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プロット図の見方 第21回連載の一覧 ›

リビングのテレビ台の裏をのぞくと、コンセントとテレビのアンテナ線、LANの差し込み口が1枚のプレートに並んでいることがあります。これが複合コンセントです。電源(強電)と信号の線(弱電)を1か所に集めた、いわば「配線のターミナル駅」です。第21回は、プロット図で複合コンセントをどう描き、どう読み、どう拾うかを見ていきます。

結論

まずは1つずつの記号で読みます。◎はテレビ端子、●は電話、縦の棒はLAN。まとめて描くときは並べて枠で囲むか、◇の複合アウトレットで、拾うときは器具は1つずつ、配線は行き先ごとに分けます。

  • 強電はコンセント、弱電はテレビ・電話・LAN
  • 丸の中身で弱電の種類を見分ける
  • 中身は横の文字と凡例で確かめる
  • ボックスは1個でも配線は別々の行き先へ
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
テレビ台の裏で電源・テレビ・LANが1枚にまとまった複合コンセントを、プロット図ではコンセント・テレビ端子・電話・LANの記号で1つずつ読み、並べて枠で囲む描き方と複合アウトレットの記号、器具は1つずつ・配線は行き先ごとに分ける拾い方を示す動く図解
約50秒でくり返します。使っている場面から、記号の読み分け、まとめた描き方、拾い方の順に見ます。

複合コンセントは「強電+弱電」の1枚

テレビを見るには、電源と、アンテナからの同軸ケーブルと、ネット配信ならLANケーブルが要ります。これを別々の場所に付けると、テレビ台の裏がケーブルだらけになります。そこで1枚のプレートにまとめたのが複合コンセントです。

口 種類 差すもの
コンセント 強電(100V) 電源プラグ
テレビ端子 弱電 同軸ケーブル(アンテナ線)
電話 弱電 電話線
情報(LAN) 弱電 LANケーブル
組み合わせは場所によって変わります。テレビ台の裏なら「コンセント+テレビ+LAN」、事務室の机の横なら「コンセント+電話+LAN」などです。
ここまでのポイント
  • 電源と信号の口を1枚に
  • 強電はコンセント
  • 弱電はテレビ・電話・LAN

記号は「丸の中身」で見分ける

図面では、まず1つずつの記号で読みます。JIS C 0303では、弱電の口は丸の中身で種類を表します。

口 記号 横の文字の例
コンセント 丸に2本の線(第2回) 2(2口)、E(接地極付)
テレビ端子(直列ユニット) 二重丸 ◎ 2(2端子)、R(終端抵抗付)
電話(通信用アウトレット) 丸の中に黒丸 ● 6・8などピン数
情報(LAN・情報用アウトレット) 丸の中に縦の塗り 8(8ピン)、F(光)
壁付は壁側を塗り、床付は下に▲、二重床用は四角で囲みます。取付け方の見分け方はコンセントと同じです。
読み方のコツ:テレビ端子の「R」は、テレビの線の一番最後の端子に付けるしるしです。線の途中の端子と一番最後の端子で器具が変わるので、Rの有無も拾うときに確かめます。
ここまでのポイント
  • ◎はテレビ端子
  • ●は電話、縦の棒はLAN
  • 横の数字は口数・端子数・ピン数

まとめるときは「並べて枠」か「◇」

複合コンセントを1つの場所に描くときは、図面によって書き方が分かれます。

書き方 見え方 読み方
記号を並べて枠で囲む コンセント・◎・●・縦の棒が横に並び、枠で囲まれる 枠の中が1枚のプレート。中身がひと目でわかる
複合アウトレット ◇ 丸の中にひし形 弱電の口を1つにまとめた記号。中身は横の文字や凡例で
図面独自の記号 凡例に「複合コンセント」として載っている 凡例の説明どおりに読む
JIS C 0303では、複合アウトレットの各器具を示すときに、記号を並べて枠で囲んでもよいとされています。
読み方のコツ:◇の記号だけでは、中にテレビ端子があるのか、電話とLANなのかはわかりません。凡例と横の文字で中身を確かめてから拾います。
ここまでのポイント
  • 並べて枠で囲む書き方
  • ◇は弱電をまとめた記号
  • 中身は凡例で確かめる


拾うときは「器具は1つずつ・配線は行き先ごと」

プレートは1枚でも、中の器具と、そこから出ていく配線はそれぞれ別のものとして拾います。

拾うもの 数え方 行き先・メモ
コンセント(例:2口接地極付) 1個 VVFで分電盤へ
テレビ端子(直列ユニット) 1個 同軸ケーブルで分配器へ
LANジャック 1個 LANケーブルでHUB・情報盤へ
ボックス 1個 強電と弱電を隔壁で仕切る(第7回)
プレート 1枚 口の数と並びに合ったもの
器具の数はすべて架空の例です。配線の長さは行き先ごとに、それぞれのルートで測ります(第14回)。
読み方のコツ:電源の線は分電盤へ、テレビの線は分配器へ、LANの線はHUBへと、行き先がまったく違います。1か所から3本の線が別々の方向へ出ていくと考えると、拾い漏れが防げます。一般材の拾い方は第13回で扱っています。
ここまでのポイント
  • 器具は1つずつ数える
  • 配線は行き先ごとに3系統
  • ボックスは隔壁付き

間違えやすいところ

⚠️ よくある読み違い

  1. コンセントだけ数える:同じ場所のテレビ端子やLANが抜けます。
  2. ◇の中身を決めつける:テレビ端子があるかどうかは凡例で確かめます。
  3. テレビ端子のRを見落とす:線の最後の端子は器具が変わります。
  4. 弱電の配線を盤へ向ける:テレビは分配器、LANはHUBへ向かいます。
  5. 強電と弱電を同じ空間に入れる:隔壁で仕切ったボックスを使います。

管に何本も収めるときの考え方は第16回で扱っています。

ここまでのポイント
  • 同じ場所の弱電も数える
  • 中身は凡例で
  • 行き先ごとに配線を拾う

よくある質問

複合コンセントとは何ですか?

電源のコンセントと、テレビ端子・電話・LANのジャックなどを1枚のプレートにまとめたものです。テレビ台の裏や机の横など、電源と信号の線を一緒に使う場所に付けます。

強電と弱電の違いは?

強電は機器を動かすための電気(100Vのコンセントなど)、弱電はテレビ・電話・LANのように信号を送るための小さな電気です。図面でも記号や配線の行き先が分かれます。

テレビ端子の記号は?

JIS C 0303では、壁のテレビ端子(直列ユニット)は二重丸で表します。壁付は壁側を塗り、2端子なら「2」、終端抵抗付なら「R」を横に書きます。

電話とLANの記号はどう見分けますか?

丸の中身で見分けます。電話(通信用アウトレット)は丸の中に黒丸、LAN(情報用アウトレット)は丸の中に縦に塗った棒です。横の数字はピン数で、LANは「8」が多く使われます。

丸の中にひし形がある記号は?

複合アウトレットです。電話やLANなどの弱電の口を1つにまとめた記号で、中身は横の文字や凡例で確かめます。器具を1つずつ示したいときは、記号を並べて枠で囲む書き方もあります。

強電と弱電を同じボックスに入れてもいいですか?

そのままでは入れられません。隔壁(仕切り)で強電と弱電を分けたボックスを使います。複合コンセント用には、仕切り付きのボックスやプレートが用意されています。

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ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。