【プロット図の見方⑬】一般材の拾い出し ― 管は平面+立下り、電線は長さ×斜線の本数、ボックスと付属品は数で拾う
ここまでの12回で、プロット図の記号と線は読めるようになりました。第13回は、読んだ図面から材料の数量を数え出す「拾い出し」です。中でも数が多く、ミスも出やすいのが一般材、つまり電線・管・ボックス・付属品といった器具以外の材料です。買い物リストを作るのに、冷蔵庫の中を1段ずつ確かめるのと同じで、図面を区間ごと・種類ごとに順番に数えていきます。
結論
一般材は管は長さ(平面+立上り・立下り)、電線は長さ×斜線の本数、ボックスと付属品は数で拾い、割増を足して拾い出し表にまとめます。
- 平面の長さは縮尺に合わせてスケールで測る
- ケーブルは区間の長さ。心数・太さごとに分ける
- 拾った線は色で塗って、二重に拾わない
一般材は「器具以外」の材料
拾い出しでは、材料を器具と一般材に分けて数えるのが基本です。器具は照明やスイッチのように記号1つが1台なので、数えれば終わります。一般材は、器具と器具のあいだをつなぐ材料で、長さで拾うものと数で拾うものが混ざっています。
| 分類 | おもな材料 | 単位 | 拾い方 |
|---|---|---|---|
| 電線管 | PF管・CD管・硬質ビニル管(VE)・金属管(E) | m | 長さを測る |
| 電線・ケーブル | IV・EM-IE などの電線、VVF などのケーブル | m | 電線は長さ×本数、ケーブルは長さ |
| ボックス | アウトレットボックス・スイッチボックス・ジョイントボックス・プルボックス | 個 | 数える |
| 付属品 | コネクタ・カップリング・ブッシング・カバー | 個 | 管の端・継ぎ目を数える |
| 支持材 | サドル・支持金具 | 個 | 支持の間隔から数える |
- 一般材は器具以外の材料
- 管・電線は長さ(m)
- ボックス・付属品は数(個)
管は「平面の長さ+立上り・立下り」
管の長さは、プロット図の上で区間ごとに測ります。図面の長さは縮尺どおりなので、スケール(三角スケール)やCADの計測で実際の長さに直します。ただしプロット図は上から見た図なので、高さ方向の長さは描かれていません。そこで立上り・立下りを足します。
| 区間の例 | 平面の長さ | 立上り・立下り | 管の長さ |
|---|---|---|---|
| 分電盤 → ジョイントボックス | 4.0m | ― | 4.0m |
| ジョイントボックス → 照明 | 2.5m | ― | 2.5m |
| ジョイントボックス → スイッチ | 1.5m | 立下り 1.3m | 2.8m |
| 合計 | 8.0m | 1.3m | 9.3m |
- 平面の長さは縮尺で測る
- 高さ方向は立上り・立下りで足す
- 管の種類・太さごとに集計
電線は「管の長さ × 斜線の本数」
管の中には電線が何本も入っています。本数は線に描かれた斜線の数で読むので、区間ごとに管の長さ×本数を計算して足します。
| 区間 | 管の長さ | 本数(斜線) | 電線の長さ |
|---|---|---|---|
| 分電盤 → ジョイントボックス | 4.0m | 2本 | 8.0m |
| ジョイントボックス → 照明 | 2.5m | 2本 | 5.0m |
| ジョイントボックス → スイッチ | 2.8m | 2本 | 5.6m |
| 合計(IV1.6) | 18.6m |
ケーブル(VVF など)は1本の中に心線が入っているので、区間の長さがそのままケーブルの長さです。ただし1本の管に複数のケーブルを収めるときは、管は1本でもケーブルは長さ×条数になります。VVF 1.6-2C と 1.6-3C のように、心数と太さごとに分けて集計します。
- 電線は長さ×斜線の本数
- ケーブルは区間の長さそのまま
- 割増は基準の率で足す
ボックスと付属品は「数」で拾う
ボックスは、照明・スイッチ・コンセントの位置と、線が分かれるところに付きます。記号の読み方は第7回で扱っています。付属品は、管の端と継ぎ目に注目すると数えやすくなります。
| 材料 | どこに付くか | 数え方 |
|---|---|---|
| アウトレットボックス | 照明・コンセントなど | 器具の数 |
| スイッチボックス | 壁のスイッチ | スイッチの位置の数(連用なら1個) |
| ジョイントボックス | 線が分かれるところ | 分岐の数 |
| コネクタ | 管がボックス・盤に入るところ | 管の端の数 |
| カップリング | 管と管の継ぎ目 | 管の長さ÷1本の長さ(定尺)から |
| サドル・支持金具 | 管やケーブルを固定するところ | 長さ÷支持の間隔から |
上の例なら、ボックスは照明・スイッチ・ジョイントボックスで3個、コネクタは管3本の両端で6個です。
- ボックスは器具と分岐の数
- コネクタは管の端の数
- カップリング・サドルは長さから
拾いミスを防ぐ ― 塗る・分ける・まとめる
✏️ 拾う手順
- 凡例と特記を読む:管と電線の種類、立下りの決まりを先に確かめます。
- 系統ごとに拾う:分電盤から回路ごとに、1本ずつたどります。
- 拾った線を色で塗る:塗った線は拾い済み。二重に拾わず、抜けも見つかります。
- 拾い出し表に書く:品名・規格・単位・数量と、計算の根拠を残します。
- 集計して割増を足す:同じ規格をまとめ、基準の率で割増を足します。
⚠️ よくある拾いミス
- 立下りを忘れる:プロット図に高さは描かれていません。
- 斜線の本数を掛け忘れる:管の長さ=電線の長さではありません。
- 規格を混ぜる:PF16 と PF22、2心と3心は別の行に。
- 同じ区間を2回拾う:回路が重なる区間は、塗って確かめます。
- 付属品を忘れる:管の端の数だけコネクタが要ります。
拾い出し表の書き方は積算編②、ミスの事例は積算編③、器具・盤・弱電まで含めた部位別の拾い方は積算編①で扱っています。
- 系統ごとに拾って色で塗る
- 根拠を拾い出し表に残す
- 同じ規格をまとめて割増
よくある質問
一般材とは何ですか?
照明器具・スイッチ・コンセント・盤などの器具以外の材料のことです。電線・ケーブル、電線管、ボックス、コネクタやカップリングなどの付属品、サドルなどの支持材が入ります。
管の長さはどう測りますか?
図面の平面の長さを縮尺に合わせてスケールで測り、天井からスイッチや盤までの立下り、床からの立上りを足します。立下りの長さは会社や案件の決まりに合わせます。
電線の長さはどう出しますか?
区間ごとに、管の長さに斜線の本数を掛けて足します。たとえば4.0mの区間に斜線が2本なら8.0mです。最後に割増を足します。
ケーブルの長さは?
ケーブルは1本の中に心線が入っているので、1条なら区間の長さがそのままケーブルの長さです。1本の管に複数のケーブルを収めるときは、管は1本分、ケーブルは長さ×条数で拾います。VVF 2心・3心など、心数と太さごとに分けて集計します。
割増は何%見込みますか?
決まった1つの数字はありません。発注者の積算基準や会社の基準で、材料ごとに率が決まっているので、それに従います。
ボックスや付属品はどう数えますか?
ボックスは照明・スイッチ・コンセント・分岐ごとに数えます。コネクタは管がボックスや盤に入る端の数、カップリングは管をつなぐ継ぎ目の数、サドルは支持する間隔から数えます。
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