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プロット図の見方 第13回連載の一覧 ›

ここまでの12回で、プロット図の記号と線は読めるようになりました。第13回は、読んだ図面から材料の数量を数え出す「拾い出し」です。中でも数が多く、ミスも出やすいのが一般材、つまり電線・管・ボックス・付属品といった器具以外の材料です。買い物リストを作るのに、冷蔵庫の中を1段ずつ確かめるのと同じで、図面を区間ごと・種類ごとに順番に数えていきます。

結論

一般材は管は長さ(平面+立上り・立下り)、電線は長さ×斜線の本数、ボックスと付属品は数で拾い、割増を足して拾い出し表にまとめます。

  • 平面の長さは縮尺に合わせてスケールで測る
  • ケーブルは区間の長さ。心数・太さごとに分ける
  • 拾った線は色で塗って、二重に拾わない
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
プロット図から一般材を拾い出す手順を、管の長さ、電線の長さ、ボックスと付属品の数、拾い出し表の順に示す動く図解
約50秒でくり返します。分電盤から照明とスイッチまでの小さな図面で、管・電線・ボックスを順に拾います。

一般材は「器具以外」の材料

拾い出しでは、材料を器具と一般材に分けて数えるのが基本です。器具は照明やスイッチのように記号1つが1台なので、数えれば終わります。一般材は、器具と器具のあいだをつなぐ材料で、長さで拾うものと数で拾うものが混ざっています。

分類 おもな材料 単位 拾い方
電線管 PF管・CD管・硬質ビニル管(VE)・金属管(E) m 長さを測る
電線・ケーブル IV・EM-IE などの電線、VVF などのケーブル m 電線は長さ×本数、ケーブルは長さ
ボックス アウトレットボックス・スイッチボックス・ジョイントボックス・プルボックス 個 数える
付属品 コネクタ・カップリング・ブッシング・カバー 個 管の端・継ぎ目を数える
支持材 サドル・支持金具 個 支持の間隔から数える
材料の名前と規格は、図面の凡例と特記仕様に合わせます。
ここまでのポイント
  • 一般材は器具以外の材料
  • 管・電線は長さ(m)
  • ボックス・付属品は数(個)

管は「平面の長さ+立上り・立下り」

管の長さは、プロット図の上で区間ごとに測ります。図面の長さは縮尺どおりなので、スケール(三角スケール)やCADの計測で実際の長さに直します。ただしプロット図は上から見た図なので、高さ方向の長さは描かれていません。そこで立上り・立下りを足します。

区間の例 平面の長さ 立上り・立下り 管の長さ
分電盤 → ジョイントボックス 4.0m ― 4.0m
ジョイントボックス → 照明 2.5m ― 2.5m
ジョイントボックス → スイッチ 1.5m 立下り 1.3m 2.8m
合計 8.0m 1.3m 9.3m
例は天井から配管し、壁のスイッチまで下ろす場合。高さは架空の例です。
読み方のコツ:立下りの長さを自分で決めないこと。天井高と器具の取付高さ、会社や案件の決まり(例:天井からスイッチまで何m)に合わせます。管の種類は線に添えたカッコ(PF16・E19 など)で読みます(第5回)。種類と太さが違えば、別の行で集計します。
ここまでのポイント
  • 平面の長さは縮尺で測る
  • 高さ方向は立上り・立下りで足す
  • 管の種類・太さごとに集計


電線は「管の長さ × 斜線の本数」

管の中には電線が何本も入っています。本数は線に描かれた斜線の数で読むので、区間ごとに管の長さ×本数を計算して足します。

区間 管の長さ 本数(斜線) 電線の長さ
分電盤 → ジョイントボックス 4.0m 2本 8.0m
ジョイントボックス → 照明 2.5m 2本 5.0m
ジョイントボックス → スイッチ 2.8m 2本 5.6m
合計(IV1.6) 18.6m
この数量に割増を足します。割増の率は、発注者の積算基準や会社の基準に従います。

ケーブル(VVF など)は1本の中に心線が入っているので、区間の長さがそのままケーブルの長さです。ただし1本の管に複数のケーブルを収めるときは、管は1本でもケーブルは長さ×条数になります。VVF 1.6-2C と 1.6-3C のように、心数と太さごとに分けて集計します。

ここまでのポイント
  • 電線は長さ×斜線の本数
  • ケーブルは区間の長さそのまま
  • 割増は基準の率で足す

ボックスと付属品は「数」で拾う

ボックスは、照明・スイッチ・コンセントの位置と、線が分かれるところに付きます。記号の読み方は第7回で扱っています。付属品は、管の端と継ぎ目に注目すると数えやすくなります。

材料 どこに付くか 数え方
アウトレットボックス 照明・コンセントなど 器具の数
スイッチボックス 壁のスイッチ スイッチの位置の数(連用なら1個)
ジョイントボックス 線が分かれるところ 分岐の数
コネクタ 管がボックス・盤に入るところ 管の端の数
カップリング 管と管の継ぎ目 管の長さ÷1本の長さ(定尺)から
サドル・支持金具 管やケーブルを固定するところ 長さ÷支持の間隔から
支持の間隔は工事の種類ごとに決まりがあり、設計図の特記や施工の基準に従います。

上の例なら、ボックスは照明・スイッチ・ジョイントボックスで3個、コネクタは管3本の両端で6個です。

ここまでのポイント
  • ボックスは器具と分岐の数
  • コネクタは管の端の数
  • カップリング・サドルは長さから


拾いミスを防ぐ ― 塗る・分ける・まとめる

✏️ 拾う手順

  1. 凡例と特記を読む:管と電線の種類、立下りの決まりを先に確かめます。
  2. 系統ごとに拾う:分電盤から回路ごとに、1本ずつたどります。
  3. 拾った線を色で塗る:塗った線は拾い済み。二重に拾わず、抜けも見つかります。
  4. 拾い出し表に書く:品名・規格・単位・数量と、計算の根拠を残します。
  5. 集計して割増を足す:同じ規格をまとめ、基準の率で割増を足します。

⚠️ よくある拾いミス

  1. 立下りを忘れる:プロット図に高さは描かれていません。
  2. 斜線の本数を掛け忘れる:管の長さ=電線の長さではありません。
  3. 規格を混ぜる:PF16 と PF22、2心と3心は別の行に。
  4. 同じ区間を2回拾う:回路が重なる区間は、塗って確かめます。
  5. 付属品を忘れる:管の端の数だけコネクタが要ります。

拾い出し表の書き方は積算編②、ミスの事例は積算編③、器具・盤・弱電まで含めた部位別の拾い方は積算編①で扱っています。

ここまでのポイント
  • 系統ごとに拾って色で塗る
  • 根拠を拾い出し表に残す
  • 同じ規格をまとめて割増

よくある質問

一般材とは何ですか?

照明器具・スイッチ・コンセント・盤などの器具以外の材料のことです。電線・ケーブル、電線管、ボックス、コネクタやカップリングなどの付属品、サドルなどの支持材が入ります。

管の長さはどう測りますか?

図面の平面の長さを縮尺に合わせてスケールで測り、天井からスイッチや盤までの立下り、床からの立上りを足します。立下りの長さは会社や案件の決まりに合わせます。

電線の長さはどう出しますか?

区間ごとに、管の長さに斜線の本数を掛けて足します。たとえば4.0mの区間に斜線が2本なら8.0mです。最後に割増を足します。

ケーブルの長さは?

ケーブルは1本の中に心線が入っているので、1条なら区間の長さがそのままケーブルの長さです。1本の管に複数のケーブルを収めるときは、管は1本分、ケーブルは長さ×条数で拾います。VVF 2心・3心など、心数と太さごとに分けて集計します。

割増は何%見込みますか?

決まった1つの数字はありません。発注者の積算基準や会社の基準で、材料ごとに率が決まっているので、それに従います。

ボックスや付属品はどう数えますか?

ボックスは照明・スイッチ・コンセント・分岐ごとに数えます。コネクタは管がボックスや盤に入る端の数、カップリングは管をつなぐ継ぎ目の数、サドルは支持する間隔から数えます。

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ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。