技術図書館高圧ケーブルの敷設は場所で方法が変わる露出・隠ぺい・屋上で使える方法の違い、屋上でラックが使えない理由この資料をスライドで見る資料一覧を見る
高圧ケーブルの敷設方法を、屋内の乾燥した露出部分、屋内の隠ぺい部分、屋上の3つの場所に分けて解説。それぞれで認められる工事方法と選定の基準をまとめました。
この記事は、連載「引込・受電設備の設計マニュアル」の 第3回 引込方式とルート の補足解説です。計画全体の流れは 設計・施工マニュアル(目次) からご覧いただけます。
高圧ケーブルの敷設方法と選定基準の全体像
 

ケーブルラック、実は使えないんです

この記事の計算を、その場でツールで

高圧ケーブルサイズ選定ツール(6.6kV CVT・短絡電流の確認つき)

変圧器容量・敷設方法・短絡電流から6.6kV CVTのサイズを選定。許容電流リストも参照できます。

セコサポ(電気設計・工事ツール集)で開きます。登録不要で、入力した値はお使いのブラウザに保存されます。

 
今回の疑問

 

高圧ケーブルの敷設方法について知りたい!

 
結論

高圧ケーブルの敷設方法は電気設備技術基準とその解釈に記載されています

出典:(電気設備技術基準の解釈114条)より

本記事のおすすめの方

  • 高圧ケーブルの敷設方法について知りたい方
  • 屋上の敷設方法について知りたい方
  • 屋外の敷設方法について知りたい方など
ペン太ペン太
高圧ケーブルの敷設方法って、屋内ならどれでも自由に選べるんですよね?
ハリタハリタ
乾燥した露出部なら5種類使えますが、場所ごとに制限が変わります。根拠は電気設備技術基準の解釈114条ですよ。

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この3つ、すぐ答えられますか

  • 屋上でケーブルラックは施設できるのか
  • 屋内の隠ぺい部分で施設できない方法はどれか
  • 高圧ケーブルの敷設方法は、何を根拠に定められているか
この記事でわかること
露出・隠ぺい・屋上の3区分で見ると、可否の差分だけを覚えれば済みます。

屋内(乾燥した露出)|高圧ケーブルの敷設方法

トピック1:屋内(乾燥した露出)
屋内の乾燥した場所の施設方法

施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設可能
配管 施設可能
ケーブル 施設可能
トラフ 施設可能
がいし引き 施設可能
あにまるさん
あにまるさん
屋内の乾燥した場所であれば特に制限ないんだな
はりた
はりた
ケーブルラックの場合人が触れる恐れのある場所はカバー付を採用しよう!
ここまでのポイント
  • 屋内の乾燥した露出部は、ケーブルラック・配管・ケーブル・トラフ・がいし引きのいずれも施設可能
  • ケーブルラックで人が触れる恐れのある場所はカバー付を採用する

屋内(隠ぺいした部分)|高圧ケーブルの敷設方法

トピック2:屋内(隠ぺいした部分)
屋内の隠ぺい部分の施設方法

施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設可能
配管 施設可能
ケーブル 施設可能
トラフ 施設可能
がいし引き 施設不可
ペン太ペン太
えっ、屋上ではケーブルラックが使えないんですか⁉ 定番だと思っていました。
ハリタハリタ
屋上で使えるのは配管とトラフの2種類だけです。ケーブルもラックもがいし引きも不可で、標準は配管採用ですよ。
ここまでのポイント
  • 屋内の隠ぺい部分は、がいし引きのみ施設不可
  • ケーブルラック・配管・ケーブル・トラフは施設可能

屋上|高圧ケーブルの敷設方法

トピック3:屋上
屋上の施設方法

施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設不可
配管 施設可能
ケーブル 施設不可
トラフ 施設可能
がいし引き 施設不可
あにまるさん
あにまるさん
屋上ってケーブルラックの施設不可なのか?
はりた
はりた
電気設備の技術基準上は施設不可なんだよね…(実際に敷設しているとこはよく見かけるけど)
あにまるさん
あにまるさん
それじゃあ標準的に配管を検討するようにするぞ!

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取り違えやすいところ正しくは
屋上でもケーブルラックが使える技術基準の解釈上は施設不可。配管かトラフを使う
隠ぺい部分は制限が多い施設不可はがいし引きだけ
場所が変わっても敷設方法は同じ露出・隠ぺい・屋上で施設できる方法が変わる
露出部ならラックの仕様は問わない人が触れる恐れのある場所はカバー付を採用する
ここまでのポイント
  • 屋上は配管とトラフのみ施設可能
  • ケーブル・ケーブルラック・がいし引きは施設不可
  • 技術基準の解釈上は施設不可のため、標準的には配管を検討する

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 高圧ケーブルの敷設方法は何で定められていますか?
A. 電気設備技術基準の解釈114条に記載されています。施設場所(屋内の露出・隠ぺい部分・屋上)ごとに、施設できる方法が定められています。

Q. 屋上でケーブルラックは使えますか?
A. 技術基準の解釈上は施設不可です。屋上では配管とトラフが施設可能で、ケーブル・ケーブルラック・がいし引きは施設不可となるため、標準的には配管を検討します。

Q. 屋内の隠ぺい部分でがいし引きは使えますか?
A. がいし引きは施設不可です。隠ぺい部分ではケーブルラック・配管・ケーブル・トラフが施設可能です。

Q. 屋内(乾燥した露出)の制限はありますか?
A. ケーブルラック・配管・ケーブル・トラフ・がいし引きのいずれも施設可能です。ただしケーブルラックで人が触れる恐れのある場所はカバー付を採用します。

ペン太ペン太
場所ごとの可否、覚えきれる気がしません。どう整理すれば?
ハリタハリタ
露出・隠ぺい・屋上の3区分で整理しましょう。隠ぺい部はがいし引きのみ不可、と差分で覚えると楽ですよ。

まとめ

高圧ケーブルの敷設方法と選定基準について

電気設備技術基準の解釈114条より

  • 屋内(乾燥した部分)
施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設可能
配管 施設可能
ケーブル 施設可能
トラフ 施設可能
がいし引き 施設可能
  • 屋内(隠ぺい部分)
施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設可能
配管 施設可能
ケーブル 施設可能
トラフ 施設可能
がいし引き 施設不可
  • 屋上の場合
施設方法 施設の可否
ケーブルラック 施設不可
配管 施設可能
ケーブル 施設不可
トラフ 施設可能
がいし引き 施設不可
   

高圧ケーブルの敷設方法は、露出・隠ぺい・屋上の3区分で施設できる方法が変わるのがポイントです。

こんな場面どう考える
屋内の乾燥した露出部に敷設する5つの方法のいずれも施設可能
屋内の隠ぺい部分に敷設するがいし引きだけが施設不可
屋上に敷設する配管とトラフのみ施設可能。標準は配管を検討する
ケーブルラックで人が触れる恐れがあるカバー付を採用する
根拠を確認したい電気設備技術基準の解釈114条を参照する

区分ごとの押さえどころ

  • 屋内(乾燥した露出)はケーブルラック・配管・ケーブル・トラフ・がいし引きのいずれも施設可能
  • 屋内(隠ぺい部分)はがいし引きのみ施設不可
  • 屋上は配管とトラフのみ施設可能

実務で気をつけること

  • 屋上ではケーブル・ケーブルラック・がいし引きが施設不可のため、標準は配管
  • ケーブルラックで人が触れる恐れのある場所はカバー付を採用する
  • 根拠は電気設備技術基準の解釈114条

3区分の差分だけを覚えておけば、現場で図面を見たときにすぐ判断できます。

📘 体系的に学びたい方へ
このテーマは、連載「高圧受変電設備の設計マニュアル(全14回+資料編)」で、単線結線図の読み方・書き方とあわせて基礎から解説しています。
関連する回:④ 引込部 ― 責任分界点とPAS・UGS

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。