全体像:電線管の種類(VE・PF・CD・金属管)

電線を保護する「電線管」。VE・PF・CD・金属管……と名前が並ぶと、「どれがどんな管だっけ?」「PFとCDって何が違うの?」と混乱しがちです。

でも、電線管はまず「金属管」と「合成樹脂管」の2グループに分けて考えると、一気に整理できます。まずは下の図で全体像をつかみましょう。

電線管の種類は金属管・合成樹脂管の2グループ6種類であることを示す分類図
🐧 見習いペン太:「種類が多くて覚えきれないです…」
🦔 はりた:「まず“金属か、合成樹脂か”の2つに分けるんだ。金属管は厚鋼・薄鋼・ねじなしの3つ、合成樹脂はVE・PF・CDの3つ。これだけで6種類が整理できるよ」
🐧 見習いペン太:「2グループに分けてから覚えるんですね」
⚡ 先に結論だけ言うと

金属管

  • 厚鋼(偶数表記)・薄鋼(奇数表記)・ねじなし(E)

合成樹脂管

  • VE(硬質)・PF(可とう・自消性あり)・CD(可とう・自消性なし)
この記事でわかること
✔ 1. 金属管(厚鋼・薄鋼・ねじなし)
✔ 2. 合成樹脂管(VE・PF・CD)
✔ 3. 間違えやすい PF管 と CD管 の違い
ペン太ペン太
電線管って種類が多いですが、大きくはどう分ければいいんですか?
ハリタハリタ
金属管と合成樹脂管の2グループです。まずこの分け方から整理しましょう。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 厚鋼と薄鋼は、サイズ表記が偶数と奇数のどちらか
  • PF管とCD管の決定的な違いは何か
  • CD管が原則コンクリート埋込専用なのは、なぜか
この記事の道案内
PFとCDの違いだけ確認したい方は、3つ目の項目から読んでください。

1. 金属管(厚鋼・薄鋼・ねじなし)

トピック1:1. 金属管(厚鋼・薄鋼・ねじなし)

金属でできた丈夫な電線管です。

  • 厚鋼電線管:肉厚が厚く頑丈。屋外や埋設など丈夫さが必要な場所に。サイズ表記は偶数(16・22・28…)。
  • 薄鋼電線管:肉厚が薄め。主に屋内で使用。サイズ表記は奇数(19・25・31…)。
  • ねじなし電線管(E):管端にねじを切らず専用カップリングで接続。表記はEを付けてE19・E25…。
ここがポイント
サイズ表記の「厚鋼=偶数/薄鋼=奇数」は混同しやすい定番ポイント。「厚い偶数・薄い奇数」と語呂で覚えておくと迷いません。
種類肉厚・特徴サイズ表記主な使いどころ
厚鋼電線管肉厚が厚く頑丈偶数(16・22・28…)屋外や埋設など、丈夫さが必要な場所
薄鋼電線管肉厚が薄め奇数(19・25・31…)主に屋内
ねじなし電線管(E)管端にねじを切らないEを付けてE19・E25…専用カップリングで接続する
ここまでのポイント
  • 厚鋼電線管は肉厚が厚く頑丈。屋外や埋設など丈夫さが必要な場所に使う
  • 薄鋼電線管は肉厚が薄めで、主に屋内で使用する
  • サイズ表記は厚鋼が偶数、薄鋼が奇数。「厚い偶数・薄い奇数」と覚える

2. 合成樹脂管(VE・PF・CD)

トピック2:2. 合成樹脂管(VE・PF・CD)

樹脂でできた電線管で、軽くて扱いやすいのが特徴です。

  • 硬質塩化ビニル電線管(VE):硬い管。耐食性に優れ屋外でも使用可。接続にはTSカップリングや2号ボックスコネクタを使います。
  • PF管:たわめて使える可とう管。長さ30〜100mのロールで供給され、露出・埋設どちらにも使えます。
  • CD管:同じ可とう管ですが、自消性がなく、原則コンクリート埋込専用です。
ペン太ペン太
PF管とCD管って見た目がそっくりで、区別できる自信がありません…。
ハリタハリタ
自消性の有無が決定的な違いです。オレンジのCD管はコンクリート埋込専用ですよ。
種類硬さ特徴接続・供給のしかた
VE(硬質塩化ビニル電線管)硬質耐食性に優れ、屋外でも使用できるTSカップリングや2号ボックスコネクタで接続
PF管可とうたわめて使える。露出・埋設どちらにも使える長さ30〜100mのロールで供給される
CD管可とう自消性がなく、原則コンクリート埋込専用
ここまでのポイント
  • VE(硬質塩化ビニル電線管)は硬い管で、耐食性に優れ屋外でも使える
  • PF管はたわめて使える可とう管で、露出・埋設どちらにも使える
  • CD管も可とう管だが、自消性がなく原則コンクリート埋込専用

3. 間違えやすい PF管 と CD管 の違い

トピック3:3. 間違えやすい PF管 と CD管 の違い

見た目が似ているPF管とCD管。最大の違いは自消性です。

PF管とCD管の違いを示す比較図
PF管CD管
自消性ありなし
グレー・ベージュ等オレンジ
露出配管OK不可
主な用途露出・コンクリート埋設コンクリート埋込専用
ここがポイント
「オレンジのCD管は自消性なし。だからコンクリートの中だけ」——色と用途をセットで覚えるのが確実です。PF=Plastic Flexible、CD=Combined Ductの略です。
🐧 見習いペン太:「オレンジがCDで、コンクリート埋込専用、ですね」
🦔 はりた:「そう。自消性がないから、露出で使うと万一のとき燃え広がる恐れがある。だから埋め込んで使うんだ。色で見分けられるのは現場でもありがたいよ」
🐧 見習いペン太:「色=安全の目印にもなってるんですね」
取り違えやすいところ正しくは
厚鋼が奇数、薄鋼が偶数逆。厚鋼が偶数、薄鋼が奇数
PF管とCD管は同じもの最大の違いは自消性。PFはあり、CDはなし
CD管も露出配管に使える自消性がないため、原則コンクリート埋込専用
ねじなし電線管もねじを切って接続するねじを切らず、専用カップリングで接続する
ここまでのポイント
  • PF管とCD管の最大の違いは自消性の有無
  • CD管はオレンジ色で自消性がないため、露出配管には使えない
  • PF=Plastic Flexible、CD=Combined Duct の略

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 電線管にはどんな種類がありますか?

A. 大きく金属管と合成樹脂管の2グループに分かれます。金属管は厚鋼電線管・薄鋼電線管・ねじなし電線管(E)、合成樹脂管は硬質塩化ビニル電線管(VE)・PF管・CD管です。

Q. PF管とCD管の違いは何ですか?

A. 最大の違いは自消性です。PF管は自消性があり露出・埋設どちらにも使えます。CD管は自消性がなくオレンジ色で、原則コンクリート埋込専用です。

Q. 厚鋼電線管と薄鋼電線管のサイズ表記の違いは?

A. 厚鋼電線管は偶数(16・22・28…)、薄鋼電線管は奇数(19・25・31…)で表記します。「厚い偶数・薄い奇数」と覚えると混同しません。

Q. CD管はなぜ露出配管に使えないのですか?

A. CD管は自消性がないためです。露出で使うと万一の際に燃え広がる恐れがあるため、コンクリートに埋め込んで使用します。オレンジ色は見分けやすくするための色です。

ペン太ペン太
使い分けを覚えるコツはありますか?
ハリタハリタ
用途とセットで覚えることです。CD管は埋込専用、PF管は露出にも使えます。

まとめ

結論です。電線管はまず金属管と合成樹脂管の2グループに分け、そのうえで各3種類を押さえます。混同しやすいのは、金属管のサイズ表記(厚鋼は偶数・薄鋼は奇数)と、PF管とCD管の自消性の違い。この2点だけは別枠で覚えてください。

種類グループ押さえどころ
厚鋼電線管金属管頑丈。サイズ表記は偶数
薄鋼電線管金属管主に屋内。サイズ表記は奇数
ねじなし電線管(E)金属管ねじを切らず専用カップリングで接続
VE合成樹脂管硬質。耐食性に優れ屋外でも使える
PF管合成樹脂管可とう。自消性あり。露出・埋設どちらも可
CD管合成樹脂管可とう。自消性なし。オレンジ色で埋込専用

この記事の要点

  • 電線管はまず「金属管」と「合成樹脂管」の2グループに分ける。
  • 金属管:厚鋼(偶数)・薄鋼(奇数)・ねじなし(E)
  • 合成樹脂管:VE(硬質)・PF(自消性あり)・CD(自消性なし)
  • PFとCDの違いは自消性。オレンジのCD管は自消性なしでコンクリート埋込専用

語呂と略語で覚える

  • 厚い偶数・薄い奇数(厚鋼は16・22・28、薄鋼は19・25・31)
  • PF=Plastic Flexible、CD=Combined Duct
  • オレンジのCD管は自消性なし。だからコンクリートの中だけ

電線管は種類が6つあっても、金属か樹脂かで半分に割れば覚える量は一気に減ります。あとは金属管ならサイズ表記、樹脂管なら自消性という「区別の軸」を1本ずつ持っておくこと。現場ではCD管の色がその軸をそのまま教えてくれます。

「2グループ→6種類」「厚鋼偶数・薄鋼奇数」「オレンジCDは埋込専用」の3点を押さえれば、電線管の種類はしっかり整理できます。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。