と複線図は何が違いますか?
プロット図(単線図)は器具の位置と、区間ごとの電線の本数を表します。複線図は電線を1本1本描いて、どの線をどこにつなぐかを決める図です。プロット図の斜線の本数と、複線図で数えた本数は一致します。
白と黒はどこにつなぎますか?
白(接地側)は電灯やコンセントへ直接つなぎ、黒(非接地側)はスイッチやコンセントへつなぎます。スイッチは黒の側に入れて、電気を切ります。
帰り線とは何ですか?
スイッチから電灯へ戻る線です。黒でスイッチに来た電気が、帰り線を通って電灯に届き、白で電源に戻ることで回路が1周します。
片切スイッチまでの電線は何本ですか?
黒(非接地側)と帰り線の2本です。VVF 2心ケーブルを使うことが多く、プロット図ではスイッチまでの区間に斜線が2本描かれます。
3路スイッチの間の電線は何本ですか?
3路どうしは渡り線2本でつなぎます。電源側の3路までは黒と渡り線2本で3本、電灯側の3路からは帰り線と渡り線2本で3本になるのが基本です。
4路スイッチはどうつなぎますか?
3路と3路の間の渡り線の途中に入れます。4路スイッチには渡り線が2本入って2本出るので、4路の前後はそれぞれ渡り線2本です。
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