電灯設備とは?照明だけではない範囲・電灯と動力の分け方・図面・用途を動く図解で超基本から
「電灯」と聞くと、天井の明かりを思い浮かべます。でも電気設備で言う電灯設備は、照明だけではありません。壁のコンセントも、ルームエアコンも、換気扇も、人がスイッチで使う単相の電気はまとめて電灯です。この記事では、電灯設備の範囲、動力との分け方、盤から部屋までの流れ、図面の読み方、容量と契約を、使っている場面の動く図解でほどきます。超基本の15本目です。
結論
電灯設備は照明だけではなく、コンセントや小型機器まで含む単相で人が使う電気のことです。動力とは名前ではなく電源で分け、盤はL-1のように呼びます。容量は照明+コンセント+小型機器で積み上げます。
この図の読み方
くり返し動きます。左から、もの・記号・用途の順です。
- もの:照明・コンセント・小型機器
- 記号:電灯分電盤はL-1
- 用途:人が使う単相100V・200V
電灯設備とは ― 照明だけではない
電灯設備は、単相の電気で、人がスイッチを入れて使うものの総称です。天井の照明はもちろん、壁のコンセント、そこにつなぐ冷蔵庫やテレビ、ルームエアコン、換気扇などの小型機器も電灯に入ります。住宅なら、ほとんどすべての電気が電灯です。
部屋の中の電灯
部屋の中の照明・コンセント・エアコン・換気扇・家電が順に光ります。
- 照明だけでなくコンセントも電灯
- ルームエアコン・換気扇も電灯
- ぜんぶ単相で人が使うもの
| 電灯に入るもの | 例 |
|---|---|
| 照明 | 天井の照明・ダウンライト・非常用照明 |
| コンセント | 一般のコンセント・専用コンセント |
| 小型機器 | ルームエアコン・換気扇・電気温水器・IH |
| 住宅の電気 | 単相3線式100/200Vのほぼすべて |
照明そのものは照明器具とは、コンセントはコンセントとはで解説しています。
- 電灯は照明だけではない
- コンセント・小型機器も電灯
- 単相で人が使う電気がぜんぶ電灯
電灯と動力 ― 名前ではなく電源で分ける
建物の電気は、電灯(L)と動力(P)の2つに分かれます。電灯は単相で人がスイッチで使うもの、動力は三相で空調・ポンプ・エレベーターのように機械が回し続けるものです。分けるときは機器の名前ではなく、銘板や仕様書の電源の欄を見ます。
電灯と動力の仕分け
機器が1つずつ、電源を見て電灯か動力かに仕分けられます。
- 単相で人が使う → 電灯
- 三相で機械が回す → 動力
- 迷ったら銘板の電源欄を見る
| くらべる点 | 電灯(L) | 動力(P) |
|---|---|---|
| 電源 | 単相100V・200V | 三相200Vが中心 |
| 使われ方 | 人がスイッチで使う | 機械が回し続ける |
| 代表 | 照明・コンセント・小型機器 | 空調・ポンプ・エレベーター |
| 盤の名前 | L-1・L-2 | P-1・P-2 |
電灯と動力の考え方は【新人講座 第10回】電灯と動力のちがいと【動力設備の設計マニュアル①】動力とは何か、単相と三相は単相回路とはと三相回路とはで解説しています。
動く図解で見る:電灯と動力 ― 単相と三相の2つの家系盤と変圧器の分かれ方を動く図解で(電気のきほんのページへ)
- 電灯は単相で人が使う
- 動力は三相で機械が回す
- 名前ではなく電源の欄で分ける
盤から部屋まで ― 電灯設備の流れ
電灯設備の電気は、電灯幹線で電灯分電盤まで運ばれ、そこで20Aずつなどの分岐回路に分かれて、部屋の照明やコンセントへ届きます。照明とコンセントは、ふつう回路を分けます。
電灯の流れ
幹線から盤、回路、部屋へと順に光り、照明が点きます。
- 電灯幹線で電灯分電盤へ
- 分岐回路に分けて部屋へ
- 照明とコンセントは回路を分ける
高圧で受電するビルでは、キュービクルの中で電灯用トランスと動力用トランスに分かれ、そこから先は幹線も盤もずっと別になります。
ビルでの分かれ方
電灯幹線が各階のL盤へ、動力幹線がP盤へ別々に走ります。
- キュービクルで電灯用と動力用に分かれる
- 電灯幹線は各階の電灯分電盤へ
- 動力幹線は動力盤へ
分電盤とブレーカーは分電盤とブレーカーとは、回路の分け方は【コンセント設備の設計マニュアル③】回路分割で解説しています。
- 電灯幹線 → 電灯分電盤 → 分岐回路
- ビルは変圧器から電灯と動力に分かれる
- そこから先は幹線も盤も別
図面では、3つで1組で読む
電灯設備の図面は、平面図(どこに照明やコンセントが付くか)、分電盤結線図(回路ごとの行き先と容量)、幹線系統図(盤どうしのつながり)の3つで1組です。盤の名前のLは電灯(Light)、動力盤はP(Power)です。
電灯設備の図面
平面図・分電盤結線図・幹線系統図が順に光ります。
- 平面図でどこに何が付くか
- 分電盤結線図で回路ごとの行き先
- 幹線系統図で盤のつながり
| 図面 | 読むところ |
|---|---|
| 電灯設備平面図 | 照明・コンセント・スイッチの位置と回路番号 |
| 分電盤結線図 | 回路番号・行き先・ブレーカーの容量 |
| 電灯幹線系統図 | L-1・L-2などの盤と幹線のつながり |
- 図面は平面図・分電盤結線図・幹線系統図
- Lは電灯、Pは動力
- 回路番号で3つの図面をつなげて読む
用途で見る ― 容量の積み上げと契約
電灯の容量は、照明+コンセント+小型機器を足して決めます。照明だけで見積もると大きく足りません。事務所ビルの例では、照明15kW・コンセント20kW・小型機器5kWで電灯の合計40kW、これをもとに電灯用トランスを選びます。動力は別に集計します。
電灯の容量
照明・コンセント・小型機器の棒が順にのびて、合計が出ます。
- 照明+コンセント+小型機器で積み上げる
- 照明だけで決めると足りない
- 動力は別に集計する
住宅は照明・コンセント・200Vのエアコンや IHまで、ほぼ全部が電灯で、電気の契約も電灯だけです。店舗や事務所は、電灯と動力の両方を使い、契約も分かれます。
住宅とビル
住宅と、店舗・事務所の電気の使い分けが光ります。
- 住宅は電灯だけ
- 店舗・事務所は電灯と動力
- 契約も電灯と動力で別
電気料金のメニューの選び方は電気料金プランの選び方、200Vのエアコンや IHの電源はエアコン・IHの電源とはで解説しています。
- 容量は照明+コンセント+小型機器
- 住宅はほぼ全部が電灯
- ビルは電灯と動力で契約も別
読み違えやすいところ
よくある読み違い
- 電灯=照明だけと思う:コンセントや小型機器も電灯です。
- エアコンは全部動力と思う:ルームエアコンは単相なので電灯です。
- 200Vなら動力と思う:住宅の200Vは単相の電灯です。
- 照明だけで電灯の容量を決める:コンセントと小型機器を足します。
- L-1とP-1を同じ盤の番号と思う:Lは電灯、Pは動力の別の盤です。
動く図解で学ぶ電気設備この記事の図のほかにも、電灯と動力のきほんを動く図解で見られます。気になるジャンルを選んでください。
よくある質問
電灯設備とは何ですか?
照明だけでなく、コンセントやルームエアコン、換気扇などの小型機器まで含めた、単相の電気で人が使う設備のことです。電灯分電盤から分岐回路を通って、部屋の照明やコンセントへ電気を送ります。
なぜ照明以外も「電灯」と呼ぶのですか?
電気が使われ始めたころ、電気の主な使い道が明かり(電灯)だったことの名残です。いまも、人が使う単相の電気をまとめて電灯と呼び、電気料金のメニューにも「従量電灯」のような名前が残っています。
電灯と動力の違いは?
電灯は単相で、人がスイッチを入れて使う照明・コンセント・小型機器です。動力は三相で、空調・ポンプ・エレベーターのように機械が回し続けるものです。変圧器・幹線・盤・契約も別になります。
エアコンは電灯ですか、動力ですか?
電源で決まります。家庭用のルームエアコンは単相100Vや200Vなので電灯、ビルのパッケージ空調は三相200Vなので動力です。名前ではなく、銘板や仕様書の電源の欄で判断します。
電灯分電盤の「L-1」とは?
LはLight(電灯)の頭文字で、電灯分電盤の名前です。動力盤はPower(動力)のPを付けてP-1のように呼びます。
住宅に動力はありますか?
ふつうの住宅は、照明・コンセント・200Vのエアコンや IHまで、ほぼ全部が単相3線式の電灯です。三相の動力の契約は、店舗や事務所、工場などで使います。
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