電気設備の基本知識 #025【金属線ぴ工事】
金属線ぴの種類や使いどころは「電気設備の基本知識 #007【金属線ぴと金属ダクト工事】」で解説しました。この記事は、その続きとして金属線ぴ工事の規定を整理します。使える条件、線ぴの中での接続、つなぎ目、接地とその省略を、図とたとえで1つずつ確認していきましょう。
結論
金属線ぴ工事は300V以下・乾燥した展開または点検できる隠ぺい場所で使います。線ぴの中では原則接続しない、接地はD種が原則で4m以下などは省略できます。
- 1種は幅4cm未満のメタルモール、2種は幅4〜5cmのレースウェイ
- 電線はOWを除く絶縁電線
- 2種で分岐し、点検できるなら線ぴの中で接続できる
- つなぎ目は堅ろう・電気的に完全に
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1種と2種 ― メタルモールとレースウェイ
| 種類 | 幅 | 主な使われ方 |
|---|---|---|
| 1種金属製線ぴ(メタルモール) | 4cm未満 | 壁や天井の露出配線をすっきり見せる |
| 2種金属製線ぴ(レースウェイ) | 4cm以上5cm以下 | 天井から吊り、照明器具の取り付け台も兼ねる |
形や使いどころのくわしい説明は「電気設備の基本知識 #007【金属線ぴと金属ダクト工事】」にあります。この回では、工事の規定に集中します。
- 1種は幅4cm未満、2種は4〜5cm
- 5cmを超えると金属ダクト
- この回は規定を確認する
接地 ― D種が原則、短ければ省略
| 条件 | 接地 |
|---|---|
| 原則 | D種接地工事 |
| 線ぴの長さが4m以下 | 省略できる |
| 対地電圧150V以下で、長さ8m以下 | 簡易接触防護措置をするか、乾燥した場所に施設すれば省略できる |
線ぴの長さは、ボンドなどで電気的につながった全体の長さで考えます。接地の種類は「電気設備の基本知識 #033【接地工事の要点 C種・D種】」で解説しています。
- D種接地が原則
- 4m以下なら省略できる
- 対地電圧150V以下・8m以下も条件つきで省略
線ぴの中での接続 ― 原則しない
線ぴの中では、原則として電線を接続しません。接続はボックスの中で行います。ただし、2種金属製線ぴで電線を分岐する場合は、次の条件がそろえば線ぴの中で接続できます。
- 電気用品安全法の適用を受ける2種金属製線ぴを使う
- 接続点を容易に点検できるように施設する
- D種接地工事をする
たとえるなら点検口のある天井裏です。あとからのぞいて確認できるなら、中でつないでもよい、という考え方です。
- 線ぴの中では原則接続しない
- 2種で分岐するなら条件つきで可
- 点検できること・D種接地が条件
つなぎ目 ― 堅ろうに、電気的に完全に
線ぴどうし、線ぴとボックスなどは、機械的に堅ろうに、かつ電気的に完全につなぎます。電気的につながっていれば、どこか1か所で接地するだけで、線ぴ全体が大地につながります。
たとえるなら手をつないだ列です。1人が柱につかまっていれば、手をつないでいる全員が支えられます。
- 機械的に堅ろうにつなぐ
- 電気的に完全につなぐ(ボンド)
- 1か所の接地で全体が大地につながる
使える条件 ― 300V・乾燥・見える所
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 使用電圧 | 300V以下 |
| 施設場所 | 展開した場所・点検できる隠ぺい場所 |
| 環境 | 乾燥した場所 |
| 電線 | 絶縁電線(OWを除く) |
| 線ぴ・ボックス | 電気用品安全法の適用を受けるもの |
施工場所ごとに使える工事の一覧は「電気設備の基本知識 #020【施工場所と工事の種類】」で確認できます。
- 使用電圧300V以下
- 展開・点検できる隠ぺいの乾燥した場所
- OWを除く絶縁電線
押さえる要点 ― 6つのルール
次の#026は「電気設備の基本知識 #026【金属管工事】」です。
- 300V以下・乾燥した場所
- 線ぴの中は原則接続しない
- D種接地が原則、4m以下などは省略
よくある質問
金属線ぴ工事の使用電圧の制限は?
使用電圧300V以下で使います。
金属線ぴ工事はどこで使えますか?
展開した場所と点検できる隠ぺい場所で、どちらも乾燥した場所に限られます。湿気・水気のある場所では使えません。
金属線ぴの接地工事は?
D種接地工事が原則です。線ぴの長さが4m以下の場合や、対地電圧150V以下で長さ8m以下の線ぴを簡易接触防護措置をして施設する場合・乾燥した場所に施設する場合は、省略できます。
線ぴの中で電線を接続できますか?
原則として接続しません。ただし、2種金属製線ぴ(電気用品安全法の適用を受けるもの)で電線を分岐する場合に、接続点を容易に点検できるようにし、D種接地工事をすれば、線ぴの中で分岐できます。
線ぴどうしのつなぎ方の決まりは?
線ぴどうし、線ぴとボックスなどは、機械的に堅ろうに、かつ電気的に完全に接続します。ボンドなどで電気的につなぐことで、1か所の接地で線ぴ全体が大地につながるようにします。
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